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どうか、この迷える子羊 (童貞) を救ってやってくれ。


俺は茂 (しげる) さんを指名した。(笑)


「えっ……、ここで何故僕に?」


茂さんはすこし焦っている。


「いえいえ、なんとなくですよ。そちら方面には精通してあるかなぁ~、と」


精通とは上手いこと言うよねぇ。 やもめ暮らしの長い身としては、それなりにご厄介にはなっているんだけどね」(風俗店の話です)


茂さんがニィッ! と笑ってきたので、こちらもニィッ! とお返しする。


「じゃあ、みんなで行ってみるかい?」


てなことで、今晩繰り出すための作戦会議が始まった。


………………


スマホを使って、いろんな情報を精査していく中で、俺たちは衝撃的な事実に直面していた。


その事実とは、



―― 京都には【真実】がない ―― (真実=泡泡天国)



この情報を耳にし、調査員たちは意気消沈してしまった。


ところがである。


我々はここで、あるキーワードの入手に成功した。



―― 比叡山 ――



色気も何もないキーワードである。


比叡山といえば、必然的に連想するのが延暦寺。


しかし、延暦寺に行ったところで坊さんしかいない。(まったくの偏見です)


一部で喜ばれる方もおられるようだが、こちとら坊さんにはまったく用がない。


我々が目指しているのは、その延暦寺のお膝下である比叡山坂本駅である。


京都駅から電車に乗ってわずか17分で【真実】へたどり着けるのだ。


これは行くっきゃないよね! いや行くでしょ。


その後は時間の許す限り聞き込みをおこなった。


ホテルのボーイさんや受付のお兄さんなど、いろんな人から情報を集めていく。


その中でも、表の清掃していた人懐っこそうなおっちゃん。


頭はバーコードだったけど、なんていうか、あっちが強そうなおっちゃんだ。(何が強そうなのかはあえて言いません)


この方からはかなり有力な情報を入手することができた。


お礼に明太マヨネーズを進呈したほどである。――おっちゃんありがとう!


その結果として、60分2万円の【真実】をゲットすることができたのだ。


お店のメモをポッケに忍ばせ、――いざ坂本へ!






健太郎 (けんたろう) のヤツめ~、


あんなに行きたがっていた京都タワーに登ったというのに、気もそぞろなのである。


このバカたれ! そんなんじゃバレるだろうが!


みんなで夕食を食べたあとは、


「これから男の親睦を深めてくるから!」


とかなんとか、適当なことを言って出てきたわけだが。


「はいはい、いってらっしゃい。変なモノもらってきちゃダメよ~。まっ、その時は私が格安で治してあげるわね♪」


慶子 (けいこ) しゃんにはバレバレでしたわw


しかし、紗月 (さつき) ・メアリー・マリアベルがお留守番でよかった。


この三人が居ないからこその作戦であるということを忘れてはならない。


慶子とキロをホテルまで丁重に送ったあとは、野郎三人、京都駅から湖西線に乗り比叡山坂本駅をめざした。


『帰りに呼ぶから』と、シロは部屋で待機してもらっている。


大好きな犬ガム (特大BIGサイズ) も置いてきたので、今頃はハグハグ楽しんでいることだろう。


電車のシートには三人横並びで座った。


(おい、少しは顔を引き締めろ!)


ニヘラ顔をさらしている健太郎。どっから見てもアホ丸出しである。


―― ゴトンゴトン、ゴトンゴトン ――


電車で揺られていく中、俺はある重大なことに気づいてしまった。


『ハズレ』があるんじゃないか? てことだ。


今から向かう店が、どのくらいの規模の店かは定かでないが、過去の経験則として3人もいけば誰かが『ババ』を引く確率が高くなるのだ。


まあ、それも含めての醍醐味と言ってしまえばそれまでなのだろうが。


できることなら避けたいよね。


世には『砂かけばばぁ』もいれば、『ぬりかべ』だっているのだ。(ものの例えです)


ちょうどメモも2つあるし、やはりここは二手に別れるべきじゃないか。


そう思い、二人の意見を聞いてみた。


昔イヤなことでもあったのだろうか? 茂さんが顔を顰めている。


健太郎の方は何を言われているのか分かってない様子だ。――幸せなヤツめ。


それならと、二手に別れることが決まった。組分けは、俺が健太郎を引き受けるかたちとなった。


「検討を祈ります!」


お互いに1枚ずつメモをもち、比叡山坂本駅から、それぞれタクシーに乗り込んだ。


………………

…………

……


『ときは今 あめが下しる 五月哉』 (特に意味はありません)






そして次の日。


――凄い!


何がって、ここはホテルの食堂なんだが、その一角にある4人掛け用のテーブルを健太郎が一人で占領しているのだ。


そのテーブルの上には、バターロールやクロワッサンなどのパンをはじめ、牛乳・オレンジジュース・うどん・焼きそば・ご飯・みそ汁、シャケや卵焼きといったおかずが一式。更には大盛りカレーライスにデザートのプリンとゼリーが各3コずつ用意されていた。


「健太郎、それって全部食べきれるのか?」


「――ふがふが、ふがふがふがが……」


両頬を膨らませハムスターのようになっている健太郎。何を言ってるのやらさっぱりである。


「あ――――っ、わかったわかった。ゆっくり食べてろよ」


なるほど、コヤツを食べ放題に連れていけば楽々元がとれるな。よし、今晩にでも探してみるか。


………………


さて今日の予定だが、


京都プ〇ザホテル → 伏見稲荷大社 → 清水寺 (ゆっくり) → 八坂神社 → 祇園 (夕食) となってはいるが、俺とシロはみんなと別行動になる。


これから向かう伏見稲荷大社はみんなで参拝。


千本鳥居のあたりまでは一緒にまわろうと思うが、その後はシロを連れて【稲荷山】の調査へ向かう予定だ。


それぞれの行程を消化したのちに、夕方祇園にて落ち合うことにしている。


調査の状況などはスマホで連絡するようにしているので、行き違いになることもないだろう。


ようやく健太郎の食事が終わったので、みんなで車に乗り込みホテルを出発した。


今の時刻は朝の7時。人気のエリアは朝まわった方が無難ということだ。


これだけ早く出れば、今日はゆっくり見てまわれるんじゃないか。観光組は楽しんできてほしい。


朝の打ち合わせの折、キロが俺に付いてくると言いだしたのだが、


「今日は一日山の中だから護衛する必要はないぞ。シロも居ることだし大丈夫だ。それにキロでは俺たちのスピードに付いてこれないだろう?」


なんとか説得して、観光組とまわらせるようにした。






やってきました伏見稲荷大社。


正面の大鳥居から見える楼門の美しきことかな。


まあ、大きいというのもあるけど。朱に塗られた柱や梁と、白い壁とのコントラストがまた絶妙だよね。


門を守ってらっしゃる狛狐さんは凛々しくも、どこか愛嬌があって可愛い。


さて、今からみんなで参拝するんだけど、シロも光学迷彩をかけて一緒にいるよ。


この伏見稲荷大社は最近までペットOKだったんだけど、今はNGになってしまった。


(令和4年1月1日より、犬やペットを連れて散歩することや参拝することは禁止されています)


本殿への参拝が済んだら、お次は千本鳥居へと進む。


今日は天気が良いので並んだ鳥居の隙間から日の光が差し込んできて、何とも神秘的で風情のあることか。


シロが尻尾を振りながら石畳の上を軽やかに進んでいく。(他の人には見えてません)


千本鳥居を抜けた先は奥社奉拝所。茂さんたちとはここでお別れになる。


「じゃあ俺たちは山の方をまわりますので」


「ああそうだね、僕らは予定どおり今から清水寺へ向かうよ。何かあったらスマホに連絡してよ」


「わかりました。山を下りたら連絡をいれます。そうだ健太郎、調子にのって清水の舞台から飛び降りるんじゃないぞ」


「えっ、いいんすか? いっちゃいますよ! 今のオレなら楽勝っす。下から登ってくることだって出来るっす」


「バカ、フリじゃねーから。絶対やめとけよ、マジで捕まるぞ」


「へへへ、わかってますって」


「ゲン様、お気をつけて」


「おう、キロもゆっくり楽しんでくるんだぞ。みんなをよろしくな!」


奥社奉拝所での参拝を終え、千本鳥居へ引き返していくみんなを手をふって見送った。






じゃあ、こちらも調査開始だな。


まずはここから。俺はその場でしゃがみ込むと地面に手を当てた。


――ダンジョン・マップ。


「…………」


ここではないようだ。


よし、次に行こう。シロこっちだよ!


山道に入ると【熊鷹社・三ツ辻】と看板が出ているので、そこから右に折れ道なりに進んでいく。


おっ、池が見えてきたぞ。新池とかいうやつだな。


別名が『谺ケ池 (こだまがいけ) 』


なんでも、池の畔で柏手を打った時のこだまが返ってくる方向に探し人の手がかりがあると言われている。

(熊鷹社、難切り不動尊の横)

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