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手紙〜綺麗事の嫌いな私から〜
第1話手紙
好きな人の夢を見ていた。あの人は私に向かって手を振った、あの人は私に向かって生きて欲しいと言った、そこで目を覚ました。この手紙を読んでいるお母さんとお父さん以外人 には好きな人はいるのだろうか、いるのなら大切にすることと後悔しないように接することをおすすめする、なんでこんなことを言うのかって。気になる人もいると思うから教えてあげるよ。私には好きだった人がいた。しかしあの人はもう居ない、死んだのだ私のせいで、こう言えばあなたのせいではないとか、あなたの苦しみは私にもわかるだとか、そういう表面的な綺麗事を人は並べる、そんな綺麗事当事者からすれば邪魔で憎くて、本当にとにかく嫌なのだ。なぜ死んだのかそれはあの人が私を庇って交通事故にあったから、私は綺麗事が嫌いだ、でもそれ以上に綺麗事を言う人と綺麗事を言わないと自分を保てず自ら命を絶ってしまいそうなそんな私がいちばん嫌い。この手紙を読んでいるお母さんとお父さんに聞きたい、綺麗事とそうじゃないことの教会ってどこにあるの、教えて欲しいなって、今更聞いてもしょうがないか私は今からあの人の元に向かうことにする、産んでくれたことと、ここまで育ててくれたことは感謝している。これは綺麗事かもしれないでも、私はこの世界もお母さんとお父さんのことも大好き、でもね好きって言う綺麗事ではやっぱり生きていけないの、もしこの手紙を読んでお母さんたちがなにか私に対して感じたことがあってもそれは綺麗事そんな感情は全て捨てて私のためなんかに涙を流さないで。ねぇやっぱり生きたかった、あの人と変わらない普通の日々それをただ送りたかった、でもね無理なのあの人はもう居ない、ミサキ今そっちに行くね、きっとお母さんたちは綺麗事では片付けないそう信じてる。お母さんもお父さんも強い人、大丈夫苦しくはない、私はむしろ楽になる、もし私の死体を探したかったら、封筒の中の地図の場所に行ってみて、そこで首を吊るか、薬を服用して死んでいる、きっと笑顔なんだよ。大好きだよふたりともそしてみんな。
ここで、僕の子供からの手紙はからの手紙は終わった。後で警察に連絡して一応地図の場所を探してもらった、本当にそ気には笑顔で首を吊り大切な人の元に向かった子供の姿があった。そして連絡を受けて友達や先生方そしてあの人のご両親、さらには僕の嫁も急遽仕事を抜けて帰ってきた。水底に泣き崩れていた。そしてみんなに手紙を読んでもらった、だから誰も綺麗事は言わなかった誰あの子の後を追うこともなかった、これは僕のかわいい子どもが命を絶った理由とその後の物語のプロローグ。ここからは大切な友を失った学生、大切なわが子を失った大人、大切なわが子に引き続きその友達まで失った大人、そして教え子を亡くした大人。それらの視点が神様によってそれぞれ描かれる。この後の僕たちをどうか見届けて欲しい。
あとがき
最初のシーンは手紙にしたんですよ、ちなみに主人公には名前も性別の設定もつけていません。そちらのご想像におまかせします。そして久しぶりの更新になりましたがこれは新シリーズ「手紙〜綺麗事の嫌いな私から〜」の第一話です次話の更新は未定です、ご朗読ありがとうございました。おつにや
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