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※フォロワーの方とコメントで会話していた中で着想を得た話。
なんちゃってファンタジーのご都合設定です。
倫理観?そんなものはないです。
とある街にある、とある教会。
そこには神父1人、修道女が1人で人々の悩みを聞き救いの手を差し伸べていた。
「神のご加護があらんことを」
そう締め、慈愛の笑みを浮かべる修道女に見送られ人々は救われた表情で教会をあとにする。
重厚な扉が閉まり静寂となる教会内。
「……なぁ」
そんな静寂を破るように声を出したのは修道女。
「どうして俺はこんな格好をさせられないといけねぇわけ?」
先程の慈愛に満ちた微笑みを向けていた人物から出ているとは思えないくらい潜められた声。
彼女…いや、この修道女は性別としては男性であった。
シスターベールを被り首元まである襟のお陰で性別がバレることはない。
声も無理に高い声を出して女性のふりをしているようだった。
「あー?いいじゃん。可愛いし」
こちらもさっきまでの礼儀正しく救いの言葉を言っていた人物とは思えないほど粗暴な口調だ。
「可愛っ……ぺいんとが教会の仕事大変だから手伝ってって手紙よこすから来たのに、シスター役させられるなんて思わんだろ」
ぺいんと。
この教会の神父の名だ。
「トラゾーなら着れると思ったんやもん」
トラゾー。
彼がこの教会の修道女をしている。
「そんなんで女装させられる俺の身になってくれよ…バレたらどうすんだ…」
「お前細っこいから大丈夫だろ」
「……」
「無理に鍛えようとして体痛めてやめてから筋肉つきづらくなっちゃったもんな」
よくよく見れば体格は男性のそれだ。
ただし、背は高いが女性としても通せるギリギリな体格でもある。
「んなことより、お前呼ばれてんぜ。今日はクロノアさんに」
びくりと体を強張らせた彼が小さく首を振った。
「…ゃ、だ」
「やだじゃねぇの。この教会や街守ってくれてんの誰だと思ってんの?お前の身体ひとつで大勢が守られるなら大した犠牲じゃねーじゃん」
顔を上げた彼の緑の目は畏怖で揺れていた。
「そりゃ神様の相手すんの大変だろうけど、あの人…あの神様?トラゾーのこと一目で気に入っちゃったんだから。だからお前に手紙出したんだよ手伝ってって」
「俺のこと売ったのかよ…」
「1人の身体と大勢の命どっち取る?なんて言われたら神父の立場として人々を守らんといけんだろ」
ぎゅっと修道服を握り締める彼に神父は無慈悲に告げた。
「トラゾーだって嫌だろ。仲良い友達とか子供とかよく来てくれる爺さん婆さんが死ぬの」
「ず、るい…ッ」
「崇高してる神様に愛されてんだぜ?いいことじゃん」
「でも…っ」
「でも、何?」
「ひっ…」
静かで穏やかな優しい声。
それなのに圧の強い低い声が彼の背後からした。
「クロノアさんすみません。トラゾーが駄々こねてて」
「いいよ。別に気にしてないし」
見かけは普通の青年だ。
でも分かる者には分かる。
人ならざる者だと。
今は人間の姿に擬態しているようだが。
「もしかしてトラゾーは俺だけじゃなくて、ぺいんととらっだぁも呼んだ方が嬉しいのかな?」
後ろから抱き寄せられ片腕を掴まれお腹を押さえられた彼は怯えたように体を震わせた。
「や…ッ」
「崇高する俺に犯されて純潔じゃなくなった上に嫌ってる悪魔に穢されて信頼してる親友のぺいんとにまで暴かれて」
シスターベールを取られ、涙目の顔が露わになる。
「やめ…っ!」
「トラゾーあんまクロノアさんの機嫌損ねんなよ」
「ぺいんと大丈夫だよ。俺怒ってないし、トラゾーは俺のこと優しいって言ってたからね」
その穏やかな口調の言葉の裏腹、翡翠の目は冷ややかである。
「騙しちゃったのは悪かったけど、ホントにこの街の人たちを救う為なんだよ。それは優しいトラゾーなら分かってくれるだろ」
「ぅ、っ、う…」
自分の身ひとつでたくさんの人たちの命が守られるならば、そう言い聞かせるしかない、そんな顔をしている。
逃げ場がない彼は受け入れるしかないようだから。
「逃げれないしね?俺の加護つけちゃってるから。並大抵の悪いモノは近付けない」
「俺はよゆーで近付けたけどなぁ?」
「「らっだぁ」」
「愉しそうなこと話してたから来ちゃった」
名前がちらりと出ていた悪魔だ。
こちらも見た目普通の青年。
人間の姿に擬態してるようだ。
「トラは俺とノアに真名言っちゃったもんな。縛り付けられて可哀想。ぺいんとが名前出さずにいてくれたのに抜けてるとこは可愛いよな」
「ホントだよ。せっかく名前誤魔化してたのにうっかり名乗るんだもんな。俺だけのトラゾーだったのに」
「「残念でした」」
「も…もう、やです…」
「そう言いながら強請ってるのは誰だい?」
修道服の裾を引き上げられ、太ももが露わになる。
「っ…ゃ、!」
「うっわ今日は白いサイハイソックスにガーターベルト着けられてんじゃん。ぺいんとのへんたーい」
「このちらっと見えんのがいいんだろうが」
「ま、そうだよなぁ。ココ俺らしか見えない場所だし、ヤッてる時しか痕が見えねぇの唆るもんな」
内腿につけられる赤い痕。
それは、みっつつけられている。
「お前のこと慕ってる野郎が知ったら卒倒しそうだな」
痕のつく内腿を神父が撫でた。
「ひゃん…!」
「んー気が変わっちゃった。やっぱり俺たちでトラゾーのこと愛してあげようか」
「おー流石は神様。心が広いなぁ」
「らっだぁが狭過ぎんだろ。てめぇは悪魔だ悪魔」
「いえーい。七つの大罪ほぼコンプしてまーす」
彼を抱き上げた神が、祭壇の前まで歩きそっと下ろした。
「ま、やっ!こんなとこじゃダメです!誰かが来たら…っ!!」
「見せつければいいよ。純潔のふりした淫乱な変態ですって」
「嫌、嫌ですッ!クロノアさん…っ!!」
「名前呼んでもダーメ」
抵抗した腕は見えない力で頭上で縫い付けられる。
「それに嫌々言ってるトラゾーのココは期待してるみたいだけど?」
緩く押し上げている修道服を捲られた。
「っあ…!」
下着を濡らし布を押し上げるように緩く勃つ彼のソレを見て三者は嗤った。
「慣らさなくても入っちゃいそ」
「痛いのも好きだから大丈夫でしょ」
「トラは被虐趣味あんもんな」
「ない、ないですっ、そんなの…!」
彼の悲痛な叫びは神の口によって塞がれる。
「ふ、っんぅ!」
暴れようとした両脚は割り開かれ、掴まれる。
それは彼の太ももに手痕がつくほど強く。
「んンンッ!ふ、やっ、ンぁ…!」
酸欠と快楽で頭がぼーっとしてきた彼の両脚からだらりと力が抜けた。
「は…ふッ、ぅ、ん…っ」
「トラゾー挿れるね?」
全く慣らしてもいないのにソコは早く欲しいとヒクついていた。
彼の身体で受け入れられるのかと疑うほどの大きさのモノは簡単に根本まで飲み込み咥えていた。
「ぁ゛ふッ♡!」
びくりと腰が仰け反った彼はさっきまでの抵抗が嘘のように顔を赤らめ、悦びに満ちた顔を三者に向けていた。
「堕ちんのはやっ」
「トラゾー気持ちいいのも好きだもんな」
「んぁッ♡きも、ち♡、奥、まれ、いっぱいッ♡♡」
静かに祈りを捧げる綺麗な顔が、快楽によって歪んでいる。
それなのに目を離すことができない表情に神父が自身のモノを取り出し彼の口に突っ込んだ。
応えるように舌を使い舐めたりしていた。
「ふぅ゛っ♡♡むッ♡ん、ふっ♡!」
「じゃ俺は手を貰おっと」
固定されてる手に悪魔も取り出した自身を擦り付ける。
動かせる指先や手のひらを使い扱く。
「ひ、っ♡ぁッ♡♡ん、んん〜〜ッ♡♡!!」
黒い修道服を汚す彼の出した白濁。
それと同時に吐き出された三者の白濁が彼の身体中を汚した。
「「「はっ♡エロ♡」」」
拘束が解かれ、祭壇の上でノロノロと起き上がった彼が神父の方に脚を開き後ろも拡げた。
「ぺいんとのも、♡」
白濁まみれの顔を傾げ慈愛の表情を向けるそのアンバランスさに神父は彼の両脚を掴み身体を折り曲げたかと思ったら最奥を貫いていた。
「ふぁあ゛ッ♡♡ばかっ、いきな、り♡!」
容赦のない突きに身体を仰け反らせる彼に粗雑な言葉を投げていた。
「即堕ちド淫乱シスターがよ♡」
「ひぃ゛い…ッ♡は、や、♡♡はげしぃ…っ♡!」
「トラゾー俺たちのことも忘れちゃダメだよ♡」
「そーそー♡ほら口開けろ♡」
「ぁむ゛っ♡」
口の中に悪魔のソレが。
片手には神のソレが握られる。
「っぐン♡ふ、ゔっ、あふ、♡!」
「上手になったな上も下も♡」
「エロジジイかよ」
「あ?悪魔にジジイなんて概念ありませーん」
「はぅ゛!んくッ♡んむぅう…っ♡♡」
「ま、トラゾーが上手に咥えれるようになったのも俺たちの教えのおかげかな♡」
祭壇の上で四つん這いのようにさせられた彼は同じように自ら後ろを拡げ悪魔に強請っていた。
二者の出された白濁が伝う太ももの片方を掴んだ悪魔がゆっくりと自身を埋めていく。
「んひゃぁッ♡ゆ、ゆっくり…ゃぁぁっ♡♡」
「はえーのもおせーのもダメって我儘なシスターだな♡」
「トラゾーはどっちも好きだもんね♡はいあーんして」
従順に口を開けた彼の口内に神が自身を喉奥まで突っ込んだ。
「んきゅッ♡♡」
喉を締められた声を上げた彼の、今まで触られなかったモノと修道服を小さく押し上げる胸の尖りを神父が触り始めた。
「ん゛ぅ゛ッッ♡♡!!」
カリカリと両方に爪をたてながら触るその刺激に締まりがよくなったのか上と下を塞ぐ二者が声を小さく出した。
三者の動き激しさを増し、遂にはプシャッと水のようなモノを吹き出した彼は白濁で更にドロドロに汚される。
「ぁ、ふっ♡♡しゅき、♡きもちぃの♡すき、です…っ♡」
清廉で淑女のようだった彼は、犯され穢され暴かれ純潔とは程遠い存在に成り果てていた。
密かに寄せていた想いを恋と自覚した途端打ち砕かれ、叶わないものと突きつけられる。
「(祈りを捧げてくれたシスターにお礼を言おうと神父がいなくなるのを待って隠れなきゃよかった)」
こんな濡れ場を見せられるなんて思いもしなかったし、そんなものと程遠い存在だと思っていたのに。
女性であろうが男性であろうが、優しくしてくれ微笑みかけてくれた彼のあんな姿を見てしまった。
行為で乱れる彼の姿が頭に焼き付き離れない。
そこだけ切り取られた空間のようで。
痛いほど勃ち上がる自身に手を伸ばしてしまうことは罪なのだろうか。
それとも、赦されるだろうか。
ふと会衆席から顔を覗かせると三者と目が合う。
勿論、彼は乱されていてこちらの存在には気付いていない。
口角を上げ、悍ましいほど綺麗に笑う者たちに恐ろしくなり大きな音がたってしまったことなど、どうでもいいようにその場から逃げ出した。
「あーぁ逃げちゃった」
「結界張る前から中にいたのか」
「あいつトラゾーに気がある奴です」
「…へぇ」
くたりと白濁まみれで気絶するトラゾーを抱きかかえ男のいたところに行く。
「花束ねぇ」
「純情かよ!」
握り締めていたのか茎の部分は萎びているし、慌てて逃げたせいで花弁も散っている。
「燃やす?」
「そうだね。燃やしとこ。どうせトラゾーに渡す勇気なんてなかっただろうし」
「おっけー」
らっだぁが指を鳴らしたと共にジュッと音を立て花束は消滅した。
「流石は地獄の業火」
「なんでも灼き尽くすぜ?」
「でもあいつ興奮した顔してたな」
「変な気起こさなきゃいいけど」
ぺいんとにトラゾーを渡し、男のいた場所を見下ろす。
「俺たちのトラゾーで不埒なことしようとしたんだろうね」
微かにある痕跡をらっだぁと同じように指を鳴らして消す。
「こいつ優しいからなぁ。誰にでもすぐ救いの手を差し伸べるし、絆されやすいし」
「「「……」」」
この存在を自分たちのモノだけにしなければ。
「神は強欲でもあるからね」
「いや悪魔も強欲だし」
「人間が1番強欲なんすよ」
「みんなじゃん」
「じゃあいいじゃねーか」
「それもそうだな」
顔を見合わせ笑う。
欲しいモノには強欲になるのなんて当たり前だしね。
隣街に出掛けて行ったぺいんとと自分たちのいる天界と地獄で大事な集まりがあるとかでいないクロノアさんとらっだぁさん。
「静かだな」
たまから教会は今日は休み。
手持ち無沙汰の俺は掃除をしていた。
祭壇の拭き掃除をしながら昨日のことを思い出して身体の奥がきゅんと疼く。
「っ…♡」
嫌だったのに。
崇高していた神様のクロノアさんに犯されて、信じてた神父である親友のぺいんと暴かれて、忌み嫌っていた悪魔のらっだぁさんに穢されて。
身体は正直で快楽に流された俺の心身は淫乱になってしまった。
「抵抗してたのに…」
男なのに、女の人みたいな悦びを知ってしまってもう戻ることができない。
処女という概念が俺に通用するかは分からないけど、喪失した時も悲しみより喜びが勝っていた。
「バカバカ、何考えてんだ俺は…ッ」
祭壇で犯し尽くされたこと。
ホントは認めなきゃいけない。
3人に堕とされていることを。
僅かに残る理性が神に仕える者として引き留めていた。
「でも、……気持ちいいの、好きなんだもん…♡」
そう思考がいくようになってしまったのも分かってる。
「ダメダメ!掃除しよ!」
拭き掃除に再び取り掛かった時、ギィィと教会の扉が開く音がした。
街の人たちが祈りを捧げるのは自由だからと閉めていないから。
慌てて咳をして、いつもの声に調整する。
「どうかされました」
この青年は最近よく来るようになった人だ。
俺より少しだけ年下の彼は思い詰めた顔でフラフラと俺に近寄った。
「⁇」
布巾を持っていた手を両手で握り込まれる。
「えっ、ど、どうしたのですか…?」
「オレを助けてください…」
「救け…?…ごめんなさい、今日は神父が不在でしてお祈りは…」
掴まれた手が下ろされ、青年の何故か勃ってるソコに俺の手が当てられた。
「っちょっと!!な、何をしてるのですか⁈」
「オレを救ってください、シスター…」
苦しそうで涙目の青年の懇願。
「あなたのことを考えていると苦しくて、姿を見るとこうなってしまうのです…」
「いや、ちょっ…」
「お願いします…。一度だけ、たった一度だけのオレの願いを叶えてくれませんか…?」
「っ…」
困っている。
そんな人に救いの手を差し伸べるのが俺の仕事だ。
だけど、だからといって、慰めなんて。
「それとも神に仕えるあなたは身も心も神の物なのでしょうか」
「そ、れは」
「それとも悪魔に身も心も売ってるのでしょうか」
「え」
「それとも神父に心身を預けてるのでしょうか」
「⁈」
祭壇に押し倒され、青年に見下ろされる。
「それでも、オレはあなたに救って欲しいのです…」
3人に痕をつけられてる太ももに彼が自身を擦り付けてくる。
「やっ…!」
「ダメなのですか……では、オレは死にます…さようならシスター…」
すっと身を引く青年の服を慌てて掴む。
「ま、待ちなさい!自死は大罪ですよ⁈」
自ら命を断つことは罪とされ、転生をすることができず永久に地獄を彷徨うこととなる。
「お……わ、私があなたを救えば死なないのですね…?」
「…はい。オレは救われ、それを糧に生きていくことができます。…女のフリはしなくていいですよ、シスター,トラゾー」
「……」
いつ知られたのだろうか。
見られるかもしれないと思ってはいるけど、いつも俺にあんなことをする時はクロノアさんもらっだぁさんもぺいんとも結界を張るはずだから。
「……お、俺は何をしたら…」
「まずは修道服の裾をあげてください」
「へ…」
「太ももが見えるように」
俺の前に座り込んだ青年がそう言った。
彼を死なせない為だと、羞恥に耐えながら掴み裾を上げる。
「あぁ…綺麗だ…」
股部分に顔を埋められ驚いて裾から手を離し彼を離そうとした。
「や、やめっ!」
「いい匂い♡」
「いやっ!嫌ですッ!」
抵抗していると彼が中で悲痛な声を出した。
「……シスターはオレに死ねと言うのですね…」
「〜〜!!」
裾を持ち直し彼のしてることに耐えるしかなかった。
慈悲と慈愛の心、と胸の中で唱える。
そうしていたら下着をずらされ外気にソコが触れた。
「、、っ!?」
「可愛い♡」
「ゃっっ⁈」
腰を掴まれ逃げられない俺のを口に入れた彼は一心不乱になって舐めてきた。
「(やだやだやだっ!気持ち悪い!助けて誰か!!ぺいんとクロノアさんらっだぁさん…っ!!)」
「オレでは勃ちもイッてもくれないのですね…」
萎えたままの俺のモノを見て悲しい顔をする彼。
恐怖で腰の抜けた俺の片脚を持ち上げ、慣らしもしてない後ろに自身を充てがおうとしていた。
「嫌だっ!!だめ、ダメです!!それだけは…!」
「…っ!!処女じゃねーくせに今更純粋ぶんな!!」
言葉を荒げ、俺の頬を叩いた彼にぼろっと涙が落ちる。
バチが当たったのだ。
神に仕えるといってその神に犯され。
忌み嫌うはずの悪魔に穢され。
信頼していた神父にも暴かれ。
汚れた俺に罰が下ったのだ。
じんじんと痛む頬と落ちる涙。
目を閉じて現実から目を背けようとした。
ゆっくりと入ってくる痛みしかない刺激に眉を寄せながら彼が満足するのを待つしかなかった。
慈悲、慈悲、慈悲…
慈愛、慈愛慈愛…
救い救い救い、救い…
「(…たすけ、て…)」
こんな奴に慈悲なんて、慈愛なんてかけなきゃよかった。
救ってあげようなんて思わなきゃよかった。
こんな奴、死…。
「「「離れろ」」」
嫌な感触がなくなり、目を開けると3人が焦った顔で俺のことを見ていた。
「ぺ、いん、と…?」
「うん俺」
「くろ、の、あ、さん…?」
「うん、クロノアだよ」
「ら、っだぁ、さ、ん…?」
「ん、そうだよ」
ぶわっと我慢していたものが溢れてぺいんとに大泣きしながら抱きついた。
「ぅ、うわぁぁ…こわ、こわか、った…や、だったぁ…ごめ、ん、なさ…ごめんな、さぃぃ…っ」
「よしよし。よく我慢したな。お前はシスターとしてよく頑張った」
背中を撫でるぺいんとに安心する。
「自己犠牲はよくないけど、彼のこと救おうと思ったんだよね?その心は誇るべきものだよ」
頭を撫でてくれるクロノアさんに心が落ち着いていく。
「トラはいい子だぞ。こんな卑劣な奴にも身を挺して助けてやろうなんて思ったんだから」
涙の伝う頬をらっだぁさんが撫でてくれ安堵し落ちる涙が止まる。
「ごめ、ん、な、さい…ッ」
この人たち以外の人間に汚されかけた。
それが気持ち悪い。
「大丈夫だよ。トラゾーの身体はちゃんと俺たちで綺麗にしてあげる」
「だから今は一旦寝てろ。トラゾーの身体に施ししてやるからな」
「ちゃんと消毒して二度と俺ら以外が触れない身体にしてやっから。安心しろよトラ」
恐怖で限界だった緊張の糸は3人に助けてもらった安堵感からふつりと切れ、俺は気を失った。
トラゾーを寝かしに行ったぺいんとに彼のことを任せる。
人が人の命を奪うのも大罪だから。
「俺らには人間の命どうしようが関係ねぇもんな」
「そうだね」
転移し人間が立ち入れない場所に男を連れてくる。
「「……」」
失神した男がゆっくりと目を開け、自分の置かれる状況に困惑していた。
「シスター…⁇」
「「……」」
イラッとしたらっだぁが物理で男を殴った。
「お前、誰のモンに手ぇ出そうとしたのか分かってんのか」
虚な顔で俺たちを見上げる男が笑った。
「シスターは誰のモノでもない。シスターはシスターのモノだ」
「あ?」
「あの人は汚れてない」
「けがれてない?」
「あの人を本当の意味で汚したのはオレだ!」
殴られ鼻からも口からも血を流している男は大笑いしている。
「お前らみたいな人外には分かんねぇだろうな!!あとあの神父にもよぉ!!」
弱々しい見た目に反して粗暴な口調。
「シスターのこと自分のモノにしたいなんて思う男はたくさんいるさ!知ってんだろ、お前ら」
「「……」」
邪な目を向ける輩は男だけではない。
女にもいた。
純粋な気持ちを向けていたのはトラゾーの友人たちと子供ら、ご老人たちだ。
お節介焼きなご婦人たちもいたが。
「なぁ、神が1人の人間に執着なんてしていいのかよ。あんたは公平公正平等を与える者だろう」
「ノア」
「いい。勝手に言わせておけばいいよ」
手で制して男を見下ろす。
「シスターを薬使って犯そうとしてた奴もいたし、大人数で襲おうしてた奴らもいた。そいつらはみんな姿を消したよ。あんたらの仕業だろ。神父は人を殺せない。人ならざる者であるあんたらの」
「それがなんだって言うの」
「神が人間の命を私情で奪っていいのかを聞い…」
五月蝿い口からのぞく舌を切り落とした。
「ぁ゛げぇ…⁇」
「いんだよ。神は傲慢で強欲で自分勝手なんだから」
「そうそう。悪魔なんて言わずもがなだし」
ボタボタ汚い血を落とす男が俺たちを見上げる。
「神も悪魔も大して変わんねぇもんな」
「同一視する者だっているくらいだし」
「ぉ、お…ぇ…ゔ、」
目を白黒させる男が錯乱に陥る。
「知ってる?天界では自死は罪になるんだ」
「そして永久に永遠に地獄を彷徨う」
「「生まれ変わることは、二度とない」」
人差し指で差し、すっと上にあげる。
男の体は立ち上がりとある場所まで歩き始めた。
「あ゛が!ぃや゛ぁ゛!!」
舌がないせいで発語ができない男。
生まれたばかりの赤子のようだ。
まぁその赤子になれることはないんだけれど。
男の目の前にロープが現れる。
ちょうど、首を通せるくらいの輪っかのある。
「「……」」
男は大きく首を横に振って抵抗していたが手はその輪っかを首に通していた。
「ぉ゛え゛っ!」
自身の重さで絞まっていくロープ。
因みに俺たちは見てるだけ。
立たせて歩かせはしたけど、あんな指示はしてない。
男の中の深層心理。
ホントに自死するつもりだったようだ。
「「…はっ」」
その深層心理をつついて表に出しただけだ。
だから男は勝手に自らの命を自らの手で絶っただけ。
「ここで永遠にこの動きを繰り返すんだな」
「それが自死に対する罰だからね」
命が尽き再び同じ場所でロープに首を通す男。
哀れで滑稽なその姿は永遠に誰の目にも触れず永久に繰り返されることになる。
「ただいま」
「ただいまー」
ぺいんとに抱き締められて寝てるトラゾーの目元を撫でる。
ゆっくり開かれて現れる綺麗な緑。
「くろのあさん…」
「落ち着いた?」
きゅっとぺいんとの服を握るトラゾーはふるふると首を横に振った。
「きもちわるい…」
トラゾーは怯え嫌悪の表情をして眉を顰める。
「……トラゾー」
「はい…」
「俺たちの前で服全部脱いで」
「?、」
「綺麗にしてあげる」
「!!」
少しだけ戸惑いを浮かべていたけど、ゆっくりと修道服に手をかけて脱ぎ始めた。
男の痕跡の残った物はらっだぁが燃やしていく。
「「「……」」」
全裸になりシーツを被ったトラゾーが俺たちを見上げた。
「ごめんな、さい…俺、よごれちゃいましたね…」
あの男に触れられたことを指しているのだろう。
でも、それも消し去るから。
「トラゾー」
「クロノアさん…?」
「俺の目見て」
両頬を包み、緑の目をじぃっと覗き込む。
トラゾーも俺の目を疑問もなくじっと見つめ返す。
少し赤く腫れてた頬は治した。
「……」
「っ…⁇」
泳ぎだす目を離させないように顔を近付ける。
「トラゾー、ほら俺のことだけ、俺たちのことだけ見て」
「?…⁇」
「トラゾーは俺たちのモノ。きみをよごしたのは俺たち」
「クロノアさん、たち…?」
「そう。そして愛しているのも俺たちだけ」
「クロノアさんたちだけ…」
おうむ返しするトラゾーのシーツが肩からずり落ちる。
「そう、俺らだけだよ、トラ」
らっだぁが背後からトラゾーは抱き締め目をじっと見つめる。
その目はいつもの深い青色ではなく血のように紅い。
「(魔眼で完全に消し去るんだな。流石は悪魔の王)」
次第に怯えていた緑の目はいつもの柔らかい色に戻っていく。
それと同時に瞳を戻したらっだぁ。
「?、あれ、俺なんで裸………!、ま、まさかっ」
「ちげーよ。トラゾー掃除中にバケツの水ひっくり返して水浸しになってすっ転んでたんだよ」
「はぇ⁇…そうなの?」
「帰ってきて驚いたぜ。頭とかは打ってなさそうだけど」
転機をきかせたぺいんとがトラゾーの頭を撫でた。
「ご、ごめん…迷惑かけちゃったんだな」
「いいんだって。トラゾーのは迷惑に入んねぇし」
「…ん、ありがと、ぺいんと。クロノアさんもらっだぁさんも心配かけちゃったんですかね…?だとしたら、すみません」
「いいって、気にすんな」
「大丈夫だよ」
裸なのが恥ずかしいのか俯くトラゾーのお腹に手を伸ばす。
「ひぁっ⁈」
「でも、心配だからトラゾーは閉じ込めとかなきゃね」
「へ」
ぐっと下腹部を押さえる。
「っ⁈、ひ、ゃ、な、なに⁈な、んか、からだ、へ、へん…ぁつ、⁈」
「そーだな。出られないような縛り、もっとつけとかねぇと」
らっだぁも同じように下腹部を押した。
「んぁッ?なに、なんで、すか…ゃ、やっ!」
「うわぁ、あんたらやることえげつねぇ。トラゾーの腹にそれぞれの紋刻み込んでやがる」
「何言ってんだよ。ぺいんとだってできるだろ」
「俺らだけに引いてんなよ」
「あんたらほどじゃねぇもんで」
そう言いながらも下腹部を押すぺいんと。
「やぁッ!変っ、ぉ、おかし、ッ、からだ、おかしぃぃ…」
びくりと身体を大きく跳ねさせたトラゾーがベッドに倒れ込む。
「ココに俺たちのモノって証をつけたんだよ」
「トラは赤ちゃん孕めるようになっちゃったんだぜ」
「勿論、俺らのな」
「ぇ…ぁ…⁇」
「まぁ簡単には孕ませないように加減はするよ」
「ガキできたら優しートラはそっちにばっか構うようになるからな」
「俺はしねぇけどこっちの2人は命の一つ二つどうなろうが、って感じだからな」
刻み込んだ紋のせいで、トラゾーはびくびくと小刻みに震えている。
「あか、ちゃん…⁇み、んな、の…⁇」
下腹部を撫でたトラゾーの顔。
まだ宿りもしてないのに慈愛に満ちた表情をして撫でていた。
「嬉しい、です…♡」
「………なぁ、トラって実はサキュバスとかじゃねぇよな」
「……正真正銘の人間だよ」
「トラゾーが淫乱なだけだろ。通常運転だって」
「「…そっか」」
まぁ邪気も神気も陽の気も注がれすぎて身体の中、大変なことになってはいるけど。
「おなか、さび、しッ♡、みん、な、ので、っ♡い、っぱいに、して…くだ、さぃ…っ♡♡」
こちらに腕を伸ばすトラゾーの慈愛とも淫靡ともとれる可愛い笑みに、堕とされたのは俺たちだったのかもしれないと笑みを返し伸ばされた手を握ったのだった。
コメント
6件
シスターtrzさん可愛いんだろうなぁ( ˆОˆ )こうゆう総受けが自分大大好きで、本当に最高ですね👍これ系はmobの事を蹴り飛ばしたくなるんですよね( ◜ᴗ◝👊 )
元蹴り上げだいこんです‼️ ちょ、え早筆すぎませんか? え、この会話したの数日前とかですよね? 好みのシチュすぎて悶え死にそうでした‼️🫵🏻🫵🏻🫵🏻 tr総受けはやっぱり素晴らしいんですね…🫶🏻💗