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「おはよ」
『…はぃ』
眠い目を擦りながら上半身を起こす。
いつもとは違う光景、ふわふわの布団にだぼだぼの服、そして隣には恋人がいる
「どう?」
『..なにが…?』
「寝心地」
『あぁ、よかったとは思う..』
「それはおれがいるから?」
『…..それはあるかもですね..』
「なら今日も泊まる?」
『それは流石にセラ夫に悪いでしょ…』
「いやではないんだ」
『まぁ、嫌ではないけど…』
「けど?」
彼がにやにやしながら聞いてくる
こんな朝っぱらからこんな糖度の高い会話をしていてはもたないがそれもたまにはいい気がする。
『家の鍵を探さないといけないので…』
なんとも言い訳がましい言葉。
本当は今日も明日も泊まっていっしょにいたいのに自分の下心に罪悪感がある
「ちぇっ」
唇を尖らせて拗ねたような顔をしている恋人は
いつもよりやけに素直にみえる。
「もっといっしょにいたい….」
『え』
素直に見えたのは本当だったようだ
自分と同じ気持ちだったのがどうしようもなく嬉しい。
『なら、もし今日鍵が見つかったとしても今日は泊まって行きます』
「‼︎」
彼の顔がみるみる明るくなっていく
まるで子供のようで可愛くみえる
「ほんとに⁉︎」
『もちろんです』
「ヤッター‼︎」
『ぅわ⁉︎』
いきなり私のいる方に飛び込んできて
バランスが取れずに押し倒されてしまった
「なら早く鍵探しに事務所いこ‼︎」
『なんでですか…?』
「はやく見つかったら凪ちゃんといれる時間増えるでしょ‼︎」
私に馬乗りになっている彼は笑顔でそう言った