入った瞬間、エラーを探そうとあたりを見渡そうとする。
エ「読んでないと思ったか?」
背後からの声、考える前に身体を動かす。避けれなきゃ死ぬ。近道を繰り返し、骨を、ブラスターを避ける。
サ「おいおい、オレ以外なら死んでるぜ?」
エ「そいつはお前で残念だ。だが、寿命が数分伸びただけさ。」
さて、ラストミッションだ。
不意に来た後ろからのブラスターを躱し、エラーの糸を軌道だけを見て右へと左へと躱す。
ここまでは結構、お次は…
目の前に映ったのは、星や雲に近いパーカーを着たオレだった。
その目に生気は無く、操られていると分かる。だが、この場は仲良く助け出すなんて考えない方がいいな。
能力を使おうとした瞬間、後ろからの殺意に気が付く、前後の攻撃を回避するため、もう一度近道を使い、操られているオレの後ろに回る。
サ「許してくれよ…!」
後ろに回った後に回し蹴りを入れ込む。その後は片手でソウルを操り、エラーにぶつけてみるが、もちろん当たらない。
ソウルを操られながらも攻撃が出来るらしく、ブラスターが飛んできたが、ブラスターを撃ち返し相殺する。
その後は等身大レベルの骨を2本だし、2人の骨攻撃を同時に弾く。
別に勝つ必要は無いし、勝てる見込みもない。あくまで時間稼ぎだ…もう少しで…
サ「来たな…!」
頭上に大きな影を感じ、一気に下に落下する。あとは頼んだぜ、伊吹萃香。
萃「初めまして!早速だが1発もらっときな!」
萃香は1人だけ気付かれない間に霧になってもらい、空中で巨大化してもらった。
その狙いは…
エ「ちっ!狙いは人形共か!」
気付いた所で躱せないだろう。
巨大化した萃香の拳は、館ほどの大きさでその場の敵を捻り潰しに行く。
それに呑まれ、ほとんどのサンズが倒されてく。やっぱりHPは低いな。
エ「舐めたことを…!」
そうして、青い糸を構えたエラーにさらなる予想外が飛ぶ。
イ「油断してていいのかい?」
エ「なっ!?」
そこには現れないはずのインクが居た。
エ「スキマなら既に対策…」
そうインクを見たがそこにスキマは無い。
代わりにインクの手には筆ではなく…
エ「まさか箒で飛んで来たか!」
イ「ご明察…!!!」
そうして、インクは手に何かを持ってエラーを殴った。
エ「なっ…!?」
その行為にエラーが驚く。
それもそのはず、なぜなら今、インクの手はエラーに届いている。
そのまま顔を殴り貫いた。
エ「がはっ…!?」
吹き飛ばされたが、踏み止まるエラーが自分の力に違和感を覚える。
エ「能力が使えない!?」
イ「気付いたかい、今僕が持ってたのは八意永琳作のERROR専用解毒剤だよ!今から君は数時間、能力は完全に使えない!」
エ「この…!!」
作戦大成功。これにより、操られていたサンズが糸を失い一気に降下する。
が、既に萃香と紫が動いてくれている。 問題は無い。あと残るは…
サ「もうアンタだけさ、決着を着けよう。」
インクが箒を離し、筆を構える。
イ「終わらそう。」
エ「くっ…!こうなれば1度逃げて…」
そうして、エラーは踵を返そうとするが、
霊「おっと、そうは問屋が卸さないわよ?」
その時、空間にスキマが生まれる。
霊「『夢符「二重結界」』」
エ「グッ!?」
瞬間、エラーが拘束される。
霊「攻撃が当たるだけで随分とやりやすいわね。」
どうやら、骨やブラスター、近道にもERRORの影響があるらしく、漏れなく今はダウン状態。つまりは…
霊「詰みよ、大人しく1発くらいなさい。」
エ「この…!」
そこまで言いかけ、その後はインクが静止させる。
その筆にはとてつもないオーラを感じた。
イ「みんなに迷惑をかけた分だよ、しばらくは大人しくしててよ!!」
そうして、振るわれたインクはバツ印にエラーを切り裂いた。
エ「俺はまだ…」
そう言って倒れ、存在が消えるエラー。
サ「殺しちまったのか?」
イ「いや、僕は守護者だからね、彼含めてみんな守る。能力が戻ればファイルから出てくるよ。」
サ「そうか。」
瞬間の静寂。そして…
霊「終わったわ〜!辛かった〜!」
そんな静寂は一瞬で破られた。
霊「あ?何しけたツラしてんのよ。せっかく勝ったのよ?そりゃ盛大に喜ぶでしょ普通。」
霊「ほら、さっさと降りるわよ。アホ共が待ってるわ。」
そうして、なんとも雰囲気壊しな帰路を辿った。
紫「戻ったわね、こっちも大量のサンズは回収しといたわよ。」
そこには見るも無惨なオイラがたくさん転がっていた。
イ「後で元の世界を創り直して今回はありがとう。助かったよ。」
紫「お互い様よ。」
イ「ところで、君の能力の事なんだけど…」
紫「あら、説明が必要かしら?」
そこから面倒くさい説明続きだったから割愛するぜ、内容を纏めると…
エラーは紫の3次元?という現実世界って場所に行ける能力を利用して世界を破壊しようとしたが、タイマンだと相性が悪過ぎるから今回の計画を企てたらしい。全く迷惑な話だな。
萃「随分と迷惑のかけ方がわかってる奴だったね。今回はちょいと不味かったよ。」
そんなことを言いながら、萃香は瓢箪の中身を飲み干す。独特な匂いと性格から中身は酒だな。
イ「辛かったけど何とかなった。でも、そろそろ帰る時間さ。」
霊「えぇ!?宴にも顔出さないの!?今回アンタ達がメインなのに。」
イ「流石に結界を砕いた今、そんなメインイベントに立っちゃ世界が危ないな。サンズだけなら行けなくはないけど、僕一人ぼっちは寂しくて泣いちゃう。」
それだけなら別に残っていいが…
サ「まっ、オイラにも待たせてるヤツらが居てな、そいつらの為にも早く戻るぜ。」
霊「なるほどね、そんじゃ仕方ないか。」
萃「あっちには私達が伝えとくよ。」
紫「また会いましょう。まあ、会わない方がいいと思うけれど。」
そうして、そこに居るメンバーと別れの挨拶をする。
イ「それじゃあ!目が覚めたらもう元の世界だよ!」
そうして、インクはオイラと一緒にインクを纏い…そして…
サ「よお、戻ったぜ。」
パピ「おお!兄弟!ちょうど兄弟の分のパイを切り分けた所だ!食べる?」
あぁ、そういえば随分と腹が減ったな。
サ「そんじゃあ頂くぜ。」
END
コメント
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完結おめでとうございます!凄く良かったです! (これで完結だよね...)