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🟦⚽⛓️ BLちゅういです⚠️
凪 潔 モニタールームと小さい約束
モニタールームには、潔ひとり。
大きなスクリーンには、さっきまでの試合映像が止められたまま映っている。
ゴール前の判断、視野、パスの角度——潔はノートを片手に、黙々と巻き戻していた。
isg「……ここ、ワンタッチでもよかったな」
小さく呟いて、ペンを走らせる。
試合は勝った。
点も決めた。
終了のホイッスルが鳴った瞬間、チームメイトに囲まれて、思わず声を上げて——
「ナイス潔!!」 「今の判断やばすぎだろ!」
勢いのまま、何人かと熱いハグを交わした。
正直、その時は何も考えていなかった。
isg「……」
潔がペンを止めた、そのとき。
ng「集中してるとこ、悪いんだけど」
低くて、やけに静かな声。
isg「——凪?」
振り向いた瞬間、潔は少しだけ目を見開く。
入口に立っていた凪は、いつもの眠そうな顔のままなのに、空気だけがやたら重かった。
isg「どうしたんだ?もう部屋戻ったかと」
ng「戻ろうとした。けど、無理だった」
isg「?」
凪はゆっくり歩いてきて、潔の後ろに立つ。
スクリーンに映るのは、ちょうどゴール直後の場面。
——潔が笑って、チームメイトに抱きつかれているシーン。
凪の視線が、そこに刺さる。
ng「……それ」
isg「ん?」
ng「さっきの」
潔はようやく察して、少し困ったように笑う。
isg「あー、あれ? 勝った勢いでさ。別に深い意味ないぞ?」
ng「潔はね」
凪が言葉を被せる。
ng「でも、俺はある」
isg「は?」
凪は潔の椅子の背に手を置き、ぐっと距離を詰めた。
逃げ場のない近さ。
ng「試合中も、終わったあとも、ずっと思ってた」
isg「……なにを?」
ng「潔、取られそう」
潔は一瞬、言葉を失う。
isg「いや、意味わかんないだろ」
ng「わかる」
凪の声は淡々としているのに、妙に本気だった。
ng「みんな、潔のこと見る。
褒める。触る。抱きしめる」
isg「それ、チームメイトだぞ?」
ng「関係ない」
きっぱり言い切られて、潔の心臓が跳ねる。
ng「潔が気にしなくても、俺が気にする」
isg「凪……」
ng「俺の相棒だろ」
低く落とされたその一言に、潔の喉が詰まる。
ng「……そんな顔で笑うの、俺の前だけでいい」
凪はそう言って、潔の額に自分の額を軽く当てた。
ng「次、抱きつくなら、俺にしなよ」
isg「……独占欲、強すぎ」
ng「今さら」
凪は少しだけ口角を上げる。
潔はため息をついてから、苦笑した。
isg「……じゃあ、次勝ったら」
ng「ん」
isg「最初に凪のとこ行く」
一瞬、凪の目が見開かれて——すぐに戻る。
ng「約束」
isg「約束」
モニタールームの静寂の中。
スクリーンにはまだ、歓喜の潔が映っていた。
でも凪の視線は、もう画面じゃなく——
目の前の、潔だけに向いていた。
のべるだとみんな読んでくれないのかなしいよー😭読んでくれる人のためにがんばっちゃうけどね!!!
コメント
4件
ぴゅあぴゅあで可愛すぎます尊い🥹🥹 チャットノベルの方も好きですけど ノベルの方もどタイプな書き方で まじ尊敬でしかないです😭💝💝