おおはらMENさん目線
『たいたい、行けなくなったって』
「嘘でしょ?俺ときおきおと後輩くんだけ…どうせなら俺も休もうかな」
『はいはい!来てよ!』
嘘でしょ、たいたいが来るから行く予定だったのに。
…いや、名目は委員会で勉強会だけどさ。みんな予定入りすぎ。
はぁ…来ちゃった。きおきおの家のチャイムを押す。
「きおきおさん、来ましたよ〜」
「あ、おおはら!」
今日のきおきおさんテンション高くね?
「あ、初めまして…いのぴかぴかと申します。」
あ…噂の後輩君だ。すげぇ顔整ってんじゃん。
「いのぴかぴかさん?なんて呼べば良い?」
「いのさん、と呼んでくれると」
へぇ…あれ、いのさんってリスナーじゃね?!
…はいはい、分かってるからこっち睨まないで。
「んじゃ、俺はおおはらMEN。おおはらって呼ばれてる」
「では、おおはらさん。よろしくお願いします。」
いや、そんな笑顔でこっち見ないで?
後ろからの目線が怖い。
「おおはら、勉強やらないの?」
一気に声のトーン下がるじゃん。びっくりだわ。
黙々と勉強し始めて一時間。
「おおはらさん、分からないところあって…」
「どこ?」
「英語のところなんですけど、」
「あぁ、ここはね…」
きおきおさん、こっち見ないで。
「ありがとうございます、おおはらさん」
…目線の圧に耐える方法教えて?
「いのさん」
「どうしましたか?」
急に距離近くなるじゃん。
「ここ、分からないんだけどどうすればいい?」
「それ、中三で習ったとこですよ」
へー。きおきおさん、いのさんのこと好きなのね。
「えっと、ここで…」
「うんうん」
きおきお、ノート見てないじゃん。いのさんも気づけよ。
「きおきおさん、ちゃんと勉強に集中してますか?」
お、やっと気付いた。きおきおはなんて返すのかな?
「してるよ?で、ここでこうして…どうだったっけ?」
「…そこ、教えました?」
「なんとなく、セットでこうなるって覚えたから。だけど、最初と最後が思い出せなくて。」
もう尊敬だわ。嘘を考える早さが異次元。もはや食い気味に答えてたまである。
「なら良いんですけど、次は、え?」
「いのさん?」
「きおきおさんって、学年何位でしたっけ?」
お、いいところ気付くじゃん。
「えーっと何位だったかなぁ…?」
「お前は一位だろ」
今、すっごい殺意が来てる。…本当にヤバい。
「きおきおさん、本当に忘れたんですか?」
「…わすれてません」
あ、しょぼんってしてる。なんかごめん。
「なんですか今の時間…」
「いのさんにかまってほしかったの、許して?」
上目遣いは後輩にやるもんじゃないぞー。きおきおー。
「…許します」
「やったぁ!」
いのさんガチ照れしてんじゃん。そりゃ推しの声って気づいてないんだもんな。
「おおはらー、集中力続かなーい。ゲームしたーい。」
「あ、やる?」
勉強では勝てないかもだけど、ゲームなら勝てる…
「いのさんはどうする?」
「あ、私はそろそろ帰らなきゃいけないんで、帰らせていただきます」
「あー、ごめん。言ってたね。」
こいつ、絶対いのさんが早く帰るの覚えてた。
「では、きおきおさん、おおはらさん、ありがとうございました。」
「うん、バイバーイ!」
…急に二人になるやん。気まず。
「おおはら、どうする?帰る?」
「委員会のメンバーで勉強したいって言い始めたのってきおきお?」
「俺だけど…」
「いのさんと一緒にいる時間作りたかっただけだろ」
「あ、バレちゃってる…」
ほら、やっぱりな。
「お前、リスナー好きになってるのかよ」
「俺も恋する普通の人間だよ?」
「ふーん…片思い、辛くないの?」
「辛くないよ」
「まぁ、楽しいならいいんだけどさ」
「おおはらこそ辛くないの?たいたいのこと」
「その話は禁止で。今日も配信しよ、たいたい誘って」
「りょーかい、告知しとく?」
「しなくても人来るでしょ、夜でいい?」
「うん、配信準備するから帰って」
「はーい」
更新なくてほんとにごめんなさい。反省してます。ちょっと中間テストとか色々あって。申し訳ないんで今日もう一話あけます。
別の話なんですけど、きおいの描いてくれる人いないんですか。そもそもきおいのというカプ名を作ったのも実質私だし()
まぁ…もう一話見ていってください‼️
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!