コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ATTENTION
❀これは某実況者グループ様のお名前をお借りしたものですご本人様には一切関係ございません
❀ご本人様関係者様等にご迷惑の掛かる様な行為はお止め下さい
❀登場する実況者様の性格等は作者の捏造に捏造を重ねたものになっています
❀軍の知識はミジンコ以下ですので多少雑なところがあってもスルーしてください
❀作者は東北民です関西弁が非常にガバガバです (エセ関 西弁)
❀あくまで作者の自己満ノベルです
❀オリジナルの概念が登場しますが実際には存在しません あくまでフィクションです。
❀誹謗中傷や批判コメはやめましょう 作者が単純に悲しくなります
❀誤字脱字は友達、語彙力は帰ってきません。
#10 キメンブッシン
〜自室
コンコンコン
[はーい…..]
夕食の時間が来てしまった…トントンさんになんも聞かれないよね…..
ガチャ
「お、よかった、出てきたわ」
[出ようか迷ったけど…..]
「w出てこんかったらマスターキーで開けるとこやったわ」
[逃げ道なかったんだ…..]
「着替えてますとか言われたら入れへんけど」
[…..その手があったか]
「使わんでな?」
[…..わかってる]
「ちなみにさっきのことは追求していいことなんか?」
[私から言えることはひとつしかないけど…]
「なんや?」
[生まれつき、ってだけ]
「つまり異常なのはあんさんやなくて家系ってことか」
[そういうこと、これ以上の情報はないよ]
「グルさんにもそう伝えとくわ」
[あぁ…うん、どうぞ…..]
「wええんや」
[まぁ…]
〜食堂
食堂に入ると、焦っているような騒がしさを覚える、妖の殺気を感じ、誰かに取り憑いている妖が暴走しているのだと、すぐ理解する
「何事や?!」
「…っ…トントン!今日満月やったわ!!」
満月、もしかして狼男か?
[…..]
「何とかできそうか?雅」
[大丈夫、祓ってしまえば]
刀を鞘から抜き、一点集中する
「コネシマから離れたって!」
トントンさんが呼びかけると、そのコネシマと呼ばれた人物の姿が見える、ゾムさんの時のように、耳としっぽが生えて、爪が鋭く長く伸びていた、狼って言うか…チワワっぽい…..
[“進退維谷”]
中級ランクA 狼男 満月の夜、人間を襲う
「…..気ぃつけて」
[はい ]
ダッ
彼に一気に距離を詰めれば、こちらに気づき威嚇する、取り憑いている妖は…えっ、これチワワやん何これ狼男なのに、可愛いんだけど、なんて考える訳だがそんな訳がなく、見るからに凶暴で、人間をここまで豹変させる力があるのだから相当力を持っている。
スパッ
[…]
タッ
ただ、拘束を解けるほど力は残っていないようだ、弱らせてくれていた彼らに感謝をしなくては。
彼に札を貼り唱える
[“解”]
妖が消え、彼に意識が戻る
「…………」
[“会者定離”]
[…成仏してください]
「……はッ…な、…なんや….なにを」
「シッマ!」
「コネシマ!」
私が来る前、彼のことを止めようと必死になってくれていた人達が、一斉に彼の元に走る、意識が飛ばなかった少し珍しい例だ。
はっ…やったぁチワワ実体化してる、かわよ
「キャンッキャンッ…ウゥ…」
[おーよしよし、可愛いね〜いい子いい子]
きゃんきゃん吠え、抵抗を見せるチワワを容赦なく抱き上げる、可愛い
[……可愛い]
「キャン…クゥーン…」
[…..]
優しく頭を撫でれば、味方認識してくれたのか、特に吠えなくなる。可愛い。
「おい…あんたが如月さんか?」
[はい、如月雅です]
彼もまた美形な顔つきで、吸い込まれそうな瞳を持っていた。ちょっといかつい
「ありがとうな!ほんま助かったわ!!」
全然いかつくなかった…
[い、いえ、これが私の仕事ですのでお気になさらず]
「そうかぁ、若いのにすごいなぁ!」
[ありがとうございます…]
「ちょっと、ここ荒らしてもうたから片付けてくるわ!ほな」
[はい…..]
あ、犬には触れないんですね
改めて食堂を見渡せば、確かにかなり荒れている、奥にある机は真ん中で真っ二つになっているものもあれば、粉々に粉砕した机もある、かなり暴れていたのだな。
[あっ、待ってください]
「ん?」
[少し、いいですか]
「おん、ええよ」
まだ何か、違和感がある
[椅子に座ってもらってもいいですか?]
「椅子…あ、これ大丈夫そうやね!」
[w…はい]
[今から目を見ます、私の目から逸らさないようお願いしますね]
[おう、わかったわ]
彼の足と足の間に膝を置き少し彼の頭を両手で軽く抑え、顔を近づける
「…..ちょ…恥ずかしいな」
[我慢してください]
[……….]
「…」
彼の目の中に、何かいる、この根源を祓いきらなければ、確実にまた何かの拍子に爆発する。
[…少し痛いですけど、我慢してくださいね]
「…わかった……..」
[“解”]
バチバチッ
私がそう唱えると、目と目の間から火花が散り、痛みが伴う。
「..おぉ…」
久々の試みだが、上手くいったようだ
痛みか、はたまた乾燥でもしたのか、彼の目元に涙が溜まりだす
[あ..ごめんなさい、もう目を閉じて大丈夫ですよ]
[…..どうですか?すっきりしました?]
「せやな…スッキリしたわ、違和感も無くなったわ」
[良かったです]
目から溢れている涙を拭ってあげれば、少し笑って ありがとう と言ってくれる。
「聞いてええか分からへんけど、何したんや?」
[目の中に妖が残っていたので、それを祓いました]
[綺麗な目って、狙われやすいんですよ]
「おぉ…嬉しいこと言ってくれるやないか」
[ふふ、そうだ、この子]
「わんこぉ?」
[コネシマさんの妖を祓ったら出てきました、ゾムさんと同じ感じです]
「へぇー!」
[たぶん付きまとわれると思うので、お世話してあげてくださいね]
「おぉう…わかったわ…」
[はい]
「シッマ、何してもらってたん?」
そんな話をしていると、鬱さんが話しかけてくる
「なんか目んなかにおったらしいわ、祓ってもらってん」
「あぁ、だからあんな至近距離やったんやね」
[………]
「なぁなぁ、俺は?憑いとらん?」
[…わかりません…まぁいいですよ、見ても]
「ほんま?ほな見てや」
[……わかりました、座ってください]
「………..」
[私の目をまっすぐ見て、逸らさないようお願いします ]
「…..綺麗な目やね」
[そうですか?]
「うん」
彼の目の中をよく凝らしてみると、夜空のようなものが見える、美しく、満天の星が輝いていた
[…へぇ……]
「な、何が見えとるん」
[あ、もう大丈夫です、特に何もいませんでした、安泰です]
「ほんま?よかった〜」
[あ、夜空が見えました、それだけ伝えておきます]
「やっぱロマンチストって訳か…..」
[うーん…..]
「うーん………..」
「えぇんちゅめたい…..」
[…..]
「ごめんて」
「雅!」
能天気にそんなことを話していると、トントンさんが少し焦った様子でこちらに走ってくる
「怪我はしとらんか?」
[私は大丈夫ですよ]
[コネシマさんも怪我をしていないか確認を]
「かすり傷くらいやで!大丈夫、ありがとうな」
[いえ、では片付けの方は…..]
「大丈夫やって、だいたい終わっとるから、食べるで」
[そうでしたか…仕事が早いですね…..]
「んふ、せやろ?」
「ほな行こか〜」
〜食事後
ー自室
夕食を食べ終え、自室に戻る、しばらく開いていなかったスマホを見れば、そこには数件の通知が来ていた
「”今日朝ちゃんと起きて掃除したよ!”」
「”寂しいぃ〜会いたいよぉぉおおお”」
「”どんくらいに帰ってくるの?無理はしないで欲しいけど早く帰ってきてね🥺”」
など
[“掃除ありがとう、いつ帰って来れるかは分かんないなぁ…ごめんね”]
プルルル
[もっし]
「”もしもし!!!げんき!??!”」
[元気だよー、そっちも元気そうね]
「”僕はちょー元気、今日参拝客多くてさ、嬉しかったわー”」
[それは良かった、結界に関してはごめんね〜]
「”んーん、大丈夫、雅が無事ならいいから”」
[ありがと、そういや、今日ちゃんと起きれたんだね]
「”うん!起きたよ、朝食べて、掃除して〜筋トレもしたし〜、コンディションも良かった〜”」
[そっかぁ、なら良かった]
「”さっき送ったけど、やっぱいつ帰れるかまだわかんない?”」
[うん…順調に行けば今週中には帰れるかもしれないけど、なんかあったら、時間かかるかも]
「”そっか、わかった無理無い程度に、頑張ってね”」
[ありがと、私今からお風呂だから、早めに寝るんだよー?]
「”はーい、じゃあおやすみ”」
[うん、おやすみ、明日も頑張ってね]
「”ありがと、雅もね”」
プツッ
短い会話を終え、風呂の支度をする
〜数十分後
[…..ふー…………]
何事もなくお風呂から上がり髪を乾かし終わる、妖獣から受けた攻撃は傷跡を残し、塞がっていた。
[……….]
眠気という眠気があまりなく、ベランダに出てみるかと窓を開け、外に出る
ベランダに出ると、妖の気配を感じ、その主を探す、隣の部屋のベランダを見れば暗闇で姿が見えにくいが、誰かがいた。
[…..]
軽く会釈をしてみれば、それに応えてくれる
「……..」
そういえば、隣の人が誰って教えてもらってないな、明日にでも聞いてみようかな、シンプルに人型の妖が住み憑いてる。
[………]
でもなんだろう、凄く落ち着く、それに妖からか、はたまた部屋の匂いか、ともかくどこからかほのかに線香の香りがする。
なんで線香?
[…..]
空を見れば、月を隠していた雲が次第に動いていき、その妖のことを月明かりが照らす
「…」
青緑色と豹柄のヘッドホンに、豹柄の上着をきた1人の男がこちらをちらりと見ていた、肩ほどまであるであろう灰色の髪はひとつに結ばれ、月明かりでキラキラと煌めいていた。
そんな彼と目が合う、曇りひとつない、純粋なその目と
[こんばんは、お名前、聞いてもいいですか?私は如月雅です]
静寂の夜、しんと静まり返ったその空間に、少しだけ自身の声が響く
「僕はレパロウ、やっぱ、見えてるんやね」
[祓い屋ですから]
[ここが気に入ったのですか?]
「お、よう分かったな〜、そうなんよ」
「何気に5年くらい、ずっとここにいるんよね」
「雰囲気とか、大好きでさ」
[なるほど…5年も、ずっと…]
「いつか彼らと話してみたいなって、思うんやけど」
「なんせ…この体やし」
そういうと、レパロウさんは手を月に翳して、少し寂しそうにそれを眺めた。
[…レパロウさんは、怨霊か、生霊か..分かりますか?]
「生霊かな、どっかに僕の体があるはずなんよね」
[つまり本体の方は5年ほど昏睡状態ということですか…]
「そんなところやろうなぁ、」
[…..私なら、あなたを元の場所に返してあげることは可能ですよ]
「…ほんま?」
[はい、ほんとです]
[でも、これにはあなたの強く願う力が必要です]
[…..中途半端な願いでは、戻ることは出来ない]
「…そんなら任せたってや、毎晩お祈りしとるで」
[それなら良かった、覚悟が出来たら仰ってくださいね]
「….おん、いつでも大丈夫やで、覚悟ならとっくに決まっとる」
[分かりました]
[では、祈りを]
「……………」
[“原点回帰”]
[レパロウさんと出会えて良かった、元の体、存分に楽しんでくださいね]
「ありがとう雅、どうか幸あらんことを」
レパロウさんは笑い、こちらに手を振る、忽ち、眩い光が当たりを包み込み、暖かな光となっていった、光が彼を優しく覆い、しばらくすれば、彼と共に光は消えていく。
[上手く…..いったか……]
あたりは暗くなり、暗闇には私一人だけが取り残される、短い間だったが濃い時間だったな、眠気も感じて、部屋の中へと戻る
[ふわぁ…..]
「鬼面仏心」
外見は厳しそうだが、内面は優しいこと
To Be Continued