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次の日歳三に大声で起こされ、びっくりして目が覚めた。隣を見ると総司の姿はなかった。
「早く起きろ!おい!何してんだよお前!」
「え、なに?なんでそんな怒ってんの」
「早く起きろ。とろとろしてんな。早く来い。」
「分かった分かったから。」
私は急いで支度をした。すごく怒っていて、急足でみんなが集まっている場所に連れて行かれた。
「近藤さん連れてきたぞ」
「おう入れ」
「…失礼します、え?なに?」
試衛館全員の姿があり、総司も山南達も。誰だか知らない女の人が1人いて、すごく胸が破裂しそうにドキドキしていた。私何かしたかな?と、ずっと頭で考えていた。すると歳三が
「お前にはここを出て行ってもらう」
「まって、どうして急に」
「決まった事だ支度しろ」
「嫌だよ待ってよ」
私は急に涙で溢れ視界がぼんやりしてきた。
自分のお腹を撫でながら、
「どうして?ねぇなんで?お兄ちゃん」
「遥。お前はもうここには必要ない」
嫌だ。まって。言葉にならない言葉が頭にぐるぐる回った。殺されるんだ。と思った。総司も山南さんも下を向いたまま、一回もこっちを見てくれなかった。
どうして?。考えれば考えるほど涙が溢れた。
「連れて行け。」
私は永倉新八と原田左之助に腕を引っ張りひょいと持ち上げられ裏の蔵に連れて行かれ、女の人もついてきた。永倉と原田は私の背中を軽く押して蔵の中に入れ込まれた。女の人は、
「何も聞かないで。」と一言言っていたが、泣き崩れている私は、その言葉が聞こえなかった。
私はお腹を撫でながら、ごめんね。ごめんね。と謝った。
暗くて何も見えないが、昼間だけあって薄く光が差し込んだ、私は女の人にお化粧をされていた。
私は死ぬ時も綺麗な顔でならそれでいいと思っていた。白い服も着され、何故こんな分厚いのか疑問だったが、言われるがままだった。
もう泣いてはお化粧が崩れると思い、我慢していた。
目隠しだろうか、何か変なものを被らされた。