テラーノベル
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「会議中に吸われるとか聞いてない」
世界会議――それは各国が集まり、真面目な話をする、建前の場。
……のはずだった。
「……えっと、次は経済について――」
日本はスライドを操作しながら、淡々と発表していた
黒い制服に身を包み、表情は真面目そのもの
でも――その首筋には、やけに視線が集中していた
「ねぇJapan~」
ガタン、と椅子を引く音とともに、背後から忍び寄る影
「…アメリカさん?」
「ちょっとさ、今すごい我慢してるんだけど」
「な、何を……?」
「お前の血の匂い、今日いつもより濃くない!?」
「!?!?!?」
アメリカは机を飛び越え、日本の背後にピタッと張り付いた
そして――
「ねぇ、ちょっとだけ……首、貸して?」
「か、貸しません!!!?!?」
がぶっ
「――っっ!!!!あっ、ちょ、や、やめっっ!!会議中ですっっっっ!!!!」
世界各国「(うわあああまた始まった~~~~~!!!!)」
🇨🇳中国「またアメリカが血吸ってるアルか!?これは外交問題アルよ!吸うなら列に並ぶアル!」
🇷🇺ロシア「(静かに横に立って袖をめくる)……じゃあ次、俺」
🇬🇧イギリス「首筋より、太もものほうが血管太いんだよ、知ってるかい?」
🇫🇷フランス「ねぇ日本くん、首か太ももか…どっちがいい?両方でもいいけど♥」
日本「全員まとめて国連に訴えます!!!」
ちなみに日本は、本当は血が好き
でも他国に「吸われる」と、自分も興奮してしまうという矛盾を抱え、毎回泣きながら耐えている
(なお、時々自分で自分の指を噛んで味見している)
次回:第二話「血は争えないんです(物理)」
・中国とアメリカが日本の血で喧嘩
・日本、挟まれて瀕死(でもちょっと幸せ)
・ついに日本、自分から「噛んでください」と言ってしまう…!?
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