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天気のいい日に庭に出るとアモンが花に水やりをしていた。
いつもなら花に話しかけながら水やりをするアモンだが、今日は虚ろな目で黙って水やりをしていた。これはアモンが一人で抱え込んでいる時によくする表情だ。だから俺は声を掛けることにした。
「はぁ…」
「おいアモン、大丈夫か?」
「え?なんすか急に…」
アモンは俺を見るなり作り笑いを浮かべた
「お前はすぐ一人で抱え込もうとするからな。
何かあったら遠慮すんなよ。」
「『一人で抱えこむな』って…。
それ、ボスキさんが言うセリフっすか?」
「チッ…お前ってやつは…。心配して損したぜ。」
「…心配してくれたんすか?」
「お前がいつも通りじゃないと調子狂うからな。」
「ありがとうございますっす。
ボスキさんのお陰で少し元気出ました。」
「そうかよ。」
「はい。」
「今日はちゃんと寝ろよ」
「え?」
「目の下の隈できてるぞ。」
「ちゃんと寝るっす。」
「そうしろ。」
(俺は傍で見ていることしか出来ないが、少しでもアモンの支えになれればいい。)
そう思い、庭を後にした。