うるみやがいなくなって、音信不通になって一週間が経過した。
とりあえず一週間は様子を見ようということになり、普通に活動もしていたが音沙汰無いため収集をかけることにした。
やはりみんなうるみやのことが心配みたいで、うるみやと交友関係のある人に声をかけているメンバーもいた。
俺はと言うと、この一週間で、うるみやとのやりとり、LINEのトーク、思い出の場所など、様々な話をした。
緑「なるほどね…」
桃「とりあえず、あるしのが帰ってくるの待つ…?」
青「うん…」
俺が感傷的に話しても、2人は冷静で、どんなに俺が焦っていたのかを実感する。
とりあえず、捜索願を出しに行った2人を待つことにした。
赤「只今帰ったぞ」
紫「ただいま〜」
緑「どうだった?」
紫「簡単に言うと、受け取ってもらえなかった」
桃「どういうこと…?」
赤「捜索願の不受理届が出されているらしい」
赤「ったく、困ったな…」
赤「これじゃあ探しようがない」
青「うるみやは探されたくないってこと…?」
俺たちの間に沈黙が流れた。
緑「あのさ、」
この沈黙を最初に切ったのは、かなめだった。
緑「こんなのはただの迷信でしか無いんだけど…」
緑「猫はさ、死ぬ間際になると愛する者の前から姿を消すんだって。」
緑「愛する人に死を悟られないように、ただただそこには虚空しかなかったかのように、忽然と姿を消すんだ」
緑「もしかしたらうるみやも…」
何故か、納得できる気がした。
もし、俺がうるみやの立場だったとして。
愛する人が周りに沢山いて。
もうすぐ自分は死ぬと言われていて。
自分が死ぬことで悲しみに暮れる人がいることをわかっていて。
青「もう、やめよっか」
紫「しゃる…?」
青「もう全部終わりにしよう。」
青「みんなありがとう」
青「最期ぐらい、好きにさせてあげよう」
桃「しゃるちゃんはそれでいいの…?」
青「俺は、それがいいんだ」
コメント
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ここで猫持ってくるの天才か?切ないよー。それがめちゃくちゃ好き、、続きが待ち遠しい。