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あれ、今日神保マオ遅いなぁ。
いつも誰よりも早く教室にい、教卓に誰よりも早く立っているあの先生は登校完了時間になってもまだ来なかった。
そう俺等のハズレの先生 神保マオ 。三年生の始業式に出会い最初はええ先生と思っていたが…油断していた。あいつはどこまでも俺たちを監視し奴隷にする悪魔のような存在だ。早く卒業してさっさと海援隊の歌からもおさらばしたいところだ。
「津田くん」
背後から若い女性の声がした。
新任のa先生だ。
「神保先生今日体調悪くて学校お休みなの。だけど神保先生明日までに終わらせないといけない資料がのこってて…私も今日出張出し…かわりに神保先生の家まで届けに行ってくれない?」
まさかのお願いで僕は驚きと同時に恐怖が胸に押し寄せてくる感覚を感じた。
「いやなんで僕が…ほかの先生方に頼めばいいじゃないですか!」
「それが…ここだけの話。ほかの先生方神保先生のことが少し苦手らしくて。それなら仲のいい津田くんにお願いしようっていう提案が出て」
「仲がいい!?僕と神保先生が!?」
「あれ?仲良くないの?この間だってグラウンド付近で神保先生にバリカンで坊主にしてもらってたじゃないw」
いやいやあれ反省文が終わらなかった罰だから。
でも先生達も神保のこと苦手なのは知らなかったな。
「じゃあそういうことで津田くんお願いね!」
「えっちょっと、!」
そういうとa先生は無理矢理資料を僕に握らせそそくさと廊下を走って行った。
「誰だっけいっつも廊下走るなって言ってるのは…」
ここが神保マオの家か…
まさかの戸建て。独身だったよな。でも独り身が買うにしては少し大きすぎやしないか。掃除が大変そう…
インターホンわっと
ピーンポーン
ピン、ピン、ピンピンピーンポーン
ピン 背筋伸びてるやん
ピン 背筋伸びてるやん
ピン 背筋伸びてるやん
ピン 背筋伸びてるやん
ピン
っと何してんねんやろ自分、口が勝手に
「…はーい」
「うぉ!ビックリしたぁ…こんにちは。神保先生。津田です。終わってない資料届けに来ました!」
「!!えっ津田くん!津田くんってゆうた!?」
「はい…津田ですよ」
「ほんまか!ちょっと待っててな」
ドドドドド
ガチャ
「やぁ津田くんこんにちわ!わざわざ届けに来てくれたんやな!ほんまありがとう!さあさあ上がって上がって」
嵐のような展開の進み方に僕は先生のテンションに置いてけぼりになり困惑していた。
「えっでも先生お体がよろしくないんじゃ!」
「そんなん朝のときにはほとんど直っとったよ。ほら入り!入り! 」
「いやでも僕資料届けに来ただけですし今日はこれで…」
「……… 反省文………」
ゾワゾワゾワ
「はっはい…」
僕は背筋が伸びるような使命感に負け家に上がることにした。
「お邪魔します…」
「どうぞー!底座ってて、お茶出すから」
部屋が広い割にはそこまで家具もなくぱっとしない部屋だった。
いやもしかしたらほかの部屋にすごいまのがあるのではないか!?どんなところでも現れる生徒に執着するストーカー先生は何かで情報を得ている可能性も0ではない。
……もしかするとあの部屋か?
扉が少し開いている部屋からはダブルベットが見える。てことはおそらく寝室だ。じゃあだとすると隣の部屋は書斎か?あそこに僕ら生徒の個人情報保護方針諸々置いてあるに違いない。
「あっそうや。ほかの部屋は別に見てもいいけど、あの寝室の隣の書斎部屋にははいらんといてな。」
「えっどうしてです?」
「そりゃあ人には見せたくない物の一つや2つあるやろw」
「わっかりました…」
せっかくの機会だったのにというガッカリな気持ちに陥った。
「よろしくな。あっ先生うっかり。津田くんが来てるのにお菓子の一つも置いてない!」
「いいですよ。おかまいなく。」
「いや、ちょっとそこらのコンビニで買ってくるけん津田くんはくつろいどって」
占めた!大チャンス。この瞬間に部屋をのぞくぐらいできれば
ガチャ
ドアノブを持つと急に緊張感が増す。
ええい!ヤケクソじゃ!
きぃぃー
僕は目の前のあるものを…自分の目を疑った。
その書斎部屋の壁には僕 津田の個人情報、家の地図、写真、友達関係僕に関する全てのことが壁に隙間なく貼られている。
「これは、いったい 」
「あーあ、見ちゃだめだって言ったのに」
突然の背後からの声に驚き反射的に振り向く。そこにはさっきまで出かけるといって本来いないはずの 神保マオの姿があった。
僕は恐怖と緊張で何も言葉にならなかった。
「知らぬが仏。国語で教えなかったっけ?w 」
続く