ジャティス×💎様
ジャティスのキャラ崩壊が凄いです。irxs様の💎様をロクアカの世界に放り込んで更に性格も変えて特務分室にぶち込みました。
あくまで一オリキャラとして見てもらった方がいいのかもしれません。
閲覧注意⚠️
始まります
帝国宮廷魔導士団特務分室執行官No.11《正義》のジャティス=ロウファンが任務終わりに、休憩がてらフェジテにあるカフェに立ち寄ると、カフェの窓際に一人の人影が見えた。
その人影は酷く落ち込んだように俯いており、顔はよく見えない。
だが、俯いたことでよく見えるようになった毛先に向かって水色から紫色に変わるグラデーションの髪には僕も見覚えがあった。
帝国宮廷魔導士団特務分室執行官No.2《仏》のイム=スカイライン。
イム=スカイラインは、グレンよりも幾許か長く伸ばされた髪を肩にだらりと掛け、俯いて暗い雰囲気を漂わせながらそこに居る。
ここはジャティスがよくフェジテでの任務帰りに訪れるカフェで、このカフェで彼の姿を見たのは初めてだった。
僕はグレンに特に興味を持っていたが、今カフェに居る彼女にも興味はあったのだ。
グレンと雰囲気は違えど、僕の行動予測をよく覆す曲者。
明るく、僕にも気兼ねなく接するような変わり者。
一言で言えば、セラに似ている人。
「まぁ、ここで僕が気にする必要も無いか」
ひとりでにそう呟き、カフェのマスターにいつものコーヒーを注文すると、カフェのマスターは手際良くコーヒーを入れて僕に手渡す。
それから僕は彼女の座っている席を通り越すと、いつも座っている席へ向かった。
がたり、と隣の椅子を引く音が聞こえて、その隣の席に座っていた中性的な顔立ちをした女──イム=スカイラインが顔を上げる。
突然隣の椅子を引いて座った人物に目を丸くして、その人物を見つめる。
すると、その人物を穴が開くほどじっと見つめる私をじろりと睨むと、面倒臭そうに口を開いた。
「なんだい。君がどんよりとした空気を纏っていたから僕は心配して君の隣に来てやったんだけど」
「え、あ…す、すみません…心配させてしまって」
ジャティスは慌てて謝る私を一瞥すると、話すことは無いとばかりに瞑目してコーヒーを口に含んでいる。
一応、ジャティスと私は同じ特務分室の同僚であり、階位も同じ正騎士。
時折共に任務をこなすこともあった。
だが、あまり私語を交わすような仲ではなく、二人とも黙々と任務をこなすだけの合同任務だった。
そんな私達二人の仲を心配してか、よく任務で組まされることがあったのだが、仲は進展せず。
気まずい雰囲気を纏う私達二人を見て、イヴ室長はこめかみに手を当てて深く溜息を吐いていた。
「あの、ジャティスさん…」
「…なんだい?」
「ええと…いつも任務では足を引っ張ってしまってごめんなさい…これでも頑張ってるんですけど上手くいかなくて…」
私は声を掛けると、カップから口を離し、こちらを見る。
なんと言っていいのか分からず、なぜか普段の任務での謝罪の言葉を口にしてしまった。
俯いている顔を少し上げると、ジャティスは少し呆れた顔をしてこちらを見ている。
睨まれるのが怖くて、自分でも目尻に涙が溜まるのがわかる。
「別に。君のやりたいようにやったらいいんじゃない? 僕もそうしてるし」
「へ、?」
思っていた回答と違う答えが帰ってきて唖然としている私を睨むと、またコーヒーに視線を戻して口に含んでいる。
しばらくぽかんとしていた私を引き戻したのは、いつの間にか机の上に置かれていた私の手に重ねられたジャティスの手だった。
手袋と特務分室の礼装の袖との隙間から見える肌は色白で、一見冷たそうに見えるが重ねられた手からは微かに温もりが感じられる。
重ねられている二つの手とジャティスを交互に見ると、ジャティスはこちらを見るなとばかりに顔をぷいっと逸らしてしまう。
そんなジャティスらしくない行動がおかしくて私が小さく吹き出すと、逸らしていた目線をこちらへ向けてじろりと睨むが、それも私の笑い声を大きくする材料になってしまう。
それから数分間、お互いが飲み物を飲み終わるまでは互いに手を重ね合い、温もりを感じているのだった。
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