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……。
僕は……。
どうなってしまったんだろうか……?
僕はもう……Mrs. GREEN APPLEではなくなってしまったのだろうか……?
2人に…………。
嫌われてしまったのだろうか…………?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ┈
w「…………。」
m「わ、若井……。」
w「元貴……。涼ちゃんがッ……!」
m「……。」
若井がこんな苦しい顔をして涙でぐちゃぐちゃになっている姿を初めて見た。
自分がどう反応していいのか分からなかった。
僕が涼ちゃんをこんな状態になるまで追い込んでしまったのではないか…?
という考えが、頭をよぎった。
涼ちゃんは笑顔が上手い。
辛くない。幸せだ。別になんともなく生きていける。
という演技が上手い。
だから誰も気づけないんだ。
唯一僕らが気付けたはずなのに……
いや……
本当は気付いていたんだ……。
それでも僕は優しく出来なかった。
僕は涼ちゃんにたくさん優しさをもらって、支えてもらって、助けてもらったのに……!
嗚呼、何をやっているんだろうか…?
m「…涼ちゃんッ……!嫌だよぉッ!」
病院にいる人達が、全てを察したかのように悲しい表情をして、静かになった。
シーンと静まり返った部屋で僕は余計に淋しさを覚えてしまった。
m「前もこんなことがあったよな…。その時はさ、涼ちゃんが来てくれて、そばに居てくれて、温かかったなぁ…………。」
涙が止むことはなく、ただ流れ続けた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
それからというもの、Mrs. GREEN APPLEの藤澤涼架は活動を無期限休止
Mrs. GREEN APPLEはしばらく2人だけの活動になった。
涼ちゃんは睡眠障害をより早く治すために、精神科医へ通っている。
涼ちゃんは僕たちに会いたくないと言っているらしく、しばらく顔を見ていない。
声すら聞けない。
数ヶ月2人だけで活動していたせいか、みんなの声援はもとぱばかりになっていた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
f「僕、Mrs. GREEN APPLEを抜ける。」
久しぶりに聞いた声は、とても俺の心を昂らせたが、望んでいたものにはならなかった。
f「僕は、きっと。みんなからはもう求められてないだろうし、2人もそっちの方が、上手くやっていけるよ。キーボードなんて代わりはいくらでもいるから…。」
w「久しぶりに会えたのに。やっと…逢えたのに。どうしてそんなこと言うの…?」
f「ごめん。僕は2人が思っている以上に、優しくないし、強くないんだ…。ごめんね…。」
そう言って、逃げるように帰ってしまった。
m「元気そうでよかったね。」
w「なんで…?なんで笑えんの?」
m「え?なんで?涼ちゃん、僕たちに会いに来てくれたじゃん、ずっと会いたくないって言ってたのに。」
w「そうだけど…ミセス抜けるって、言ってたんだよ?」
m「そうだね。だけど、辞めたいなんて言ってなかったじゃん。だからめっちゃ嬉しいよ。」
w「辞めたくなくても、涼ちゃんはミセスの為に辞めるって言ったんだよ?」
m「代わりはいくらでもいる。確かにそうだよ。皆同じ人間なんだから。だけど、僕たちは同じ人間だからこそ、違いを作ろうと必死に自分を生きている。代わりにならないように。涼ちゃんが、代わりはいくらでもいるって思いながら、音楽をやっていたなんて、そんなの信じないよ、だから大丈夫。きっと涼ちゃんは戻ってきてくれるよ。」
w「……元貴…。」
m「それに。涼ちゃんは優しいから、僕のわがまま聞いてくれるんだ!」
あぁ、懐かしい。
Mrs. GREEN APPLEが結成された瞬間と同じ顔だ。
夢中に描いたんだよな。
宇宙のように広い俺らの夢をさ…
涼ちゃんは初めて逢った元貴の告白を受けてくれた。
きっと涼ちゃんは戻ってきてくれる。
あの日の出逢いのように。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
あー言っちゃった。
本当は言いたくなかったのに。
でももう、僕の居場所はあそこにはないんだ…
Mrs. GREEN APPLEって…なんだっけ…?
なんで僕、ミセスに入ったんだろ。
なんで…あんなに楽しかったんだろ…。
なんであんなに抜けたいって言うのが苦しかったんだろ…。
そんなに重い言葉じゃないはずなのに…。
だって僕はミセスを放ったらかしにして、2人だけに任せて、その2人とも会いたくないなんて言って…。
最終的には…抜けるなんて言って、もっと迷惑かけて…。
たくさん心配させて……。
僕は………。
なんなんだろ…………。
もう……息をするのは許されないのではないか?
「死にたい……。なんてね………言える資格もないや…。」
「涼ちゃん。ダメだよ。それだけはダメだよ。」
「…ッ!」
「死ぬのだけは絶対に許さないからね?」
「元貴……。」
「死んじゃだめだよ…。涼ちゃん…。涼ちゃんがいない世界に俺は魅力を感じない。だったら俺も死ぬ。」
「ダメだよ!!!元貴は死んじゃ!!あ…」
つい、怒鳴ってしまった…
だって…、元貴はミセスの宝物だから…
元貴がいないと、ミセスじゃないから…。
「なんで?一緒でしょ?涼ちゃんが死んだって、俺が死んだって。」
「な、何言ってるの!?全然一緒じゃない!僕は求められてない!だけど世界は元貴を求めてる!価値が違うんだよ?!…そう……命には価値があるんだッ………!価値が……あるんだよぉッ………!!」
どうして僕は泣いてるんだろう。
この汚れ腐った社会では当たり前のことなのに。
需要があるものは欲しい。
需要の無いものはいらない。
2人は需要がある。だからこの社会から求められる。
だけど、僕は需要がない。だから社会は僕がいると目障りなんだ。
邪魔なんだ…。
「涼ちゃん、自分に価値が欲しい?」
「………。」
「涼ちゃんが価値を求めるなら…俺はいくらでも頑張る。涼ちゃんの価値を作れるなら、俺はどこへでも飛んでいくよ。 」
「涼ちゃん。僕に着いてくれば100%疲れる。だけど、どんなに頑張っても飽きることがないよ。絶対に飽きさせない。必ずね。」
「前より確実でしょ?」
そう言って元貴はニカッと笑って見せた。
僕はやはり誘いを受けた。
「流石だなぁ…僕は元貴には絶対に勝てないなぁ」