テラーノベル
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※政治的、戦争賛美の意図はありません。
※キャラクターとしてお読みください。
ザッ…ザッ…
瓦礫を避ける様にブーツを鳴らしながら歩く。
辺りを見渡しても同じ景色。
倒壊した家屋
鉄骨がむき出している何らかの施設
折れた電柱、切れた電線
舞う砂埃
そして、息絶えた人間
この光景は己が作ったもの。
作ってしまったもの。
作るしか…なかったもの。
他に方法はないのか沢山話し合った。
沢山考えた。
考えた結果これしか無かった。
やらなければもっと被害は大きかったかもしれない。
あれをやっていたら、これをやっていれば…。
結局はタラレバの話になってしまうのだ。
人間は未来を見ることは出来ない。
それは国の化身であるオレでも言えることだ。神様でもない限り未来を見ることは出来ない。
いや…神様でも未来は見れないのかもしれない。
所詮、無いものねだりも甚だしい話だ。
そんな誰に聞かせる訳でもない醜い言い訳は置いといて、
…見つけた____
元々小さい公園があった場所だろうか瓦礫の少ない空間が広がっていた。
その真ん中に探していた人物が居た。
遠目からでも分かるその身なりはボロボロで至る所に血が滲んでいる。
常にしゃんと背筋をのばしていた背中は丸くなり、帽垂布の着いた軍帽も地面に落ちている。
顔を隠すように巻かれた旭日の前垂れのような布も紐がちぎれかけている。
そいつ___大日本帝国はオレに背を向ける様に座り込んでいた。
オレの気配に気付いているであろう日帝は何も言わない。
___戦意喪失…
動かない日帝に近付く、5歩ほど離れた所で足を止める。
「…日帝」
オレの呼び掛けに対して日帝は尚も反応を示さない。
「オレは…」
「…」
その続きを声に乗せようと一息入れた瞬間
日帝は動いた。
「…すまなかった。なんて言わないでくださいね」
「…っ、」
日帝はオレを睨める様に見ていた。
敵意はない、怒りも…ない。
…何故怒らない?
オレはお前の大事な土地を、人間を壊したんだぞ?
だがそれでも強い意志を感じた。
「貴方は、貴方が思う正義のままに動いたのでしょう」
「…」
「この戦いを終わらせる為に」
「…っ…オレ…は…」
「ならば謝らないでください。
謝られるとこちらが…惨めな気持ちになってしまう」
「…」
そういう日帝にオレは何も言えなかった。
日帝は溜息をつき、ふらつきながらも立ち上がった。
視線はこちらに向いている。
立った時に耐えきれなくなった紐は完全に千切れ、旭日布は地面に落ちてしまった。
普段は布越しでも分かるほど殺気を放っていた深紅の瞳も今は落ち着き、穏やかだった。
これが本来の日帝なのだろう。
味方に向ける慈悲深い瞳。
オレが向けられる資格のない瞳だ。
なのに、こいつはその瞳をオレに向けている。
「ありがとう。」
「…は」
何故オレはお礼を言われた?
オレはお礼を言われる様な事はしていない寧ろその逆で…
「戦争を終わらせてくれて」
「…!」
「アメリカさん」
日帝は珍しい呼び方でオレを呼んだ。
らしくないことをするな。
お前はオレの事を『米帝』と呼ぶだろ。
敬語なんか使わないだろ。
頼むから消えてしまいそうな顔をしないでくれ…
「世界を…平和にしてください…」
そう告げると日帝の身体はぐらりと揺らいだ。
「日帝!」
オレは慌てて彼の身体を支える。
その細さに軽さに小ささにオレはなんと思っただろう。
日帝はオレの腕の中で穏やかに眠っていた。
#カントリーヒューマンズ
抹茶
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コメント
1件
もう、第1話からド派手なバトルとかじゃなくて、終戦直後の静かな対話から始まるのがエモすぎるわ。日帝が「ありがとう」って言うシーン、泣いた。お互い正義で動いたからこ出る言葉だよな。旭日布が落ちる描写とか細かくてグッときた。これは今後の展開が楽しみすぎる🔥 くろはつさん、これはガチで来てるわ。