テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「あ、裕翔!」
また聞こえて来た声には聞き覚えがある。もちろん心菜だ。
「え、あ……心菜…」
裕翔は掠れた声で返事をする。
裕翔は考え事をしていた。それは、あまりにもタイミングが良すぎる事。
静香が行った直後に姉が自分のことを見つけたからだ。静香は無理やりにでもここから出ていこうと言う意志を感じた…心菜が来るタイミングが分かっていたのだろうか?
「お〜い!聞いてますか〜??……帰るぞ!」
「ん?あ、…はいはい」
いつの間にか空はオレンジ色になっていた。
公園の前の道路を車が沢山走っている。
しかし、まだ裕翔の心臓はドキドキしている。…それはもちろん、静香が隣に座ったからだ。
(はぁ──もう認めざるを得えないな……好きだってこと)