テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
きっかけは何だっただろうか。
本当に些細なきっかけと憧れと退屈。
そんなものでも一歩を踏み出すのに十分で。
気づけば握ったシャーペンの先を刺していた。
何度も何度も、少しずつ皮膚を裂く。
その感触は不快で、痛くて。
でも癖になりそうで。
じくじく痛む腕を見て笑う。
満足?していない。
快感?不快だ。
それでも何かが満たされた気がして。
またシャーペンを握る。
誰かに知らせたいような、そうでないような。
心配されたいようならされたくないような。
怒られたいような、そうでないような。
かと言って私にメリットなんて無くて。
デメリットを考えるとやるべきではなくて。
私は自傷をやめた。
ほんの少しの希望を捨てて。
自己表現の一つを諦めて。
笑え、笑え。
誰も見えないところに傷を作るのだ。
6
1
コメント
1件
うーん、これは…かなり重くて生々しい話だったね。シャーペンで皮膚を裂く感触や、その後の「満足?していない/快感?不快だ」という自己分析の部分が特に印象に残った。自傷行為の持つ矛盾した感情——誰かに気づいてほしいようでほしくない、その両方が行ったり来たりする感覚が、とてもリアルだった。最後の「笑え、笑え」という反復が、むしろ笑えない苦しさを浮き彫りにしているように思うよ。MAKOさん、こういう内面の描写は読んでいて胸が締め付けられるけど、とても丁寧に書かれているね。