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naが目を背けた瞬間、何かが刺さる音が聞こえる。目を開けてみると男は足に矢が刺さっており、その場に倒れ込んでいた。
na「、、、!?brっ!」
矢を当てたのはbrだった。しかしなぜ彼が動けているのか、とnaは問いかける。
br「shのおかげだよ。僕が投げ捨てられた場所にshがいて、shが血を飲ませてくれたの。」
na「そうだったのか、、、sh有難う!」
「くっそ、、、舐めた真似をっ」
再び動き出そうとする男にもう一度矢を放つ。足元に見事命中し男はまた座り込んでしまう。
br「何とか僕が男を惹きつける!naは動けそう?」
na「、、、っ!だめだっ、、、まだしっかり動かせそうにない。でも、這いずって何とかする!」
naは必死に痛む体に鞭を打ち、仲間の元へと近づく。だが、体の痛みが再び訪れるとその場でうずくまってしまった。
na「くっそ、、、いっ、、、何とかしなきゃ、、、」
sh「、、、na、口、開けて」
na「?」
声のする方へ顔を向けるとshが腕を押さえながらこちらに向かってきてくれていた。
na「、、、だめだっ!」
sh「いいからっ!皆んなを助けるんだろ!」
na「、、、っ!でもっ!」
shの腕を見ると血が止まらず出続けている。先程男に吸われた血とbrにあげた血のせいなのか、顔色は青白く今にも倒れそうだった。
na「、、、出来ない!これ以上したらshが、、、」
sh「、、、もうここに辿り着く間にわかってた。今はお前達を助けたい、、、俺にはこれしか出来ないから、、、。」
na「sh、、、」
sh「早くっ!じゃなきゃ俺も無駄死にしてしまう。その前に、頼む!血を飲んでくれ。」
na「、、、わかった。有難う、sh。ごめん、、、」
naはshの手を掴み滴っている血液を啜る。その瞬間体中の血液が波打つような感覚になる。
na「え、、、何これ、、、すごいっ!」
sh「、、、良かった、、、。俺は他の皆んなを助ける、、、から、naは男と戦っている人の所へ、、、」
na「sh、、、ごめん、、、本当は君を助けたかったのに、、、」
sh「いや、いいんだ。こうして来てくれた事、本当に、、、嬉しかった、、、有難う、、、」
お互いの目から涙が溢れる。行ってとshが言うと腕を押さえながらsmの方へ向かっていった。naも目を擦り、前を見る。
na「俺のやるべき事はあいつを倒す事だっ!」
naも勢いよく男の方へと走り出した。
sh「いっ、、、」
自分の腕を更に切り付け、倒れているsmの口元へと血を流し込む。
sh「飲んでくれっ、、、」
sm「んっ、、、ごほっ!!ごほっ!」
sh「、、、よかった」
sm「んっ、、、?なんだ?体が、、、」
sh「もう大丈夫、、、naのとこに、、、行ってあげて、、、」
sm「sh!?おい、大丈夫か?」
sh「だ、大丈夫だから、、、お願いっ、na達を、、、助けてっ。」
sm「、、、わかった。すぐに終わらせてやる。shも耐えろよ、、、。」
shはコクリと頷きsmがna達の方へ向かっていくのを見届ける。
sh「、、、くそっ、あと2人なのに、、、。まだ、だ、まだ、瞼を閉じるな、、、っ、くそっ、、、」
言葉とは裏腹にshの体はもう限界になっていた。自然と足取りは重くなり、視界がぼやけてくる。自分でももうダメだと動くのをやめた。
sh「、、、まだ、、、生きてたかったな、、、」
止まらない涙と一緒に瞼を閉じshはその場に倒れた。
第16話へ続く。