この作品はいかがでしたか?
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あと1ヶ月と少しで卒業式。
あと少しで卒業するのに、僕はまた君を
好きになってしまったんだ。
去年の今頃は君と付き合っていたっけ。
毎日小さい事でも胸をドキドキさせて。
幸せだったな。
僕らは付き合っていた。
でも、僕から別れを切り出して、そのまま。
なのにまた好きになって。
でも、君はきっとあの子が好きなんだ。
これは僕の卒業までの
学校生活の事を書いた日記。
2月1日火曜日
今日は席替え。君の隣になりたいな、なんて
考えながらくじを引いた。結果はまぁまぁ。
僕は窓側から3列目の前から4番目。
君は1番窓側の前から5番目。
僕の隣はあまり話さないようなクラスメイト。
君の隣は彼氏持ちの女の子。
隣になりたかった。
きっとこれは最後の席替えだから。
でも、僕の右斜め後ろは莉犬。
隣にはなーくん、さとみくんやジェルくん
ともそんなに離れていないし、案外ラッキー
だったのかもしれない。
2月2日水曜日
昨日は席替えがラッキーだと思っていたけど
やっぱりラッキーじゃなかった。
君の前の席は、少し前から君と仲がよかった
女の子。今日もずっと2人で話していて少し
悲しくなった。グループで活動する授業で
君とあの子はグループが違うのに、沢山
話していて、それで楽しそうに笑っていて。
授業が終わってから
青「〇〇さぁ、あれはないわ笑笑」
なんて嬉しそうにあの子の元へ行く君を見て
胸が苦しくなった。
休み時間の度に、君はクラスメイトと仲良く
話していたはずなのに、今日は、いや、
席替えをしてからはずっとあの子と話してる。
いいなぁ、僕もあの席、狙ってたのに。
あの子の席の周りに人がいっぱい来たから
君はわざわざ、すぐ後ろの席なのにあの子の
隣に来て、話し出した。
その行動に”もしかして…“という考えが浮かぶ。
どうか、僕の勘違いであって欲しい。
この想いを誰かに言いたくて
莉犬に「僕、好きかもしれない」って言って
みたら、「え!?だれだれっ!?」なんて
食いついてきて笑 休み時間の度に誰なのか
聞かれるようになった。
2月3日木曜日
莉犬に君の事が好きだって事がバレそう
になった。休み時間の度に
赤「ねぇ、るぅちゃんの好きな人ころちゃん
でしょ?もう俺、そうとしか考えられない」
って言ってきて、僕は莉犬には言わなくても
気付いて欲しいから
黄「うーん、まぁまぁ笑
でも、まぁそういう事だよ笑」
なんてはぐらかす。
だって元々君と僕は付き合ってたんだし
そうだよって、好きなんだって
言いづらいじゃん。
今日の体育はサッカーをした。
僕は君とは違うチーム。でも、試合で
活躍するを少しでも見て欲しくて、チラチラと
君の方を確認するけど、君は全くこっちを
向いてくれない。
黄「僕、いっぱいシュート決めたのに…」
なんてひとりごとをつぶやく。
莉犬がやってきて
赤「るぅちゃんかっこよかった!✨」
って言ってくれたけど
僕は、君に「るぅとくんすごいね!」って
言って欲しかった。
午後の授業は自習と、面接の練習。
僕は面接の練習に行く前に、君に「頑張れ」
って言って欲しかった。でも、そんな事
言えないし、言うタイミングもなかったし、
何より、あの子と仲良さそうに話してる
君を見たくなかった。だから、逃げるように
教室を出た。
面接練習が終わって教室に帰ると、すぐに
目に入ってきたのは、君とあの子が仲良く
話している姿。”またか”なんて考えながら
席に着く。2人は小声で何かを話している。
きっとあの子がわからない数学の問題を君に
聞いているんだ。
僕ばっかり嫉妬するのが悔しくて
君にも嫉妬して欲しくて、僕も隣の席の
なーくんに沢山話しかけた。
黄「ねぇ、なーくん!カイロ貸して!」
紫「え?自分のないの?笑」
なんて言いながらもスっと差し出して
貸してくれた。そのカイロをさすったり
手を温めたりして、ちょっとだけアピール
したつもりだったけど、効果はなくて。
君はまたあの子と話しだした。
2月4日金曜日
莉犬に、君の事が好きだって言った。
そしたら
赤「えぇ!?いいじゃん!いけるよ!
ころちゃんるぅとくんの事チラチラ見てるし」
なんて言ってくれたけど、きっとそれは勘違い。
だって今日も君は昼休みもずっとあの子の傍で
仲良く話していたし、掃除の時も、あの子と
君は掃除の班が一緒だから
青「ほら、〇〇行くぞ」
なんてわざわざ声をかけて2人で掃除場所へ
向かっていた。
自習の時間も授業中もずっと、君とあの子は
楽しそうに話しては、くすくすと小さな声で
笑っていて。僕の席と君の席は少しだけ近い
から、全部聞こえてしまう。
それならいっそ、席が離れてしまえば
よかったのに。
莉犬が「ころちゃんに好きな人
聞いてこようか」なんて言うけど、そんな事
聞いて、もし、もし、”あの子が好き”だなんて
言われたら、僕はきっと立ち直れないし、
“好きな人はいない”って言われたとしても
アピールなんてできないから。
数学や英語の小テストで、あの子と君は
点数を見せ合いっこしていた。
どっちが勝った負けたなんて楽しそうに
話しているのを聞いていたら
なーくんに話しかけられた。
紫「るぅとくんは何点だった?」
黄「僕は、マイナス2点」
紫「え!マジ!?
てか間違えたとこ一緒じゃん笑」
よく見ると、僕ら2人が間違えた所は
一緒で2人で笑った。チラ、と君の方を
向くけど、君は僕の方なんて全く見てなくて
あの子とまだ小テストについて話していた。
君と話したいけど
話しかける勇気なんて僕にはない。
君と目を合わせたくて
じっと見つめてみようとしても
やっぱりそんな事、僕にはできなかった。
コメント
12件
フォロー失礼します!
両片想いってつらいよね🥺
これは切ない…😭 青くん~…黄ちゃんすてんなぁ~…😭