テラーノベル
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得意げに言う愛音に、 陽翔は小さく鼻で笑った。
「そりゃよかった」
適当な返事。
でも冷たい感じじゃなくて、 愛音はなんとなくまた笑う。
陽翔は愛音の持ってる袋を見る。
「重そう」
「んー、まあ」
愛音が持ち直した瞬間、 袋の中で卵が揺れる。
「あっ」
陽翔は無言で袋を持った。
「持てるよ!」
「さっきぶつかってたじゃん」
愛音は少しむっとする。
でも陽翔は そのまま歩き始めてる。
愛音は慌てて隣並んだ。
少し歩いてから、 愛音が聞く。
「お仕事帰りですか?」
「まあ」
「お疲れさまです」
陽翔は返事しない。
でもなぜか その沈黙が嫌じゃなかった。
無理に話合わせなくていい感じ。
それが楽だった。
しばらく歩いたあと、 愛音がまた口を開く。
「陽翔さんって何歳?」
「二十三」
「若っ」
「お前はいくつ」
「十七」
陽翔は一瞬だけ愛音を見る。
「ちゃんと高校生なんだ」
「なにそれ」
愛音が笑う。
少し目逸らした。
陽翔は視線を前に向けたまま、
「普通ならもっと警戒する」
って静かに言う。
「陽翔さんは危なくないもん」
愛音はくすくす笑う。
夕方の住宅街。
スーパーの袋が擦れる音だけ響く。
愛音はなんとなく、 この空気好きだった。
学校の友達といる時みたいに、 ずっと喋らなくていい。
陽翔は変に気遣わないし、 踏み込みすぎてもこない。
でもちゃんと隣歩いてくれる。
それが不思議と落ち着いた。
その時。
ぐぅ、って小さく音鳴る。
一瞬静かになる。
固まった。
陽翔と目を合わせる。
愛音は耐えきれず吹き出した。
「やば、聞こえましたか?」
「聞こえた」
「最悪なんだけど」
愛音が笑いながら顔隠す。
陽翔は少しだけ呆れた顔したあと、 静かに聞く。
「食べてないの」
愛音は少し視線逸らす。
「まあ、あとで食べる予定だった」
陽翔はその返事聞いて、 何も言わなかった。
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#僕のヒーローアカデミア夢小説
ねこなさま🩷🎀@ペア画中
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