「おーい!!!おきろー!!」
リトくんの大声で起こされる。
はぁ…?今何時…?
5時なんだけど…
渋々起き上がってドアを開けると、
ウェンくん、リトくん、ショウくん、カゲツくん。
「なんですか…?
今5時なんですけど…」
わたし声カッサカサだ…
「ガチの寝起きじゃん。かわいー」
ショウくん絶対思ってないじゃん…
なにがガチの寝起きだよ。
睡眠の邪魔しやがってぇ…
「ごめんごめん、髪の毛可愛くしてあげようかなって思って」
「だから俺はぁ、5時くらいがいいんじゃないかなぁってウェンに提案したんだよね?」
「ひよちゃんを起こす係でねー?」
「ぼくは早く起きれたからついてきた」
「俺は野次馬」
最後の2人どっちも野次馬じゃん。
ていうかリトくん戦犯すぎるんだけど!!
「ウェンくん以外は許せない」
「ウェンは許されんのかよ」
「髪の毛かわいくしてくれるんでしょ?
やって〜」
「え、今のやってーってかわいかった」
「もういっかいやって」
「リトくんとショウくんは帰っていいよ」
もうほんとふざけてるでしょ…
「ぼくは?」
「カゲツくんはいていいよ」
「よっしゃー」
なんやかんやカゲツくんは許しちゃう。
かわいいし。
「まあでも帰っていいよってことは
いてもいいってことかぁ」
「たしかにそうですね」
「これってうちの部屋でやる感じ?」
「え、部屋入っていいの??」
「え、あ、だめだめ」
危ない危ない。部屋に上げるとこだった。
「じゃあ僕の部屋くる?」
「行く〜」
「さすがに二人きりは危ないし俺らもついてってあげるか」
…。
・・・
「よし、できた」
「たしかにかわいい!いーねこれ」
「でしょー?」
「赤城やるやん」
「あ。俺からヘアピン貸してあげる」
ショウくんがポケットからヘアピンを取り出す。
白いぐるぐるしてるデザイン。
「お前こんなん持ってたんやな」
「なんかかわいい。借ります」
「どうぞー」
「この辺つけたらかわいいかな?」
「僕つけてあげよっか?」
「おねがい〜」
そう言って目を瞑る。
「顔きれーだね雛」
リトくんに言われる。
「えっ、それどういう意味?」
意外とってこと?
パチン。
「よしできた〜!
あとは準備してていいよ」
「準備してていいよって、まだ5時20分前なんですけど?」
「早く起こしすぎたかぁ」
「俺らと遊ぶ?」
「遊ばない。髪の毛崩れないようにしてもっかい寝る」
「えー、遊ばんの」
「カゲツくんも寝な?」
じゃあまた6時に会おうね、と言って部屋を出た。
・・・
ピピピピピッ
ピピピッ
「ん〜…」
こんどはアラームの音で起きる。
あくびをして、立ち上がる。
大きな鏡の前に立って、髪の毛が崩れてないか確認する。
意外と大丈夫なもんだな。
ちゃっちゃと制服に着替える。
あっ、なんかかわいい。
そのまま部屋を出て、食堂に向かう。
「おはよう〜」
「おはよー!」
「髪の毛かわいくなっとるやん!」
「僕がやってあげたんだよ〜」
「ギャルに近くはなったけどこれはこれでモテそう」
もうすでに何人か揃っている。
あと来てないのは…
「ロウくんとテツくんは?」
「まだ起きとらんだけやろ」
「起こしに行ってあげようかな。
リトくん一緒にいこ」
「俺?やったー」
そう言って立ち上がる。
制服だ。なんか違和感。
なんかちょっときつそう。
鍛えてるからだと思うけど…
「じゃーいこっ」
「了解。テツからいこ」
コンコンコンッ
「テツくんおきてるー?」
…。
寝てるのかな?
「おいテツ〜!!起きろ!!!」
…。
そしてしばらくするとドアが開く。
「今起きました…ありがとうリトくん…」
ほぼ目が空いてないテツくん。
「テツくんおはよう」
「おは…えっ、ひよちゃんそんなギャルになったの!?」
テツくんの目がめっちゃ開いた。
「うん。ギャルになった」
「制服似合ってるね」
「ありがと」
ふふん。
わたしなら結局なんでも似合うということだ。
「リトくんは…なんか、違和感」
「なんでだよw早く準備しろ」
「あ、ごめん。ありがとう」
「またあとでね〜!」
「じゃあ次はロウか」
コンコンッ
「起きろーー!!!」
今度は最初からリトくんに任せる。
しばらくしてもなにもない。
「スゥ….
おぉきろぉぉー!!!!」
うるさっ。
耳塞いどいてよかった。
…。
カチャリ
「うるせぇよお前」
そう言いながら目をこするロウくん。
「ロウくんおはよ」
「あぁ……はよ」
眠そう。
「夜更かしした?」
「してない。風呂はいったあとすぐ寝た」
「しっかり寝てるやん」
「明日から頑張って起きようね」
「ん…」
なんか….
かわいい。
「コラッ、甘やかすんじゃないよっ」
「あっ、ごめんお母様」
リトさまからのお叱り。
「ちゃんと起きてね!」
「うっす」
「じゃあ朝ごはんいこ!」
あっさごはん〜♪
・・・
「「「「「「「「「」」」」」」」」」←これ面倒なので
『』←これで全員が言ってることにします
『ごちそうさまでした!』
そして各々が席を立つ。
椅子に掛けていた鞄を肩にかける。
えっ、待って。
「なんかキーホルダージャラジャラなんですけど…
良くわかんないキャラクターの缶バッチついてるし。」
「あっ、それかわいいでしょ!
僕の手作りのやつ」
「なんのキャラクター?」
「不等号くんね〜かわいらしいね〜」
「え、みんな知ってる?」
「「「「知らない」」」」
「じゃあなにこれ!ウェンくんのオリジナルキャラクター?」
「うん。僕の直筆!」
「でキーホルダーは?いつの間につけたの…」
「やっぱギャルってジャラジャラやん」
それカゲツくんのイメージじゃん。
え、みんなそう思ってるのかな?
「てかこのうんちつけたの誰?
なんか可愛くないのもあるんだけど!」
「うんち俺ー!!」
「ちょ、リトくんあんま大きい声で言うなよ」
「うちの鞄にうんちつけないで!
あと虹色の777も外すからね!パチカスになっちゃうじゃん」
「え〜っ」←未成年なので本当の動画勢
「あとこのネコのやつつけたの誰?かわいいからもらっていい?」
「あぁいいよ」
ロウくんか。え、ロウくんかわいっ。
まああとは良くわかんないけど…
あっ、カバンの中になんか違和感。
なんかホルダーみたいなのついてるけど…
「このホルダー?みたいなのは?」
「そこに昨日俺があげたやつさしといて!」
あの対人用電動ドリルか。
「明日からつけます」
「よし!じゃあ忘れ物ない?」
「ない!」
「ギャルマインドオッケー?」
「おっけい!」
「志!」
「ある!」
「心の準備!」
「できてる!あと確認多いです」
「じゃあ出発!!」
「しゅっぱーつ」
こうしてわたし…うちは、8人の護衛とともに高校へ旅立った。
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