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いつものように私はセーラー服の袖に腕を通しかわいいリボンを結びつけた。そしてお気に入りのヘアオイルを塗りアイロンでストレートにしてサラサラになった髪をクシで解かしたらリボンを再びキュッとキツく締め付けると『ピンポーン』とインターフォンがなった音がして慌ててリュックを背負って玄関のドアを開けた。
「おはよー!!!!」
と玄関の扉を勢いよく開けて元気な声で挨拶したが軽く手を振るだけで返事は返ってこなかった。多分だけれど朝は不機嫌なことが多いから今不機嫌なんだろう。表情筋がピクリともしない。そう思いながら話しかけていたが応答はあまり少なかった。でも話したかったのだがやはり素っ気ない態度だった。私はえりちゃんに少し嫌われているのかもしれない。でも、嫌われていても私の唯一の親友なんだ。
一年三組に着いて教室へと入った。クラスには小学生の時に私に陰口ばかり言ってた女子ばかりだった。そのせいで教室ではいつも女子から悪い噂を流されて私は周りの女子から『男好き』という印象が定着してしまったのだ。一番後ろの席に座り一時間目の授業の準備をしていると隣の席の男の子がこちらを見る。
「米田さんだよね?俺、鈴木 陽太(すずき はると)。よろしくね。米田さん。」
とナイスコミュ力で私のペースで話そうと馴れ馴れしくない程度に話しかけてきた。
「よろしくね!!鈴木さん!!!私米田瑠璃!!瑠璃って呼んでね!」
と我ながら馴れ馴れしくない相手にちょうど良い感じの演技をして見せた。そいつは黒髪で整った顔だちだで笑顔がよく似合うたれ目の身長は150cmくらいの男の子だった。影から聞こえる女子の陰口がうるさかった。『また男と絡んでるよ。しかもイケメン』だの『イケメンだから必死になってやんの』だの一々うるさいよ…。でも至らぬ所は笑顔で乗り切れば今まで何とかなってきたんだ。前までは女子から好かれてたのになぁ。でも女子からでも取り合いが起きたり妬みという感情のせいで大変だった。