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えへへへへへ(いつもの)
nk side
kr「さぁて、君の悩みはなにかな?nakamu君」
俺が先生に抱いた感情は恐怖だった
不思議な雰囲気を纏っていて
全てを見透かしたような瞳
嘘をついても直ぐにバレてしまいそうで手が震える
kr「言いにくいならいいよ、カウンセリングは悩みを相談するだけじゃないからね」
「楽しい話でもしようか」
俺の感情が伝わったのか優しく微笑む先生
その温かみが、嬉しく感じた
俺のために、俺のことを考えた発言、ただそれだけなのに
優しくされたら、信じちゃうじゃん
救ってくれるって
kr side
「nakamu君、君の家族はどんな人なの?」
俺は自然な流れでnakamu君の家庭について聞く
これは今後シャークん君の兄を救うのに繋がると思ったからだ
nk「家族…ですか…」
「みんな面白くていい人ですよ…」
俺と話すことに緊張しているのか暗い心を見せるnakamu君
nk「先生は…kr先生の家族はどんな人なんですか?」
驚いた。
彼から質問を問いかけてくれるとは…
だが俺は────
家族のことは思い出したくなかった
kr「俺の家族は…」
「俺のことを考えて接してくれる大切な家族…だったよ」
nk「…だった?」
彼は鋭く俺が濁した言葉に突っ込む
kr「今は関わることがないからねw」
俺はこの空気を変えたくて笑って誤魔化す
nk「そうですか…聞いちゃってすいません」
kr「いいよいいよ、nakamu君も悪気があった訳じゃないだろうしw」
俺が、家族について聞いたのが悪かったんだ
地雷に踏み込んだのは俺
だから俺が
全部悪い
kr「nakamu君は趣味とかある?」
俺は沈黙を避けるべく定番の話題を切り出す
nk「特に…」
質問を間違えたか、と思うと「あっ」と思い出したようにnakamu君が口を開く
nk「甘いものを食べることが好きです!」
それは趣味なのか、とツッコミたいところを抑え冷静に会話を続ける
kr「それならカフェとか行ったりするの?」
甘いもの、と聞いてまず連想されるのは”カフェ”の2文字だった
nk「はい、時々行ったりします」
「俺が好きな店は学校の近くの○○って店なんですけど、あそこのパフェがすっごく美味しいんです!」
自分の好きな物について語っているからか瞳を輝かせて明るい雰囲気を纏う彼
kr「へ〜…俺もあのカフェには行ったことあるけどコーヒー飲んだだけだからなぁ」
「nakamu君がそんなに言うなら今度行った時に食べてみようかなw」
nk「是非是非!」
kr「パフェでおすすめの味とかある?」
俺はパフェをあまり食べ慣れていないためパフェが大好きなnakamu君に問う
nk「全部!…と言いたのですが…」
「その中でも俺が1番美味しい!と感じるのはブルーハワイパフェですかね」
悩みに悩んだ末出た答えは”ブルーハワイパフェ”という得体の知れない単語だった
kr「ブルーハワイ…と言ったらかき氷とか酒とかだけど…それがパフェなの?」
nk「はい、俺も最初はびっくりしたんですけど、食べてみたら意外と美味しくて!」
「ブルーハワイの風味もあったんですけどそれに程よく甘さも混じってて、とにかく食べてみてください!」
余程好きなのか早口になるnakamu君
彼の言葉を聞いて思わず涎が出そうになる
kr「それは楽しみだw」
nk「楽しんでください!w」
キーンコーンカーンコーン
楽しく話していると邪魔をするように予鈴がなった
nk「あ、俺教室に戻らないと」
kr「大丈夫だよ、nakamu君と話す時間はあと1時間設けてあるから」
俺は焦る彼にそう告げる
nk「そうなんですか!?」
kr「うん、シャークん君がそうしたみたいだねw」
nk「あいっつ…!」
kr「まぁまぁ落ち着いてw」
nk「あ、すいません…w」
何も無かったかのように笑顔を見せる水色
彼は切り替えが早いようだ
顔を強ばられせたり笑顔に変えたり怒り出す
見ていて面白いと感じた
kr「それじゃあ、緊張もほぐれてきたところで、悩みを話す気はないかな?」
nk「…くだらないことですよ?…本当に…」
「俺の悩みなんて…」
何度も聞いた言葉
人はよく、こうやって自分なんか…という言葉をよく使いたがる
小さな悩みだとしてもそれが”死”繋がることだってあるのだから、ストレスを溜めることは良くない
それでも1人で抱え込んでしまう人がいる
それをどうにかするのが俺の仕事だ。
kr「それでもいいよ、悩みがあるならなんでも言ってごらん」
nk「それなら…」
彼は悩みを言う気になったようでひとつ呼吸をする
nk「俺、シャークんと双子なことが嫌なんです。」