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〈kiriyan side〉
三つの扉の選択肢を出された時、俺にとっては当然一択でしかなかった。
だってあの場所はスマイルの魂がいつも眠りにつく場所だから。
またな、といいそこは向かうあの背中を俺は幾度も見続けてきたから。
ただ、今日もその場所へ足を運ぶだけ。
会いに行くだけ。
いつも彼が眠りについた後に温もりを与えに行く時のように
kr 「この廊下を先に進んで階段下にあるんだ」
kr 「まだスマイルが来るには時間があるだろうし、今のうち最終確認しとくよ?」
ポチャンッ
kr 「、、、、は?」
ケホッケホッ
ーーーぅっ、ゔぁ、
そこに広がる景色に足が固まってしまう。
狐 「ねぇ。これまずいんじゃないかしら」
俺の目に映るのはその細く青白い首にめり込む手。その手は俺がよく引き止めてきたものだった。
kr 「スマイルっ!!その手離せ!! 」
だめだ。聞こえちゃいない。
長い前髪から見えるその瞳は殺意に満ちて赤黒く見えた。
kr 「おいっ!! 」
バチッ
kr 「っ、、!」
なんだこれ。結界か、、?
もしかして、あいつの仕業っ!
クスッ
その奇妙な笑みを浮かべながら、彼は静かにと俺に伝える。
もう目には掠れるほどの光しか宿していないのに、苦しいはずなのに、どうしてそこまでしても余裕の顔を浮かべるのか。
俺にはよくわかる。
でもわかったところで、もう手遅れだった。
パキパキッ
パリンッ
kr 「くそっ、!!」
狐 「ちょっとどういうこと!?
この学校崩れ始めてるじゃないの!!」
鳩 「これは本当にまずいことになったのぉ」
狐 「そんなことはわかってるのよ!!私はこの状況を説明しなさいと言っているの!」
kr 「リセットだよ。」
kr 「長が死んだからリセットが始まったんだ。でもこのままだとスマイルが、、っ」
kr 「スマイル!!こっちだ、俺を見ろ!!」
sm 「きりやんっ!?」
kr 「いい、よくきいて!
スマイルは自分の選択に素直になるんだ!」
kr 「絶対に惑わされるな!!!」
ガクンッ
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〈smile side〉
sm 「、、、ここは」
sm 「みんな?どっかにいるのか」
バシャッ
水、、、彼岸か。
ならここにはみんなはいない。
しかしここは奇妙な場所だった。
浸水している以外は、何ら変わりのないいつもの風景。
いつもの校庭
いつもの廊下
いつもの教室
いつもの黒板
いつもの便所
何一つ違わないのに、何もかもが違った。
ガラガラッ
「やぁ、スマイル君。今日はいい天気だね」
背後から聞こえるその声に俺は驚いた。
すぐに振り返ってみたけれど、声の主は俺の思っていた人とは別人だった。
よほど困惑した表情をしていたのだろう。
その人は腹を抱えて笑っては、変わっていないなぁと懐かしそうに俺を見つめる。
sm 「え、、きり、やん、、、、? 」
Kr 「サップラーイズ!! どう!?俺の姿!」
sm 「、、、おとなになってる」
Kr 「そりゃあ、もう色気むんむんよ」
sm 「誰だお前」
Kr 「え、いやだからきりやんだって」
sm 「はぁ、、」
Kr 「まあでもちょっと真面目な話、、
スマイルはこれからどうするの」
sm 「え?」
Kr 「現世に戻る?ここで暮らす?はたまた眠りにつく?選択肢はそう多くは残されてないよ」
sm 「きりやんは何なの」
Kr 「多分そっちの世界ではリセットが始まったんだろ?」
sm 「リセット?」
Kr 「スマイルが長を殺したでしょ」
sm 「、、、それが原因?」
Kr 「そう。今は時間も、彼岸も現世もごちゃ混ぜになってるんだ」
Kr 「俺は未来のきりやん。今のスマイルの選択で未来が変わるかもしれない」
Kr 「正しい選択を選びな」
sm 「何が正解なの?」
Kr 「それは教えられない。自分で選ぶんだよ」
sm 「そんなの、、、わかんねぇよ」
Kr 「誰を守りたい?誰を助けたい? 」
Kr 「誰を大切にしたい」
それを心に決めてからあの扉を開けろと言ってすぐにいなくなってしまった。
俺がここで選択を間違えれば、もうきりやんには会えないのだろうか。
誰を大切にしたい、、、、?
sm 「俺は、、、」
カラカラ
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〈kiriyan side〉
まずい、、、早くみんなと交流しないとパニックに陥っているかもしれない。
俺たちは何もしなくてももとに戻れるけれど、あの四人は何も知らない、、、
br 「きりやん!!!」
kr 「ぶるーく!よかった」
kr 「前話した通り、リセットが始まっててできればきんときと一緒n」
br 「きんときがいなくなっちゃった、!!」
kr 「、、、は?」
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