〜注意事項〜
・一話参照
「 ci、戻っておいで。 」
shpが大きく手を広げる。
手に巻かれた包帯は、見えないようにジャケットの下へ隠れていた。
ciの目が大きく開く。
utはソッとサングラスを外す。
「 …ぁ、 」
「 ci。 」
「 …ッ、sh、p、 」
まだ間に合うよ、とutは背中を押す。
tn、zm、sho、knは微笑みながら、もしくは自信満々にニヤつきながら見ていた。
shoに至っては、スマホを取り出し動画を撮っている。
先程まで危険な状況だったのにも関わらず、呑気な奴だ。
「 …shp、くん、 」
「 そう。 まさか、忘れたなんて言うんちゃうよな?? 」
「 …ッ、ご、ごめん、ごめんなさい、 」
ciはその場に崩れ落ち、shoら含め、全員に謝罪を始めた。
床に頭を擦り付けるciに、当本人shoはケラケラ笑っていた。
shpは慌ててそれを止める。
グズグズと、泣いているciを見て、tn、knは安心したように笑った。
「 ci、ほら焼肉食べいこ?? 」
「 …たべる、 」
「 部長が奢ってくれるから。 」
「 えッ!? おい、shp聞いてないぞ!? 」
「 ま、shpくんが言うならそうなんやな。 ご馳走様kn。 」
tnもshpに合わせてやると、ut、それからzm、shoも合わせた。
「 お、おいい!! 全員焼肉食べたら大変な事なるやないかい!! 」
「 部長なら余裕でしょ。 」
「 おいお前shpぃ…!! いや、いいわ!! emにも払ってもらう!! 」
「 emいいなぁ、アイツなら多分出してくれそう。 」
zmがその光景を想像し、嬉しそうに笑う。
「 …じゃあッ!!!!帰ろか!!!! 」
utが元気よく腕を上げる。
zmは男らの上でジャンプをしながら、オー!!!と叫んだ。
それを見て、shoは男らを蹴り飛ばしながら、合わせてオー!!!と叫んだ。
「 …ci、行こっか。 ………ci?? 」
「 …はッ、……は、ぁ"、、ッ 」
「 …ci!? ciどうした?? 」
「 …………ッッ、、 」
倒れるciを、shpは素早く抱きとめた。
ciは真っ青な顔で、力抜けて倒れてしまった。
tnがハッとして、瓶を取る。
「 …多分これや。 過剰摂取。 」
「 …!! snさんに連絡お願いします!! 」
「 おっけー!! 俺やるわ! tn達は帰る準備頼む!! 」
knがインカムを付け、snに繋いだ。
tnらは走って、屋敷を出る。
ついでに、utは爺さんの言っていた魔道具とやらを持っていく。
恐らくだが、これはciを早く壊すための演出に過ぎなかった。
ま、つまりはこれは偽物ということだ。
本当に魔道具があってたまるか。
utは溜息をつき、偽魔道具を抱えた。
「 こちらkn。 聞こえるかー?? 」
『 はいはい、聞こえるよ。 ciくんはどう?? あ、あとさ!! shpくんが居なくなったんやけど… 』
「 shpならこっちでピンピンしとるよ。 」
「 …あッ、 」
shpが怒られる未来を見て、縮こまる。
『 はー…、ま、いいけど。 心配したんやからな!!! 』
「 フフフッ、嗚呼、そうだ。 ciが薬かなんか飲まされて、今意識失ってもうたんや。 過剰摂取、って言うんか?? 」
『 ええええええッ!?!? ま、また!? マズイッ…用意しとくから、ほんと、ホントに早めに帰ってきて!!!! 』
「 や、やっぱりやばいんか!? 今できることは何がある!? 」
『 指を喉に入れて吐かせて!! あ、でも時間経ってたらちょっとキツイかもだから、ホントに早く帰っておいで!!!!!!! 』
「 えっ、えッ指を喉に!? え、あゆび、!? 喉ォ!? 」
『 嗚呼もういいから!! 帰ってきて!! 来い!! 』
「 あああああわかったァ!!!!!!! 」
慌てるknを、snが叱る。
knが勢いよく担ぐのを、今度はshpが叱る。
knは叱られてばかりで、しゅんとしながら走った。
車に着くと、皆はもう揃っていた。
shpの傍にciを寝かせ、knはutが座る助っ席に上から無理矢理座った。
「 ちょ、痛い痛いkn!! 」
「 仕方ないやろ!! shpもciも増えたからキツいねんて!! 」
「 う、後ろ座れるやろ!! 」
「 無理や!! なんや、じゃあut歩くか?? 」
「 はぁぁ?? 嫌に決まっとるやろ!! 」
わちゃわちゃとしているのを無視して、tnは車を進め出した。
「 あ、そういえば、あのジジイどうなったん?? 」
「 おいこらsho。 」
「 ええやん別にー。 で?? どうなった?? 」
shoはciのふわふわの頭を撫でながら楽しそうに聞く。
「 喜んどったよ。 婆さんの宝物が帰ってきたって。 」
「 魔道具信じとる限りイカれとるやろうな、あの爺さん。 」
「 こらzm。 」
マトモなのはtnだけなのだろうか。
shpはと言うと、ciを抱きながら寝ていた。
まあ、何がともあれ、とりあえず言えることは、皆嬉しそうだったということだ。
◇◇◇
あれから数週間が経った。
ciは起きはするものの、すぐ寝てしまう、というのを繰り返していた。
薬の副作用だろうか、頭痛やらで体調が優れないらしい。
そんなciを、毎日shpは介護していた。
吐いてしまって、申し訳なさか、泣いているciを一日中慰めていたこともあった。
ciはあの出来事から、極度に薬を怖がり、暗闇も苦手になった。
そのため、頭痛薬や風邪薬は飲めない。
けれど、shpがいた。
shpはciに付きっきりで頭を撫でたり手を握ってやったりしていた。
「 おはよー…って、あ。 」
「 すみません、今shpくん寝ちゃって。 静かにしてほしいです。 」
病室に訪れたemに、ciは人差し指を口にかざした。
shpはciのベットの中で、寝ていた。
狭そうだが、ciが良いなら良い。
「 ciくんは今起きたとこ?? 」
「 俺はもう少し前に起きました。 体調も今日は大丈夫そうです。 」
「 そっか、よかった。 」
emはちらちら、とciの耳を見た。
ciはこの前、耳に埋め込まれたGPSを取り出す手術をしたのだ。
耳には包帯が分厚く重なっている。
痛かっただろうに。精神的にも。
「 …あの、俺耳もう大丈夫ですけど、?? 」
「 あッ、気づいてた…?? ごめんな、 」
「 いいえ。 そうだ、あの人らはどうなりました?? 」
「 …聞いても平気?? 辛いやろ、?? 」
「 いいです。 聞いておきたい。 」
うーん、と考えた後、静かに口を開いた。
「 zmさんが連れて帰ってきたあと、主犯には情報を吐かせて、他は牢に詰め込まれたかな。 」
「 …俺にはせんでええの?? 」
「 ciくん?? 」
「 …うん、俺も元々はあの人らと同じやったから。 」
ciの震える手が、ぎゅっと包まれる。
驚いて、横を向けばshpがこちらをぼーっと見ていた。
それから、ゆっくりと起き上がりciの肩に頭を乗せた。
「 ci、焼肉食べに行く約束破るんか。 」
「 …え?? 」
「 まさか、忘れた訳じゃないよな?? 」
「 わ、忘れてないけど!? 」
「 じゃ、ええけど。 」
そういうと、shpはemを手で払った。
「 コイツと話したいんで、出てってくれませんか。 」
「 ま、また除け者にするやんかぁ!! 」
「 アンタがいるの嫌なんで。 」
「 なんやねん!! カップルみたいなこと言いやがって!!!!! 」
「 emさん…扉からzmさんが覗いてますよ、?? 」
ciが指を指すと、zmが嬉しそうに出てきた。
「 ci俺の事気づいてたん!? 」
「 まあ、はい。 見えてたんで!! 」
「 へえ…!! すごいなぁ!! 俺気配消してるつもりやった!! 」
emをzmは素早く掴み、背負ってるんるんと病室を出た。
去り際、ciにグッドポーズを向けた。
「 zmさん、ciを勧誘する言うて張り切ってるんやで。 」
「 そうなんや。 」
「 うん。 お前がどっか行くの、俺も許さないけど。 」
「 ふふふ、いつそんなに好かれたんや俺。 」
クスクス笑うciを、ぎゅうと抱き寄せてshpも笑った。
「 くっつくのやめろよ〜暑いやんか〜!! 」
ciがshpの腕から抜け出し、ベットから降りた。
「 んふふ〜俺もう1人でも歩けるんやぞ!! 」
「 はあ?? 転んだら危ないやろが!! 」
「 shpくんは過保護すぎんねんて!! 」
「 なんやと!? 」
「 そんなんやと、彼女いなくなるで?? 」
shpはぐ、と目を開き、ベットから降りた。
大きく手を広げると、ciを見つめる。
ciは、かあっと顔を赤らめ、手を握りしめた。
「 戻っておいで。 」
「 ……う、// 」
「 捕まえた〜。 」
「 こんな…は、恥ずかしいこといやや… 」
「 んー?? 」
ぴよぴよ、とヒヨコのようにゆっくりとこちらに歩いてくるciを、shpは大きな腕で囲んだ。
ぎゅうと回された腕の中にハマったciは、shpの胸に顔を隠した。
「 おれ…こんなんちゃうかってんけど、// 」
「 俺が変えたからな。 完璧俺の好みド直球やで?? 」
「 …イケメン腹立つ 」
「 可愛いの好き。 」
「 もう分かったから、ほんとあの…ッ、ぁぁ// 」
限界が来たらしいciは顔を真っ赤にぐたりと倒れた。
shpはニマニマしながら、ベットに寝かす。
「 ぅぅぅ…// あたまぐるぐるする… 」
「 俺がおるからな、大丈夫。 」
誰かが来るまで、ハイスペ彼氏になるshpに、ciは頭を破裂させそうになっていた。
勿論、いつもこんな感じだった訳では無い。
最初は、親友と同じ距離感でいよう、恋人兼、親友でいよう、と話していた。
いつの間にか、shpの甘やかしムーブが解禁され、人のいない所ではこんな感じだ。
「 戻ってこい、いつものshpくん…!! 」
「 これが好きなくせに。 」
「 ………うるさい// 」
数日後、この事がバレて大騒ぎになったのは、なんとなく想定内であった。
そして、何時からこの関係になっていたのかは、2人しか知らないことだろう。
雑すぎるし、なんかもうよく分からない終わり方ですみません😭
せっかくリクエストしていただいたのに
過去を解くshpくんと、shpの本当の性格を掘り起こすciくんでした
ちゃんちゃん
コメント
13件
初コメ失礼します!! 今回も本当に素敵なお話ありがとうございます😭🩷🩷 最後のshpciの絡みが愛おしすぎました…🤦🏻♀️!! あとフォローありがとうございますごフォローですかね?一時の夢でもありがとうございます😭💖
やば、最高すぎ!めっちゃ私好みでもう多分見てるときずっとニヤニヤしてる気がする!昔から思ってだけど本当に文才ありすぎ
最高すぎる…✨💕 福豆゜さんのが1番好き!てぇてぇ😇