テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
attention
nmmnに理解のない方はブラウザバックしてください。
非公開ブクマのご協力お願いします。
最低限のマナー、ご理解よろしくお願いします。
______________________________
重い身体を起こし、ずるずると足を引きずりながらリビングへと向かうと、ポロッと一言零れた。
「え、なんで」
自分に突き刺すような、そんな強い日差しが眩しい。
俺は身支度をせっせと整えているfwっちをみて、愕然としていた。
今日は2人でゆっくりゲームをして、飯行って、夜はチルしながら飲む予定だったのに。
「あ、aknおはよう。ご飯作ったから食べといて。ほんとにごめん!!すぐ帰ってくるからさ、そんな顔せんといて!ほまにごめん。」
そんな彼を見ながらバタバタと玄関へと向かってしまい、いつもは賑やかだったリビングがとても静かになってしまった。
ラップのかかった朝ごはんに目を写す。
どこか丁寧で、少し焦げている卵焼きを見て胸が締め付けられる。
本当は一緒に食べるはずだった朝ごはん。
でも何か食べないとと思い、しぶしぶ俺は少しずつ、口に運んでいった。
片付けを終え、静まり返ったリビングのソファに腰かける。
にゃーんと、うちの飼い猫が足元によってくる。
そんなマイペースな飼い猫をみて、1つ思い浮かんだ案があった。
「…家出してやる」
______________________________
家出といっても、彼が帰ってくる時間は家を空けとくという作戦だ。
ギラギラと俺を照り付ける太陽に「まぶしい」と小声がもれたが気にしない。
俺は今、無性にfwっちを心配させたい!!!
とはいっても行く宛てがなく、ただただ足を運んでいる。
そう思った瞬間、目に入ったのはとあるカフェ。
喉が渇いたし、せっかくなら行ってみようと思い、軽い足取りで店に入った。
「my!?」
「akn。」
1人でパンケーキを口に運ぼうとしている手が止まったmyがいた。俺の飯友だ。
「…akn1人なら、ここおいでよ。少し世間話でもしようか」
そう言われ、俺は彼の目の前に座った。
パンケーキを1つ、オーダーを頼み、ゆっくりとお冷を飲みながらこう聞かれた。
「fwくんは?」
そう、彼の名前だ。
俺は今日ゆっくり家デートをする予定が、朝起きたらスーツを着ている彼、家出の理由も全て洗いざらい話した。
「ふーん。aknがいいならそれでいいけど。てことは今日暇ってこと?」
「そうだけど今俺機嫌悪いよ!」
「なら買い物、付き合ってよ」
断る理由もなく、俺は頼んだパンケーキを食べながら承諾した。
______________________________
買い物、ドーナツを買ったり、新しい服を選んだり。myについて行って早2時間半。
スマホがやけに鳴っている。
fwっちだ。
電話が何件も、数十件も入っている。
どう返そうと悩んでいる俺に気がつき、myがスマホをとって電話をかけた。
「あーfwくん?今aknといるんだけど、どうかした?うん、うん。わかった。じゃあ、〇〇駅にきて。akn、いくよ」
俺はまだ会うつもりはない、と言いかけたが足早に進むmyに負け、そのままついて行く。
俺はまだ許してないし、どんな顔をして会えばいいのか分からない。
______________________________
「akn!!!」
不安そうな顔をしながら俺に駆け寄ってくれる。
俺は知らん振りしながらmyの方に目を写す。
「それじゃ。少し予定できたからfwくんにakn返すよ。あまり放置しすぎないでよね」
そう言葉を残し、myの背中が小さくなっていく。
「akn…、ごめんな。不安にさせたよね。本当にごめん…」
怒られた犬のようにしょぼんと、悲しそうな彼を見て、俺は少し反省した。
大好きな人をここまで悲しませたくなかった。少し、心配されたら良かっただけだったのに。
「帰るよ、fwっち。話はあとから!」
______________________________
今日あった出来事を全て話した。
少し涙目になりがらも、悲しかった、寂しかった、悔しかった、全て洗いざらい伝えることが出来た。
「俺のせいだよな…ほんとにごめん。今からでもお家デートできるかな、」
「仕方ないなあ、その代わり絶対楽しませて!」
勿論!、とさっき迄悲しい表情だった彼が一瞬で明るくなる。
少し、切なく俺は彼に愛されてると実感でき、少し、自分勝手すぎたな、と反省した。
夜はまだ長い。時間はたっぷりある。
今日したかったこと、沢山するつもりで俺は彼と長い夜を笑って過ごしたのだった。
______________________________