テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
1,909
1,989
52
浜辺山高等学校
ここには異変と戦うための生徒を育てる学科がある
そこにとある少年が受験をしにやって来た
その少年の名は五十嵐 豪力
「それでは、最後にこれから異変と戦っていく覚悟を示してください」
「はい。異変は人を殺します。さらにそのことをみんな当たり前だと捉えています。…でもそんなのおかしいじゃないですか!本来死ぬべき場面じゃないのにそれを受け入れるなんて。だから!俺は!みんなの当たり前を否定する!常識を変えてみせる!そのためなら俺はどうなろうといい!これが俺の覚悟だ!!…です!!」
(やっべ!!途中から敬語忘れた!)
「…はい。ありがとうございます。それでは面接を終了させていただきます。」
「ありがとうございました」
(完全にやらかした…面接で敬語忘れるとかバカだろ…
そういえば俺バカだったわ)
その場で礼をし扉に手をかける
「敬語を最後で忘れたとしても途中までは完璧でしたよ。」
「…!」
「一緒に戦えることを期待していますよ」
「はい!」
とりあえず面接が終わったらそのまま家に直行した
帰る途中親友を置いて帰ってしまったことに気がついたが、まぁ問題ないだろう
…ところであいつ帰り道分かるか?
さすがに大丈夫だよな…
…しかし今日は疲れたな
身体が重い…
いや…これ…
何かおかしくないか?
疲れるにしてもさすがにこれはおか…しい…
豪力の視界が歪み世界が暗転する
これからハジマル
私の望む世界
それを探し求めて…
…ふふ。楽しみになってきましたね。
目覚まし時計の音がする…
朝は苦手だし、目覚まし時計を無視して二度寝でもしようかな…
そんな考えを無視するように騒がしい目覚まし時計の音は鳴る
こんな音で起こされたらいやがうえにも目が覚める
「はぁ…頭、いってぇ」
「豪力ー早く起きないと豪力の分までご飯食べるよー」
1階のリビングにいるのに2階の俺の部屋まで届く声量…
「毎度思うけどどんな声量だよ」
豪力はちゃっちゃと支度をして朝ごはんを食べに行った
「あんたねぇもう高校生にもなるんだから、いい加減朝1人で起きられるようにしなさい」
「俺の朝の弱さは治すことはできない!」
「おーい、はっきり言うなー」
「わかった!明日からちゃんと起きる!」
「もうそれ何回目よ。」
「何回目って…そんなに俺って同じこと繰り返してたの?」
「自覚無しでやってたの!?」
完全に煽られてるやつだなこれ
しかし俺が悪いので言い返すこともできない
大人しく煽られておこう
それと少し紹介が遅れたが この人は俺の母親だ
色々大雑把なところがあるが家族のことをしっかり思ってくれてるいい母親だ
俺もこの人から色々影響を受けてるところあるんだよな
「というか今日入学式でしょ?間に合うの?」
「えっやば!なぜか遅刻しそう!どうしてだろう?」
「朝が弱いから」
そろそろ本当に遅刻しそうなので朝ごはんを食べながら登校するとしよう
ってことでお茶碗と箸を持って登校だ!
「…それお米食べながらすることなくない?」
「…多様性?」
「準備よーし! 」
口をもぐもぐさせ、頷きながら豪力は言う
「…頭痛は大丈夫なの?」
「それは問題なし!朝起きるとき頭痛がするだけだし、正直もう慣れた」
「慣れたじゃないでしょ慣れたじゃ、良くなってないんだったらまた病院に行ってみないと…」
「大丈夫!明日からは治ってる気がする!」
「その明日に対する信頼はどこから来てるの?」
「私は喉から!」
「は?」
「それじゃ行ってきます!」
豪力は朝ごはんを食べ終えるとリュックを背負い家を出た
「行ってらっしゃい。…はぁ本当に騒がしい子に育ったわね」
なんであの騒がしさで朝弱いのか未だによくわからん
「…さて、私も準備しないとね」
少し寂しそうにそう呟いた
それは豪力がどんどんと成長していくからか、はたまたこの2人には不相応な大きな家で1人になるからか、言葉の端々には孤独感があった
それに豪力気づくことができなかった
「ふぅーギリセーフ」
学校まで走った甲斐があったな
「まーじのギリギリだぞ?お前もう少し朝強くなれよー」
こいつは俺の友達の不変 異理。不真面目馬鹿野郎でなんか馬が合う。
昨日一緒に高校へ行った親友だ。
「今、悪口を言われた気がするんだけど気のせいかなー?」
「まぁギリギリでも遅刻してないから大丈夫っしょ!」
「おいスルーすんなー」
「入学式だよ!早く行こうぜ!」
「…そうだな。行くかー」
「どんな行事にも共通してさ、校長先生の話って眠くなるよな」
「今話しかけんなよー」
異理にすごく迷惑そうな顔をされてしまった。 反省しておこう
「ってかその割には眠そうじゃないなー」
話しかけんなって言った割には会話続けるのかよ
「眠そうなのはお前のことだ。さっきから意識飛びかけてるのわかるぞ」
「俺、朝は強いけど校長先生には弱いかもー」
「まじか。戦ったら負ける?」
「戦わせんなー」
「それでは最後に君たちに話しておきたいことがあります」
「流石にここからは真面目に話聞こうぜ」
「最後だけ聞いたところでじゃな い?」
「はるか昔、今よりも力がなかった人類は異変により苦しめられていました。
それを救ったのは突如舞い降りた、3人の英雄でした。
その英雄達を皮切りに異変に立ち向かい倒す者たちが現れていきました。
異変を倒す者はいつしか調律者と呼ばれるようになりました。」
「おぉぉ!かっけぇ!」
「心の声出てるぞー」
「これは昔の出来事。英雄達の思いは 受け継がれてきた。今度は君たちの番です。英雄の思いを消さないように、異変による悲劇が起こらぬように、強くなりましょう。そのために浜辺山高校に来たんですから。」
コメント
4件
おお、これはすごい過去です🤯
おお、これめっちゃ好みのやつだわ🔥 面接での覚悟宣言、途中で敬語忘れるとこ「俺バカだったわ」って自己ツッコミ入れる感じ、めっちゃ人間味あって好き。校長先生の話で「英雄の思いを受け継げ」ってシリアスな世界観に入るところも、ちゃんと伏線として効いてそう。朝の母とのやりとりも軽妙で、でも母の孤独感がチラ見えするところにグッときた。これからどうなるんだろ…続き読みたい!