第3話[🦋📖🔪]
「ふぅ」
エーミールが自室に戻り溜息をつきながら椅子に座るとエリザがベットに寝そべった
「んー!…やっぱり庶民のベッドは硬いわね」
「そーだね」
呆れたような口調でエリザの言葉に返すエーミールは黙りながら日記帳にペンを走らせる
「またそんなもの書いてるの?」
「せやで、エリザさんも書いてたやろ?」
「私は殺した少女しか書いてないわ」
「俺は殺した物全てを記すね」
「見つかったら殺されるわよ」
「大丈夫だよ、たかが兎」
「そうねぇ」
ペンを置いて立ち上がり風呂に入る為服を脱ぐエーミールを慣れた様子でエリザは見つめていた
「綺麗ねぇ…」
「殺さないでな?」
「分かってるわよ」
そのままエーミールはシャワールームに入っていった
「エーミール、手紙来てたわよ」
「手紙?」
「王宮から」
「王宮って、名前はそうだけどあんなのほぼ戦力詰め込んだ軍みたいなもんだよ」
「そんな軍から招待状が」
少し驚いたような様子で手紙を開けるとエーミールは口に出して読む
「拝啓エーミール様へ…政治論反論コンクールにて優秀な成績を納め…王宮で……は!?表彰式!?」
「え!?」
エーミールも母親も驚いたようで、顔を見合せた
「いつ!?」
「…明日!」
「なんで!?正装準備してないわよー!」
「別に制服でいいよ」
「駄目よ、総統閣下に会うかもでしょ!」
「総統閣下って、もう軍やn」
「制服アイロンかけなきゃ!」
エーミールの話など聞かずにアイロンをかけるため、2階に上がって行った。
「私の召使いもあんな忙しそうじゃなかったわ」
「高貴な人はそうなんだ」
「そう」
「うぅ、緊張する」
「兎殺すよりマシよ」
「兎ねぇ…」
「エーミール様、お待ちしておりました。此方へどうぞ」
エリザと話していたエーミールの元へ王宮の召使いが部屋へと案内すると廊下でばったり総統グルッペンに会った
「…や」
「…初めまして」
「総統様、おはようございます」
「おはよう、そっちは?」
「初めまして、エーミールと申します」
「エーミールか、歳は?」
「御年16です」
「そうか、高校くらいか?」
「はい、最近なったばかりで」
「そうか、青春を謳歌するといい」
「はい!」
作った笑顔で、エーミールは答えた
そして召使いと再び歩き始めた。
その様子をエリザはなにか言いたげに見つめていた。
コメント
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最高の組み合わせ、きちゃー! 天才やろ!続き待ってます 𖦹' ‐ '𖦹