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手が、温かい何かに包まれている。

でも、違和感はない。

それどころか、ぴったりとフィットするような感覚さえある。

これは私の大好きな人の、手だ。




ゆっくりと重たい瞼を開けると、そこにはもう見慣れた真っ白い天井があった。

続いて、誰かの声と、ドタバタとした物音が聞こえた。

「先生!意識戻りました!」

鈴木さんの声…?

あれ、わたし……生きて、

「え、」

「おはよう。やっと目、覚めた」

私の手をきゅっと握りしめながら、及川徹は端正な顔をくしゃっと歪めながら微笑みかけてきた。

「良かった、本当に……これでまた一緒に過ごせる?よね!?」

安堵したように呟き、そして捲し立てるようにして私に問いかける徹にふっと笑みが毀れる。

「ねえ、徹。」

彼の質問には敢えて答えず、彼の名前を呼ぶ。

「私_」

「ごめんなさいね及川くん。ちょっと今から先生と大切なお話しなくちゃいけないから、今日は面会おしまい。また明日ね」

私の言葉を遮るように鈴木さんがバタバタと病室に入ってきて、彼にそう言った。

徹は少し眉をひそめて私をちらりと見たけど、すぐに表情を正して「わかりました」と病室の扉に手をかけた。

「またね」

「うん、また明日」

徹に手を振り返すと、徹は安心したように笑って、病室を後にした。




「___ごめんね。私………」

潤んだ瞳で、鈴木さんは私に謝った。

「なんで鈴木さんが謝るの。鈴木さんは何にも悪くないよ。」

私はそう言って笑ったけど、鈴木さんはポロポロと涙を流して、頭を振った。

「なんで、、なんで………」

そう言って、静かに泣く鈴木さんの背中を摩ることしか、私に出来ることはなかった。













短くてごめんなさい!






𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡450

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