テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
※ご本人様には関係ありません
※過激表現あり
※地雷さんは回れ右
「2年5組 大森くん、 2年5組大森くん、 至急、職員室まで来なさい」
騒がしい教室が静まり返り、
耳打ちが聞こえる
大森くん?
何したんだろ
あんま喋ったことないからわかんない
こわぁ…
なんかしたっけ
視線が集まる教室を後にして職員室へ向かう
「しつれーしまーす」
「お、大森。待ってたぞ」
「俺なんかしましたっけ」
「別に悪い話じゃないさ」
誰もいない職員室
そこにいるのは担任だけ
「早速だが、大森。学校は楽しいか?」
「え? まあ…それなりには。」
これあれだな。いじめとかいうやつだな
生憎嘘だけは得意なんでね
「本当か?学校でもいつも1人だろ。」
「好きで1人でいるだけです」
「そうか…ならいいんだが」
「もう、いいですか?」
「ああ。なんかあったら、先生に言えよ?」
軽く会釈をしてその場を後にした
そんな言葉、信じるかよ。
そう言って俺から離れていった奴は数知れない。
だからこんな汚れ仕事やってんのに
「まじで、馬鹿ばっかだな。」
口に出たか出てないかわからないくらいの声で呟いた
放課後
今日は仕事が一つ入っているので
早く帰って寝る。
HRが終わって、足早に教室を出ようとした。
後ろから人の気配
俺は仕事柄、そういうのに人並み以上に敏感なため、
バッと後ろを振り向くと
俺の腕を掴もうとしたのか、行き場のなくなった手と驚いた表情で立っている
俺よりデカい男
こいつ確か…
「何?」
「あ、いや…一緒に帰らないかなって…」
学年1イケメンって女子が騒いでるサッカー部の奴だな。
なんで俺に?
「なんで?」
思ったよりきつい口調になる
「よく、音楽聞いてるから…話してみたかったんだよね」
「ごめん、俺急いでるから」
「じゃあ明日は?」
なんで?が率直な感想。
明日は別に、仕事はないけど……
「ん〜…」
めんどくさいけど、怪しまれたら嫌だしな。
「いいよ」
「え、まじ!?」
パッと顔が明るくなる
なんだ、かわいいな。
え、俺…今なんで、、
かわいいと思ったんだろ
明日楽しみにしてると言い、去る背中を眺めて
一向に処理が終わらないこの感情に
少し苛立っていた。
コメント
1件
初コメ失礼します!世界観がすっごい大好きです!!続き楽しみにしてます…!