「お隣失礼します…。ああすみません、全然気にしなくても大丈夫ですよ…、生憎、席がもう空いていなくてですね。貴方が良ければですが…もう少しここに居させてくれませんか…?話し相手が欲しいなら全然話していただいても大丈夫です。私人を話を聞くのは好きな方なんです…、周りには変って言われましたけどね。あはは…。……え、周りの人についてですか?周りの人……。すぐ思い当たるのは母親ですかね、私を気遣って孤児院に入れてくれて……食事も譲ったりしてくれて…。これで父親さえ居なければ最高の親だって自信満々に言えたんですがね。…。私の父親はそれはまあ酷い人でしたよ。なけなしのお金を奪って行ってはその全てを酒に費やして帰ってきますし、挙句の果て…酔った勢いで私や母が傷つけられました。身体的にもそうですよ。精神的にも疲労しましたけどね。そんなだから、父親が帰ってくる時の…扉が開く音にずっと恐れていました。今もそうです!あの人は私にありったけの恐怖を擦り付けていったんです!今はどうかって?……今は大丈夫です。なにせあの人は、酔った足で川に落ちました。滑稽ですよね、自分で飲んだくせに、その酒の影響で死んでしまうなんて!勿論私達は悲しさなんてこれっぽっちもなかったですよ!むしろ嬉しいくらいです!……。すみません、うるさかったですよね…。つい熱が入ってしまいました……、あの人が憎くて憎くて…。…私だけ話しすぎてしまいましたね。良ければ貴方の話も聞かせてください。あまり長居する気はないですが…。父親の影響で酒の匂いというのが少し苦手で。でも少しくらいは話聞けますよ。なければ私は出ていくつもりですが…、折角私の話を聞いてくださったのにこのまま帰るのは失礼かなと…。…大丈夫…ですか?…あ、貴方が良ければですが送っていきますよ。私は酒飲んでないので記憶ははっきりしていますし。……。…すみません、調子乗ってしまいました。ではまた。さようなら!」
コメント
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「」ってことはなんか通話みたいな感じで話してたってことなのかな