夜中の道を走って駆け抜ける
葛葉は追いかけて来てないし走る意味なんてないけど
走る。
走って走って走る。
その時、私は足元にある段差に気づかなかった。
見事に足が引っかかりそのまま顔面から地面にぶつかってしまった。
ドシャッ!
その瞬間、足首を捻ってしまった。
『…う”ッ…い”たぃっ、!』
足首が痛む。
思わず叫び出してしまいそうな痛みに
ちょびっと涙が出てきてしまった。
『う”ぅ…っっ、』
足首を抑えてその場に座り込む。
手の甲に涙が落ちる。
生理的な涙か、葛葉に忘れられた涙が
分からない。
分からないけど、
『…うぇッ…う”ううッ』
今、すごく、
葛葉に会いたい。
葛葉に会いたいと思えば会いたいと思うほど
心が苦しくなる。
『うぇ…ふぅ”…ッ』
不細工な顔で泣く。
こんな顔、絶対葛葉に見られたくないのに
葛葉と会いたいって思ってる私がいる。
矛盾しすぎでしょ、馬鹿みたい
足は捻って立たないし、
もー、やだなぁ…運悪い、
「おー?そこのお姉さんどうしたの?」
そう言って誰かが近づいてくる。
この声、葛葉じゃない、聞いたことがない。
「あははッ、どうしたの?そんなに震えて、」
「大丈夫だよ?ほら、この車に乗って。」
待て待て、これは危ない、、よな。
心とは裏腹に体は震えて足は痛いし立てない。
怖い
『あ、あの…や、やめてください…、!』
「えー?無理無理wお兄さんムラムラしてきちゃったw」
「あ、ここでやる?」
そう言って私の服に手を伸ばす。
『や、やだっ!やめ________』
その瞬間、頬に鋭い痛みが走った。
殴られた、、、?
「静かにしろって言ってんだろ!?」
髪の毛を掴まれ揺さぶられる
痛い、怖い
「ははは、wその顔そそるッ…、ここでやっちゃおっか♡」
そう言って服に手をかけられる
『や、やだ!』
「うるせぇって!」
男は拳を振り上げる
なんの抵抗もできなくて、目を瞑ることしかできなかった。
あー、やだなぁ…
ほんとに、運悪すぎるでしょ…
kzh「何やってんだよ。お前」
コメント
5件
葛葉さぁーん!待ってた!
葛葉さんが、助けに来た! でも、これって記憶戻ったっていうことでいいのかな?