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奥の細道エピソード2 旅立ちの時のシーンのアレ。
『ねぇ曽良君』
かの有名な俳聖松尾芭蕉が弟子、河合曽良に話しかける。
『……何ですか。芭蕉さん』
気だるそうに河合が答える。
『旅立ちの時にさ私、曽良君に吹っ飛ばされたでしょ。パイロンに縄括りつけてその上に座布団置いたやつで。』
松尾が杖をつき、歩きながら話す。
『そう言えばそんな事ありましたよね。』
河合は松尾に歩幅を合わせながら歩く。
『それでさぁその時に曽良君ヒョイっと私の事持ち上げたじゃん。だから曽良君って力持ちなのかなーて』
松尾は空を見上げる。
『……何ですか、ええ、僕は力持ちですよ、まぁ、芭蕉さんが痩せこけた鳥みたいな身体なのでそれも相まって軽いですからね…そんなことより早く歩いてください芭蕉さん』
平然と師匠をディスりながら後ろで立ち止まってる松尾に間髪を入れる。
『曽良君って平然と私の事ディスって来るよね……!??』
落ち込んだ様子でとぼとぼと松尾は歩き始める。
曽良君が力持ちなのもいいけど
芭蕉さんが痩せてるからという理由で
ヒョイっと持ち上げられた芭蕉さんもいいなと思った。