この作品はいかがでしたか?
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目の前に広がる、寿司!酒!ケーキ!あとなんか色々!そしてカラフルな頭!
……もう俺は何にも突っ込まない。
「お、ないちゃんおつ〜」
記念配信が終わり、なにか腹に入れようとリビングに来たらこの有り様。
いつ入ってきたのか、どこから入ってきたのか、お前ら静かにすることできたんだ、とか色々突っ込みたいところはあるが、さっきまでエモ散らかしてた所為で突っ込む気持ちにはなれなかった。
「ほらないちゃん食べよ!!」
「今夜中の2時よ?大丈夫なの?特に減量組」
「まあ、祝い事ぐらいええんやない?」
にきが、筋トレメニュー増やせばええし、と言いながらお酒を開ける。
それに対し、奇数組が発狂、又は絶叫。
「夜中の2時だっつってんだろ!うるせぇ!!!」
と突っ込まざるを得ない俺。
どこまでもいれいすって感じがする。
「早くないくん座ってー、今日くらいはりうらの隣でいいから!」
そうりうらに促され、秒速で隣に着座する。
りうらと他メンバーの間で睨み合いが行われていることは無視して、酒を開けた。
「お前ら乾杯すんぞ〜」
俺がそう声を掛けると、それぞれ酒を持った。
こういうとこは謎に従順……
「せーのっ!」
「「「「「「KP〜〜〜!!!」」」」」」
乾杯と同時に酒を呷る。
勿論これはノンアル。ちゃんとノンアルの酒持ってきてくれるあたりキュンとする。
女の子にやったらモテるだろうな〜、なんて思いながら寿司を口に放り込む。
「うまぁ……」
濃厚な魚の味と酢の効いたシャリ。ワサビさえなければ完璧だった。
ネタを捲り、シャリからワサビを取ってまろの取り皿にぴっと付ける。
「まろもワサビいらないよ!?!?」
「……誕生日プレゼント☆ まろワサビ食べれるじゃん」
「誕生日なのはあんたの方やん……」
文句を言いながらもワサビを食べてくれるまろ。
なんだかんだ言ってお兄ちゃんみたいなとこあるんだよなぁ。
寿司を食べ終わった後は、ケーキを食べた。
減量組がなにかと葛藤しながら食べてた気がする。
あにきは元々生クリーム好きじゃないから、俺に一切れごと譲ってくれたけど。
「ないちゃん飲んでなくない!?!?」
時間が経つに連れ、いむしょーとまろが酔いつぶれ、ダル絡みし始めてくる。
ぴよきには強いから大丈夫そう。
俺は、……ちょっとやばめ。
顔熱いし、そろそろ頭回んなくなりそう。
「ていうかないくんさ、リスナーさんには『大好き』って言ってたのにりうら達には面と向かって言ってくれないの〜?」
あ、りうらもお酒結構入ってるっぽいぞ。
「っ恥ずいじゃん……」
「ないちゃん照れてるかわいいー!!」
バカデカい声でからかってくるいむ。
「ないちゃん俺等のこと好きやないん?」
なんかメンヘラっぽいしょうちゃん。
「いや、好きだよ!面と向かって言うのが恥ずいってだけだし……」
「じゃあ飲んで飲んで!!羞恥心なんて捨てちまおうぜ〜!!!」
トンデモ発言をして、酒を飲ませようとしてくるまろ。
「っだー!!分かったよ飲むよ!好きって言えば良いんだろ!!?」
謎の空気に飲まれ、普通にアルコールの入った酒を一気に飲んだ。
「『好き』はさっき言ってるんやけどな……」
あにきの苦笑を小耳に挟みながら、クソデカ感情をぶち撒けた。
「好きだよ!お前らが一番好きだよ!俺のちっさい夢に付き合ってくれて、3年も着いてきてくれて、いれいすはこの6人じゃないと駄目だって何度も思った。何度もお前らに救われた、本当に最高のメンバーで大好きなメンバーだよ!!」
いぇぇぇえい、なんてはしゃぎ倒すいむしょー&まろに対し、理性がまだ残っているぴよにきは赤面気味。
「じゃあさ、ないちゃん!」
「あ、でも恋愛的な意味じゃないからな?グループ内恋愛禁止だし!!」
ガハハ、と笑い、酒をもう一口飲んだ。
もうヤケだ。ヤケ。
「いむくん、どんまい。」
「しょーちゃんだって失恋したくせに!!!」
「失恋したの全員やし!?傷えぐんな!!」
ギャーギャー言い合いを始めたいむしょー。
ぴよにきは片付けを始めている。
まろはソファで爆睡。
俺も片付けしなきゃ、と思いながらも襲ってくる睡魔に耐えきれず、重い瞼を閉じた。
最後までやかましいけど、いれいすらしくて世界で一番幸せな誕生会になった。
ほんと、お前ら愛してる。
なんて言ってやんないけど。
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