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「…はぁ。 」
最近,というか一週間経ってるんだが,恋人からの連絡がひとつも無い。
俺は正直追いメというのをしたくない。 重いやつって思われて離れられるのが怖いし。
つか俺そんな追いメやるようなタイプじゃないし。普通に。
まぁうだうだ考えてても返事こない理由なんか分かりっこない。
「…俺に冷めたんかなぁ。」
______
「~~♪」
「凪さ~~……?」
綺麗な灰色の目から涙が零れている。
「凪さん,?!どうしたの,何かあった?!」
「…あぁ,ごめん,情けないところを見せた,なんでもない。」
「なんでもないって…俺は凪さんのことが心配なんだよ,?」
「……あ~…,,ただ,恋人から連絡来なくて,,悲しくなっただけで…そんな大したことじゃない。」
また”恋人”ね。
…ま,その”恋人”は俺が始末したんだけど。
というか,泣いている顔も可愛らしいなぁ。
綺麗な灰色の瞳に大粒の涙が零れて, 白色の睫毛が涙で濡れて, 白い顔に映えている赤い頬と鼻。
あぁ愛おしい。 早く俺のものにしないと。
…の前に,心配するフリしないとな,俺が冷めてる人って思われちゃう。
「…そっかぁ,,それは悲しくなっちゃうね。」
「俺もそういうことあったから,分かるよ。大丈夫だよ。すぐ連絡来るよ。」
「…そう,だよな。うん,…,ありがと。」
「うん!」
あぁ愛らしい。
…このまま凪さん泣かせて,弱いところにつけ込んで…が1番いい。理想的。
…というか,あいつの携帯,持ってるんだよなぁ。 処分すんの忘れてた。
恋人から連絡きたって期待させて落とす,っていうのもいいけど,,
まぁ,色々考えとこ。
______
「凪さぁ~~ん,,」
「ご飯作って~~,,」
「珍し。家で食べないの?」
「凪さんが恋人から連絡来ないのが可哀想だからそばに居てあげる~~」
「クソガキすぎる。」
「へへ笑笑」
まぁ,こいつなりの慰めと受け取っておこう。
クソガキムーブはやめて欲しいが。
まぁ,悪くはないか。こいつの好きなもんでも作ってやろう。
「何がいい?」
「オムライス!!」
「図体はでかいのにしっかり子供だな。」
「それ褒めてくれてる??」
「あんま褒めてない。」
「凪さん!?!?」
「君はからかいがいがあるな。」
「ひど!?!?」
からかいすぎたのか少し凹んでる顔をしてるな。
「ぁえ,??なんで撫でたの??」
「なんか凹んでる顔してたからつい。」
「誰のせいだと!?」
「俺かな」
「くぅッッちゃんと自覚済み……!!」
髪ふわふわだなこいつ。 触り心地がいい。
「…俺の髪触るの楽しい?」
「結構。」
「まぁ凪さんが楽しいならいいけど~~…」
俺が言えたことじゃないがこいつも流されやすいなほんと。
_______
あぁ~~凪さんが俺の事触ってくれてる。心地よすぎる。結婚しようね。
つか凪さん楽しそうな顔してる。無表情だけどね。 凪さんって表情筋死んでるし。
でも微かに微笑んでる感じする。 俺だけわかるレベル。これは。
あの”恋人”でさえ分からないであろうこの微かな微笑み。優越感に浸れる。
でも一時でさえ俺の凪さんに触れたのは許さない。許されない。
だからあれでよかったんだ。
もっと悲しんで,俺にすがって。
俺だけ見て。
俺はもう凪さんしか見ていないから,あとは凪さんが俺を見るだけだよ?
愛してる。