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↑の別視点verになります!
キーン…コーン…カーン…コーン…
「Zz…Zz…」
…また寝てる
毎回毎回…こっちの身にもなってほしい、と心の中で溜息をこぼす
「う…ん…?」
腑抜けた顔しやがって
「いでっ」
「授業始まってんぞ」
「まじか ありがと」
…根は良い奴なのだ、ただちょっと馬鹿っぽいだけで
起こし方に不満があるようで文句が飛んできた。起こしてもらえただけありがたく思え。あと授業中だからでかい声だすな
「涼真 これ解いてみろ」
言わんこっちゃない
当然、解き方はわからないので顔を歪ませている
結局俺に助けを求めてきた。やめろその顔、俺に効く。まったく…
「…これ使え…」
…正解だったらしい、なぜか誇らしげな顔をして席に戻ってきた。
「いやー助かったわー…」
呆れた奴だ、でも…これでいいのだ、こいつには笑顔が良く似合う
これを見たいがために学校に来ている、と言っても過言ではない
…この通り、俺はこいつに好意を寄せている。恋愛的な方で
「どうせノートとってないだろうから、お前の分もやっといた。一応確認しとけ」
「おお〜気が利く!」
だから、こうやって甘やかしてしまうのも仕方ない
「涼真お前寝すぎだってw」
「それほどでも〜」
「褒めてねぇよ!…てかめっちゃY子見てたけど…好きなん?w」
「!??べ、べつにそんなこと」
「図星かよ!」
現実は厳しかった。
しかし、あまり驚きはしなかった。
こいつを横目で注視していた時、こいつも同じようにY子をチラチラ見ていたから
「雄斗はいいよなーモテるし」
「それなー選び放題だろ」
…何言ってんだこいつら
「本命に好かれなきゃ意味ないだろ」
「えー…そんなもんかー」
「あ、そろそろ帰るわ」
「…で??誰が好きなん??」
ニヤついた顔で距離を詰めてくる。
「…そんな気になるか?」
「当然だろ!俺たち親友じゃん」
親友、か…ここで、胸の内を明かしたらどうなるんだろうか
「暗くなっから帰るぞ」
適当に誤魔化すことにした。今の関係が崩れてしまうのは避けたかった。
「Y子 今何してるかなー」
…またY子か
好きなんだもんな、そりゃ考えずにはいられないよな。
「まぁ、俺も応援しとくから」
心にもないことを吐いた。
これからずっとこれが続くと思うと気分が重い。
そんな自分とは対照的な、カラッとした笑顔が見えた。夕日が差して眩しい。
「…?」
「グータッチ」
「…あぁがんばれよ」
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