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本日、異世界43日目!
ウサール王国王都では、防衛のために王国軍と冒険者が陣形を組んでスケルトンナイト襲撃に備えている。
見張り台からは、もう確認できるところまで来ている。やっぱり、夜間も休まず、ずっと進行してきてるみたいだ。
王都は緊張感に包まれていた。
僕たち黒の軍団は、遊撃隊として、いつでも行ける準備が出来てる。王城のタレット上部から隠密状態で飛び立つ予定です。やっぱり緊張するな。
とにかく、数を削っていくことに専念しよう!たぶん、すでに一番強い。自惚じゃなく、僕たちの討伐にかかってる。
「マリアさん!ちょっと早いですけど、そろそろ行きます!」
「はい!ユメさん!カグヤ様!ハガネさん!コガネさん!モニカさん!エマ!よろしくお願いします!無事に帰って来てください!」
マリアさんが涙を流して見送ってくれてる。
反面、黒の軍団はみんな笑顔なんやな。いつも通り、僕だけ緊張してるみたいです。
こういうとき女性の方が肝が据わってる。もしくは、このメンバーが特殊?
「カグヤ様!お願いします!」
「おーけー!切替!膨張!ほな乗りや!」
「みんな行くよ!隠密!」
「「「「承知!!♡☆」」」」
もう集団はすでに王都から近い。先頭付近の脇に着陸して戦闘開始だ。
「みんな!がんばろー!」
「「「「おー!!♡☆」」」」
「おーけー!」
僕たちは、隠密のまま、スケルトンナイトを次々に討伐していく。方法さえわかれば、僕たちにとってはそれほど脅威ではないのですよ!
一応、討伐した魔心も取っていってる。放っておいて万が一があったら困るからね。全部、収納行きです。
一方、王国軍だが、まず、城門の外の討伐精鋭部隊は、最初は順調に討伐していたものの、やはり、数が多いので、体力を消耗して、ペースは落ちていく一方である。なんとか、2交代制で耐えているという形である。
その中でカジャン総隊長だけが交代せずに、全員を鼓舞して獅子奮迅の活躍である。
城門内の防衛部隊は、苦戦ながらもなんとか防衛している。スケルトンナイトの大群は、先頭が城壁に群がり、よじ登り越えようとしてくるが、そこをなんとか持ちこたえている。
こちらも長期戦に対応するため、2交代制の体制で防衛している。
というわけで、たまに急速エナジーチャージを挟みつつ、ずっと討伐!ずっと僕たちのターン!もうすでに1000体以上討伐してる。それでも、まだまだ、集団がおし寄せてくる。
ただ、一時期より、集団の密度はだいぶ減ってきているんで、黒の軍団のモチベーションは上がってますよ!
モニカとエマのレベルも10に上がった。
ただし、下忍と中忍の差は顕著に表れていた。カグヤ様、ハガネ、コガネの動きは以前と全く違う。討伐速度もかなりの差が出てきている。
「お頭☆私も早く中忍になりたい!」
「私ももう少しなんで、早く嫁にして欲しいです♡」
「モニカ!言い方!」
「モニカ!嫁はええぞー!最高やぞー!」
「カグヤ様!煽らないで!」
討伐はこんな感じで、進んでいる。隠密状態なんで、無傷での討伐です。その分、こまめにエナジーチャージが必要やけどね。
もうすぐ日が暮れそうなんで、たぶん、屋外の精鋭部隊は、そろそろ撤収する頃やと思う。ただし、城門は開けられないから、一時避難の形を取る。
夜間は屋外じゃほぼ視界がないんで、戦えない。だから、だいぶ離れんといかんみたい。
で、そうすると、防衛部隊の方にスケルトンナイトが行くんで、こちらの応援に僕たちが参加することになっている。僕たち結構重要!
「ニコラス王子!そろそろ日が暮れそうなんで、こっちの応援に来ました!」
「おー、ユメ殿!ありがとう!本当に申し訳ないが、よろしく頼みます。
それにしてもすごい勢いだったな!黒の軍団の討伐は初めて見たが、尋常じゃないな!だいぶ間引いてくれたんで、こっちも多少被害はあったが、今のところ死者は出ていないよ。」
「はい、お構いなく。僕たちは結構余裕があるんでまだまだいけます。ニコラス王子は休んでください。」
「ありがとう!我々も2交代制になってるんで、時間になったら休息させてもらうよ。」
防衛部隊の陣頭指揮も2交代になっていて、ニコラス王子がいない間は、王国軍副総隊長のガルフィさんが指揮している。すでに紹介されていて、この人は実直な人でした。王国軍の人たちはみなさん優秀です。年はカジャンさんよりも上だが、僕たちに対してもすごく丁寧な対応をしてくれる。
「屋外の討伐部隊は大丈夫ですか?」
「そちらも今のところ問題ない。こちらの見張り台からの報告によれば、向こうも多少の負傷者は出ているが、死者を出さずに踏ん張っている。ただ、疲労が激しそうだ。この夜間に回復できればいいんだがね。」
「そうですか。であれば、僕たちだけでもいいですけど。」
「そうはいかないよ。これは王国の問題。君たちだけに任せることはできないんだ。カジャンもそれは許さないよ。戦って死ぬよりも後悔が残るだろう。まあ、助けてもらってる状況で偉そうには言えないがね。まあ、そういうことだ。理解してくれると助かる。」
なるほど、日本の武士道のような感じか。すごいな。やはり尊敬する。
「そうは言っても、実は最初は不安だったんだよ。でも君たちのおかげで希望が出てきたよ。君たちに会わせてくれた神様に感謝だな!」
まだまだ予断は許さないが、防衛戦初日は、無事に過ぎていった。
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