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「なぁなぁ、夜ご飯天津飯で良い?」
「天津飯??」
「あ、流石に知らんか」「でも食べたらめっちゃ驚くぞ!簡単でまじうまい。俺天津飯得意料理だから。」
「へぇ~そうなんだ。期待してるぺこ」
「ニャハッ 任せといて。」
出来上がった天津飯をテーブルに並べる。
今回はより丁寧に作ったし我ながら美味しそうに出来たと思う。 俺天才や!
「ぺこら〜出来たよ、おいで〜〜」
そう呼びかけるとあのフードを被ってない兎がのたのたとリビングから出てくる。
「おぉ~これが天津飯?うわ〜もう鼻が美味しいって言ってるぺこ」
「もう食べてたか」「もう食べたぺこね」
「じゃあ口からも頂くとしますか」
「「いただきます。」」
天津飯を食べ始めると今朝のように「うっま!」「何これぇ✨」等言い始める。
本当に獣人か?この人と疑問に思う。
「ゆっくり食べなぁ」
「ん」と子供のようで可愛らしい。
だが、食べ方が凄く綺麗でこんなところに育ちの良さが伺える。
綺麗な所作にじーっと見つめていると
「?不破っちさん?どしたぺこ?」とぺこちゃんがこっちを見る。見つめられる眩しいオレンジ色の瞳。そして、その瞳の中に小さく存在している兎が余りにも綺麗でまた見つめ返してしまう。
「何か恥ずかしぃぺこなんだけど///」そう言って逸らされてしまった瞳にあぁ勿体ないな、と思ってしまう。
「不破っちさん?不破っち?まじでどうしちまったぺこ?」
「あ、いや別に何もないっす!ほらはよ食べて!手止まってるって」
「ww何なん?止まってるのはお前の頭ぺこだよ」
「ンハハハッ」
片付け等を終えてリビングに行くとソファにもたれ掛かり足を伸ばしたぺこらが居た。少し慣れてきたかな?と思いながら不破は床に座る。
「そういえばぺこちゃんってご飯普通に食べれてるね。」
「ん〜??」
「兎って草食動物でしょ?人参とかの野菜が主食じゃないん?」
「ん〜、まあそうぺこね」
「でも半分は人間の血が混ざってるから人参も結構食べるけど肉とかパスタとかも結構食べるぺこよ?」
「へぇーそうなんや」
「それに、ぺこーら獣人って体力を使うにあたり自分が持ってる力も消費しちゃうから野菜だけじゃ全然回復しないぺこ」
「へぇーあっそういえばさっきも力がどうのこうのって
言ってたね」
「そうぺこ!ぺこーら獣人は生まれつき力を持ってるぺこ。例えば、重い荷物が持てたり瞬間移動したり、はたまた空を飛ぶ奴もいるぺこ
」
「おぉーかっけぇ✨」「ぺこちゃんは、どんな力があるん?」
「ぺこーらは、時空をワープする力ぺこ」
「時空をワープ?」
「そうぺこ!この力は我が家の何100年前から受け継がれている力ぺこ」
「へぇーめっちゃかっけぇやん!」
と言うとぺこらは鼻を高くしたがすぐにその顔を崩した。
「どーしたん?」
「…そもそもぺこーら人間界には親と何回か来たことがあるんだけど、今回は遊びと勉強を兼ねて一人で来たぺこなんよ。だけどさぁ、その時にゲートの不具合か何かで本来の場所と違う所にワープしちゃったぺこなんよね。」
「今のぺこーらの力だと獣人の村からこの世界に行くので100%力を使い果たしちまったぺこだから村に戻ることも出来ないし、途方に暮れて、ふらふらと歩いてたら知らないおじさんに追いかけられてそのまま気絶しちゃったって訳。」
「コスパエグいな」
「まぁぺこーら獣人の中ではまだまだ若いほうだからしょうがねぇーぺこな。」
「ぺこーらが、この世界で借りてる住所に行けば回復も早いぺこなんだけどねぇ。あいにく場所知らないから時間経過で回復させるしかないぺこ」
「なるほどね」
「ま、それが1週間かかるっていう訳ぺこ」
「へぇ〜まあでも良かったんじゃないの?拾われたのが俺で!」
「気持ちわりぃw自分で言うぺこか?それ」
「ンハハwでも俺はぺこらがあそこに居てくれて良かったけどね。」
「まあ、ぺこーらも良かったんだけどね?」
「そう言ってもらえて嬉しいっすわ」
「さて、じゃあ話も終わったことだし寝る準備しますか!」
「ぺこちゃん先お風呂入る?お湯は沸かしてあるけど、、てか入れんのか?」
「wおい舐めんなぺこ。何回か来たことあるって言っただろ!」
「あ〜そうね?じゃあ入っておいで!」
「でもあんたが先入んなくていいの?人間って仕事とかあるぺこなんでしょ?」
「ん?あぁ〜大丈夫大丈夫 俺の仕事
夜だか ら」
それにどうせ早く寝たって起きちゃうし、、
「ふーん。じゃあ先行かせて貰うぺこ」
「アッちょっと待ってぺこちゃん!」
お風呂に行こうとしたぺこらを止めた
「?どうしたぺこ?」
「俺男物とかの下着なら新しい物があるけど、さすがに女物の下着とかは持ってないや」
「「・・・」」
どうしようか、今日は色んなことがありすぎて、そこまでは頭に入ってこなかった
と不破が頭を悩ませていると
「…新しい下着とかあるの?」
「えっうん。一応なんかあった時のために
用意してるけど」
「じゃあーそれでいいぺこ」
っとぺこらがトンデモ発言をしてきて
「えっ!?いやいや新しい物とはいえ男物だよ?」っと不破がびっくりしながら答えると
ぺこらはなんでもないように
「いいぺこよそれで。今から買いに行くのも面倒臭いし、なんなら1週間男物でも全然いけるぺこ!」
っと言った。これには不破も驚きを隠せない。
そんな不破を置いてぺこらはリビングの扉のとこまで行く
「じゃあ先入らせてもらうぺこよ?」
「…あっあ〜着替えとかタオルとかは棚に入ってるから好きに使って良いよ。3番目の棚に新しい下着が入ってるけどほんとにそれでいいん?」
「何回も言ってるぺこじゃん。いいって。
じゃあ入ってくるぺこ」
「おっおう、行ってら〜」
…ぺこちゃん、案外怠けてるんやなー。この俺を驚かすとはなかなかやるやん!
「それにしても1週間か、、」
今日だけだってこんなに楽しかったのに後1週間も過ごして俺すっきりさよなら出来るんやろか。