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ヒーローに成りたかった
僕は唯の高校生
平凡な人
そんな僕には夢があった
と、云っても、なれるわけないけどさ
ある日の帰り道
僕はサイダーの空き缶を蹴りながら帰っていた
「はあ~…暇だな~…」
何時もそう言っている
実際暇
「えい!」
強く空き缶を蹴った
カンッ!
コロコロ…
僕は少し遠くまで転がった空き缶を追い掛け、走った
空き缶を拾って、顔を上げると、女の子がいた
ボロボロ
捨て子なのかなーって思いつつ、まじまじ見ていたら、光がなかった目がこっちを向いた
僕はビックリして空き缶を落とした
カンッ
坂道だったから、落ちた空き缶は少女まで転がった
少女は空き缶を拾って飲もうとした
でも、出ないんだけどね
少女はそれに気づくと「何か飲みたい」と、ボソッと云った
僕は少し戻って自動販売機で林檎ジュースを買って渡した
少女は一気にグイッと飲んだ
僕は飲み終わったタイミングで質問した
「君は誰?」
「佐倉」
「僕は祐希」
少女はジッとこっちを見た
僕は云った
「君は…何でここに?」
「関係無いでしょ」
まあ実際そう…かも?と思ってしまったが、頭をブンブン振って云った
「関係あるよ」
少女は口をゆっくり開いた
「じゃあ、私のヒーローになって」