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ナチソ
夜は深く、書斎の影は二人を覆っていた。
雨音は止まない。窓の外の暗闇は、二人の孤独を映す鏡のようだった。
ソ連は机に突っ伏し、拳を握りしめた。
「…くそっ…くそっ…!」
口汚く呟く声が震える。怒りに塗り固めた仮面の下で、心は崩れかけていた。
ナチスはそんなソ連を静かに見つめる。
低く、抑えた声で言った。
「…お前、壊れそうだな」
その言葉に、ソ連は反射的に顔を上げ、睨みつけた。
「ふざけんな!俺は…俺はお前なんかに…!」
だがその声もかすれ、手は机を握りしめるだけで力が入らない。
孤独、恐怖、そして自分を追い詰めた罪悪感が一気に押し寄せる。
ナチスは息を詰め、視線を逸らせない。
「…俺のせいだ」
その独占欲は、ソ連を翻弄するだけではなく、逆にナチス自身の理性を蝕んでいた。
触れたい、でも壊してしまう――その葛藤に、胸が締め付けられる。
ソ連は唇を噛み、荒い息を吐きながらも、必死で挑発を続ける。
「黙れ…!俺に何もできると思うな!」
だがその怒りの奥には、希望と絶望が入り混じった微かな光がある。
――愛されている。応えたい。
でも応えれば応えるほど、自分は壊れていく。
ナチスは無言で近づき、指先で肩に触れた。
ソ連は身を強張らせ、逃れようとする。
しかし、逃げ場はどこにもない。
その瞬間、夜の静寂にソ連の小さな叫びが響いた。
「…あああっ…!」
怒りでも悲鳴でもなく、孤独の叫び。
自分の感情に抗えず、全てを吐き出すような声。
ナチスはその声を聞き、胸を抑えた。
「…耐えられない…」
独占欲も愛情も、罪悪感も――全てが彼を押し潰す。
孤独に叫ぶソ連、耐えられず病むナチス。
二人の心理は絡み合い、深く、深く、暗闇に沈んでいく。
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