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愛流景side
「お邪魔しまーす」
落ち着いた綺麗な声が廊下に響く。茶色系統の家なのもあって綺麗な白に緑のインナーの髪と雪のような肌が輝いて見える
「邪魔すんなら帰りなさい 」
無意識に出る言葉。
…ほんの小さなことでもすぐに後悔する。これで傷つけてしまっなかもしれない、と
「入りまーす」
半笑いの声。何事もなかったかのように言い直す
「どーぞ」
…そっか、相手はこいつだったと少し安心する。おそらくお互いがどういう気持ちか分からないけど分かるから。遠慮なく色んなことを言える。…というより無意識に素の自分になっている
「…へぇ?意外に綺麗なんだね。りうらさんほとんどいないって聞いてほぼ掃除してないもんだと思ってた」
そう。お姉様は芸能活動でほとんど家にいない。両親は色んなところを回っていたり大体会社にいる。お母さんに関しては今海外にいるからこの家にいるのは私だけな時がほとんど。…寂しいけど快適なのが最高の皮肉よね
掃除はずっと私1人でやっている。使用人もそりゃあいるけど私がそういうのが苦手なのよね。
「あら失礼ね。あの人より私の方が何もかも上よ」
自慢するかのような目で彼女を見る。
「自信満々のご様子で♪」
なぜか家の中を見て少しホッとしているようだった
…寂しそうだけどまあ充実してそうでよかったみたいな顔してるわね?(ピー)していいかしら?
「…アルケーの部屋は?」
…なんなのこいつ
「見せないわよ」
「え〜つまんないの〜」
「…そんな見せたいような部屋じゃないのよ」
…家族にも見せたことがないあの部屋。私があんな部屋にいるなんてそもそも私っぽくない気もする。けど、ずっとこの信念だけは変えられなくて結局小学校の頃から地道につくりあげたあの部屋
「へぇ意外。自信満々かと思った」
そう言いながら立ち上がる。
「は、あんたどこに…」
「ん〜?アルケーの部屋探す」
「は、ちょ、」
強引すぎない⁈まあある程度広いし分からないだろうとは思ってた。
けど、そう。こいつは私の表情でどこが正解か導き出せるから…あーあ、着いてこなきゃよかった
結局どこかバレて無理矢理ドアを開けられた
「…!」
見た瞬間目をキラキラさせて子供のように喜ぶ
「なによ」
本音を言うとあんまり気持ちのいいものではなかった。家族に部屋に入ろうとされた時、まだ小五だった私は涙目で必死に訴えていたらしくて。それ以来私以外の誰も見たことも入ったこともない部屋にこいつが来るなんて…
「…すご」
心からの「すご」だったのは分かる。けど…
「あんま見せたいものじゃないわ」
これが本音。私の部屋はモニターとスピーカーと…壁一面の鏡と整備された床。ほぼスタジオ状態。
いっつも寝室で寝てるし勉強は学校で終わらせてるし家でやることなんて動画視聴と歌の研究、あと練習ぐらい。…小さい頃から目指してた夢だから。
「…アイドルとしての愛流景を見たい」
初めて、名前で呼んでくれた気がした。それが嬉しくて、柄でもないけど私のアイドル姿を見たがってる人がいるのがいるのが嬉しくて。
けど、
「可愛い系統はしんでも無理だけど」
「うん、やりたいのやってほしい」
…はぁ、しょうがないわね。いいわよ踊ってやるわよ
「喜びなさい。謁見を許すわ。」
アイドルとしての私のね。
読んでいただきありがとうございます!
どもども星音です!
早めですがもしかすると早めの最終回になるかもしれません…が!最終回ではないです!(?)
恋愛系また書こうかなって思ってます。
それでは!また次回!