TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シロツメクサ

一覧ページ

「シロツメクサ」のメインビジュアル

シロツメクサ

1 - シロツメクサ

♥

559

2023年07月18日

シェアするシェアする
報告する

幼少期、俺は友達が少なかった。

いや、今もそうなんだけど。

人と話すのが苦手で、目を合わせるのが苦手で。

公園へ、お散歩に行ってもベンチでぼーっと他の子たちの鬼ごっこを見つめるだけ。

羨ましい、と思ったことはあるが運動が得意ではなかったし、入れるわけもないか。

と、子供ながらに思っていた。


_そんな俺にいっつも話しかけてくれるのは君だった。


「何してるの?」

ベンチの隣に座って。

いつも第一声はこれ。

「……なにも?」

そして俺もいつもみたいに返す。

なにもしてない。そう返すと君__いむは何か提案をしてくれるから。

「じゃあ、ないちゃん。四つ葉のクローバー探してみよっ!」

「…!うん…!」

四つ葉のクローバー。見つけられたらきっと思い出になる。

白詰草が咲いているところは先生から「言っちゃダメ」と言われているがそんなこと気にせず

探した。


探した。


探した。


探した。


けど見つからなかった。


『そろそろ帰る時間ですよ〜』

遠くから先生の声が聞こえてくる。

そろそろ戻らないと怒られてしまう。

「いむ、そろそろ戻ろう。…っ?」

いむに声をかけて、振り返ると

ふわっと髪に柔らかい感触がした。

「じゃーん、 白詰草の花冠っ!四つ葉のクローバーは見つけられなかったけど」

いむは少し頬を赤くして笑う。

俺もそれに負けないくらい顔は真っ赤だった。

「あ、りがと、う……ッ//」

ぎこちなくお礼を言うと

よかった、といむはまた笑って、

「ないちゃん、花嫁さんみたいだね」

なんて言ってくる。

そんなこと言われた俺は心臓ばっくばくで。

「へ、ぁ、ぇ、ヘ、ぅ……///」

なんて意味不明な声しか発せなかった。



「って言うのが、俺といむの馴れ初め、って言うか一番古い思い出…?」

十数年がたち、 俺は今いむと付き合っている。

「なーに話してるのないちゃん?」

後ろからいむに抱きつかれる。

ぷくっと頬を膨らませて、どうやら嫉妬している様子。

「今、 いむと俺の馴れ初めを…って、あれ?」

話していたスズキくんが居ない。

…いっつもこうなんだよな。いむが来るとみんな途端に居なくなる。

「ねぇ、ないちゃん。大好きだよ?♡」

いむがそう呟く。

バックハグ状態なもんだから耳元でささやかれたみたいで少しゾクッとしてしまった。

「んっ、俺も好きだよ…///」

そう応えるといむは満足そうに笑う。

この笑顔は昔から変わってない。


あ、あともう一つ不思議なことがある。

俺、今まで一度も友達も恋人もいたことがない。

いむ以外。


シロツメクサ 花言葉

(『幸運』『約束』)

『私のものになって』 『私を思って』

loading

この作品はいかがでしたか?

559

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚