ジョーカー

「よがっだぁぁぁぁぁ…！！！」

耳が痛めるほどの声だった

キーンっと耳鳴りがし始めたため、柳は突き飛ばした

「っるせ！！」

「いて！！ひど！！レディにそんなことするのかよ！！」

彼女の名前は加藤 百乃(かとう ももの)

2人は女性もいるのに驚いた

「ってか、まさか他の人もいるとはな、」

加藤も同じ反応だった

加藤は服を整え、立ち直った

「よし、続行だ！！」

加藤はしりとりを続けようとしたが、小川に止められた

「待ってください…」

切り替えの速さに小川は驚いたが、ケロッとしている加藤

加藤は「？」を浮かべながら小川の方へ視線を向けた

「？なに？」

「あなたがしりとりやると、負けそうなので、私達も参戦します」

小川はそう発言した

このまま加藤一人でしりとりしとけば、二度とこの空間から出られないような気がしたためだ

柳もそれに頷き、加藤も少し考え、了承した

「たしかにな…いいぞ！！」

そして、この3人でしりとりが始まった

お題は変わらず【しりとり】からだ

「まぁ、無難にりんごで、」

柳はそう言うと、お題は【ゴリラ】っと来た

「ラクダ！」

お題は続けて【ダンス】っと答えた

「スですか、

スルメイカで」

お題は【狩り】っと答えた

「り、り、リス！！」

加藤はそう言うと、お題は【推理】っと答えた

また「り」だどうやらり攻めで行くらしい

「り、理科！」

柳はそう言うと、【乖離】っと出た

「では、理解はどうでしょうか」

お題は【怒り】

「うぅ……！！り、り、利用！」

お題は【瓜】

数分が過ぎた

「り、り、リニューアル！！」

加藤は冷や汗をかきながらそう言うと、お題は【瑠璃】っと答えた

「もうぅぅぅ！！」

加藤は諦めそうになっていた

り攻めで心身共に疲れていった

諦めそうになる一同

「り、り、リーダー、！」

柳は震えた声でそう言うと、お題は、【合図】っと出た

どうやらり攻めが終わったらしい

加藤は希望が見え、答えた

「！図！！」

加藤はそう言うと、お題は【ズリ】

加藤は隅っこで泣き始めた

「うぅ…もう無理だ…」

柳はそれを見つめた

すると、今まで黙っていた小川が口を開いた

「…倫理はどうでしょうか」

小川はそう言うと、お題は黙ってしまった

すると、

【私は負けました】っと表示され、お題は消え、扉が空いた

加藤は叫びながら小川に飛び抱きついた

「！！うわぁぁぁぁぁぁ！！！！」

「うぐ…！」

加藤は今までにないほど喜んだ

小川は加藤の体重に耐えきれず落ちそうになる

「あ、おい、！」

「やったぁぁぁぁぁ！！！」

加藤は心の底から叫びまくった

やがれ落ち着き、次の空間に進んだ

小川は少し疲れていた

さっきの抱きつきと、叫びのせいで疲れていた

柳はそれを隣で見ていた

「次は！！なんだ！？」

加藤は興奮気味にお題に向かってそう言った

(何楽しそうにしてんだよ…)

柳は心の中でそう突っ込んだ

そして、お題がまた現れた

【自分が過去にした罪】

そんなお題だ

加藤は少し黙ったが、それに気づかない2人

柳は口を開いた

「えっと…

……小さい頃…万引きしたことか…？」

柳はそう言うと、小川は少し驚いた

意外だったらしい

「そうなんですね…」

次は小川らしい

小川は口を開いた

「私は…友達に暴言を言ってしまったことでしょうか…」

柳は驚いた

小川がそんなこと言うような人間だとは思ってなかった

そして、とうとう加藤の番だが、加藤は喋らない

2人はそれに気が付いた

「？加藤…？」

「加藤さん？どうかされましたか？」

2人は心配するが、加藤は言えない

“言えるはずがなかった”

加藤は重い口を開いた

「…嫌いにならない、？」

加藤はそう言うと、2人は顔合わせた

「嫌いにはならねぇと思うが…」

柳はそう言い、小川は2回頷いた

加藤は重い口を開き、答えた

「……小さい頃、親を…殺してしまったこと…」

加藤はそう言うと、2人は息を飲んだ

お題は消え、扉が現れた

すると、加藤はまた2人に笑いかけ、いつものハイテンションを見せた

「よっしゃ！！行くぞ！！」

加藤はさっきの発言がなかったかのように振舞った

2人はまた顔合わせをした

が、今はそんなことを気にしている場合じゃない

お題に従わないと、次の空間には行けない

2人は自分に言い聞かせ、歩き始めた

(親を殺した…か…

俺には考えられないことだな…)

柳はそう思った

が、隣にいた小川はっというと、

(…親を殺してしまった…)

小川はそんなことを言われて、驚きのあまり息を飲んでしまったのか…

それとも、

小川はそれが”当たり前”だという顔をしていたか…

次の空間に入ったが、お題は出てこない

「？なんで？？」

加藤はそう言うと、天井から何か落ちてきた

そして、続けて何かが落ちてきた

「いて！」

頭にぶつかってしまった加藤

加藤は痛がりながら、拾い上げた

それはパンとおにぎり…そして、紙パックのジュースが落ちてきた