テラーノベル
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小さい頃のお気に入りの道って、皆はあっただろうか。
俺はたんまりとあった。全部に訳も分からない名前をつけて自分だけの秘密の道として周りの大人を困惑させていたのを覚えている。
その中でも、『 ねこのま 』という道は本当にお気に入りであった。
あの頃を思い出しながら、今日約十年振りにその地へ足を踏み入れようと思った。
────見つけたのは、あの暑い夏だった。
「おかーさーん!ゆあんくんちょー暑いー!扇風機もっと買ってー!」
「あのね、扇風機は二個あれば十分だから!」
「暑い!暑いよおー!」
本当に暑がりな子どもだった。そのくせ全然外に出たがらないのだから卑怯な子だ。
「そんなに暑いならシヴァさんとこ行って遊んでもらいな。」
「ん、そーする!」
近所のシヴァさんの家はクーラーがめちゃくちゃ効くんだ!その頃の超近代的ってやつだ!
俺はシヴァさんの家に向かうために靴を履いて準備をしていた。
「ゆあん?ちゃんと帽子被りな!倒れてシヴァさん困らすんじゃないよ!」
「わーってる!」
早くシヴァさんの家行きたいな!まだ不慣れなスキップをきざみながら車が全く通らない時間帯の道路の端っこを進む。
日向はやっぱり暑いのだ。帽子をかぶっているからって直射日光は防げない。かと言ってママみたいにヒガサってのは手が疲れそうだからやんない。
ふと横を見ると裏路地的な道を見つけた。こっちならシヴァさんの家の方向だし、近道かもしんない!
な訳ないのにそんなことを思ってそちらへ走り出した俺は馬鹿としかいいようがない。
『………』
「え、猫いるんだけどッ!!」
『ふぁッお前、誰だよ、近づくなってば。』
「喋ったッ!?」
『あぁ、お前もしかして郝秀(せきしゅう)の子か?』
「せきしゅー?」
『お前の苗字、郝秀かって聞いてんの。』
「いや、郝秀(あかひで)だよ。郝秀ゆあんだよ。ゆあんくんって呼んで。」
『あぁ、読み方変わっちまってるのか。昔だもんなぁ、、、そっか、ま、間違えないだろーな。』
「君ブツブツ何言ってんの」
『俺はうり。ねこの神様だ。動物の声が聞こえる子が産まれる一家が昔居たんだよ。郝秀ってとこ。俺の先祖と郝秀家が超絶仲良しでさ。、、多分お前の昔の先祖様だよ。』
「ふーん。でも俺のママとか聞こえないよ。」
『血が薄れてんだろ。』
『ま、まさかなー、郝秀の子孫がまだ居たとは、そして力も備わったまま俺に出会うとか強運だなぁ、笑』
「難しいこと言わないで。」
『は、笑 そっか、とりあえず俺はうりだ。よろしくな。』
「うり、普通の猫ちゃんと何が違うの」
『えっと、月の光の力で人間になれる。』
「凄すぎ!えー、あ!今!なってなって!」
『今昼だし、夏だから暑いし。ここから出たくない。』
「そっか、、。暑い、、、、あっ!シヴァさんとこ行かないと!うりばいばい!またあした!」
『なんなんだよ!?気をつけろよ!?』
「はーい」
化けねこってやつかな?うーんとよく分かんないけど、俺だけの秘密ふーえちゃった!笑
この道を、、、『ねこのま』と名付ける!うふふ!
「こんにちはー!」
sv「お母さんからの連絡来てから随分だったけど、どーしたまた寄り道かぁ〜?笑」
「んーん、ねこのま行ってたの!」
sv「また知らんとこ行ってる、、笑」
「へへ笑」
君との出会いはこんなとこだったかな。
どうも、ななせ💡です。
テスト期間で忙しいので一日二話投稿します!もう全部書いてあるので!ふたつともにハート忘れずに~✨🙏(欲張り)
コメント
7件
いや昨日も言ったけれども想像力豊すぎんか…😭読書感想文とか余裕そう。 ストーリーも yaくんが幼いのも 猫と話せるのも 全部か好き。 そもそも 猫と話せるは極1部っていうか、ほぼぜろというか。そこで出会って話せてる時点で運命的な出会いじゃんか、、
ええ ⁉︎ 更新感謝です ♪ めちゃめちゃ設定刺さりました💘先祖っていうのもまたいい … ! テスト頑張ってください😉