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皐月side
桜は本当に毎日夕飯を作りに来た
それも俺がボソッと言った和食ばかり……。
皐月『桜毎日来てるけど大丈夫なのか?友達の付き合いとかあんだろ?』
桜「確かにあるけど…俺はお前の為に作りたいし……俺との時間…作って欲しい」
皐月『…そっか、嬉しいよ』
たまに桜は俺の隣に来て撫でて欲しいとか、膝枕して欲しいと言ってくれる…それが可愛いったらありゃしない……。
でも刻々と別れの日が近付いてるのを俺は知ってる……。
風鈴高校
皐月『おはーっす』
クラスメイト「おう!今日はやけに早いな!」
皐月『まー、訳ありって事で』
クラスメイト「相変わらず釣れねーな!まぁ皐月らしいわ!」
ケラケラ笑ってる奴らを敢えて無視て
皐月『俺梅宮に話あるから抜けるわ』
クラスメイト「わかった〜!痴話喧嘩か??大概にしろよ〜?」
人のことも考えんで何言ってんだよ……
in屋上
皐月『梅宮』
梅宮「!!皐月!!良かったぁ!もう俺の所に来ねーかと思ったよ」
皐月『……』
俺の顔の表情で分かったんだろう
梅宮「…皐月何があった?」
皐月『…お前らともう会えなくなるかもしれない…』
梅宮「は?」
皐月『知らない間に、親父が就職先決めてたらしくて…俺はここに居られない…、多分遠くに行かされる…』
梅宮「そんなの、嫌だ、やっと、やっと両思いに慣れたのに……、皐月はそれで良いのか?」
悲しげな梅宮の顔。
俺だって望んじゃいない……。
でも、ここで嫌だと言って梅宮や桜の未来を潰したくない…。
皐月『……俺はそれでいいよ、なんてったってめんどくせぇ奴と関わる事ねーし、俺は…、俺の人生だから、だから卒業したらサヨナラだな』
梅宮は悲しそうな顔をしたまま何も言わなかった
俺はそれを見て見ぬふりして屋上から消えた……。
家に帰ってから馬鹿みたいに泣いた…
もう二度とあの場所には帰れないんだと……。
もうあの笑顔も、見れないんだと…。