コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
※ifです
※まふ類多めのまふ類・司類があります
※類受けです
※まふゆと類が殺し屋です
※まふゆがヤンデレ(メンヘラ?)気味です
※2人(まふゆと類)が幼馴染みという設定です
類「ただいま。」
暗く、寂れた部屋。
そこに、一人の少年が入ってくる。
部屋は電気がついていない。
少年─神代類が電気をつけると、そこには、
まふゆ「おかえり…類。」
血だらけのナイフを手に持ち、返り血で汚れた
少女─朝比奈まふゆが立って微笑んでいた。
微笑んでいた、と言っても、目は全く笑っていない。
まふゆの足元には、左胸に深い刺し傷がある、
4、50代くらいの男性が倒れていた。
息はしておらず、既に死んでいるようだ。
類「まふゆ…とりあえず血拭いたら?」
まふゆ「…ありがとう。」
死体の処理をしてひとまず珈琲を淹れることにした。
まふゆと類は幼馴染みだ。
そしてまふゆは、10年ほど類に思いを寄せていた。
更に2人は、顔も容姿も良く、頭もいいので、
他人に好かれ告白される事も多かった。
だが、まふゆは類以外に気はなく、告白を断っていた。
類は…おそらく、めんどくさいという理由でだろう。
そして、まふゆは中学の頃から感情がなくなってしまった。
しかし、他人にまふゆの裏を出すことは類以外は一切無かった。
それが、親だとしても。
逆に言えば、まふゆが裏を見せるのは、類しかいないということ。
まふゆの初恋は類で、まふゆが感情を無くしてもなお、
類のことはずっと好きでだった。
だが、いつの日か、純粋な恋愛感情は、
ドス黒く泥々としたものに変わっていった。
自分だけの類でいて欲しい。自分以外好きにならないで欲しい。
…自分以外話さないで欲しい。自分だけを視界に入れて欲しい。
そして、まふゆは意識せず類を束縛するようになった。
〈まふゆ視点〉
類が、珈琲を淹れてくれた。
私は、近くのソファに腰掛けて類の話を聞いた。
類「午後は新しく依頼が来たからそれを─…」
書類を見ながら話す類。
やっぱり、類は今日も可愛い…♡
類「…ふゆ、まふゆ?どうしたんだい?」
いつの間にか、私はボーっとしてたみたい。
まふゆ「…別に、なんでもないよ。」
でも、つい、私は類に素っ気ない態度を取ってしまう。
これも感情…なのかな。
まふゆ「それじゃ、珈琲飲んだら私は行く。
まだ、依頼が片付いていなかったから…。」
すると、類が私を呼び止めた。
類「…まふゆは、なんで僕にだけその…裏を見せるんだい?」
まふゆ「…幼馴染み…だから?」
まふゆ「…もしかしたら心のどこかで信用して安心してるのかもね。」
本当は違うけれど、“本当のこと”は言えないから。
言ったら見放されるかもしれないしね。
まふゆ「それじゃあ、行ってきます。」
私はそう言って、暗い部屋から出た。
───まふゆが出ていった後。
類は、部屋の隅に座り込んでしまった。
静寂を切り裂くようにして、小さな類の泣き声が聞こえた。
類「まふゆ…僕は…
ずっと…苦しいんだ…」
助けて欲しいと、願いながらも。
ただただ部屋には、類の泣き声が響いた。
〜END〜