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少女戦姫

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少女戦姫

9 - 壱章 戦姫強化プラン

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2024年01月27日

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アキトと連絡を取り、以前利用させてもらったカフェに再度来店している。

「数日ぶりですねえ」

「だな」

「で、話ってのは例の件か?」

「そうだね。連絡した通り、恐らく僕はミライソフトって会社の人とやり合う事になるんだよね。」

「まぁ、初狩りのような事をしてた相手がまさか戦姫メーカーの一つだとは思わないよな」

「しかも、役職者ってのも不幸すぎる気がする。」

「そのミライソフトを相手にする為に俺も少しばかり協力しろってことよね?」

「申し訳ないけど、戦姫についてはお前の方が詳しいからさ」

「頼られるのは悪くないな、それよりお前の戦姫を見せてくれよ。」

「そういえばそうだなほらお呼びだぞカナ」

その言葉に反応し、肩の後ろにしがみついて隠れていた彼女は姿を現した

「私がそのミライソフトのお偉いさんを倒した美少女戦姫のカナだ!」

「へぇー…。この装備でホントにやったんだ」

「まさかやれるとは僕も思ってなかったけどね」

「な!?私の渾身の挨拶を無視か!?さすがの私でも泣くぞ!」

「ホントにこの子が倒したとしたらちょっと気になるかも私も」

そんな言葉を発しながらアキトの膝元から机にとバーニアをふかしながら現れた一人の戦姫。

「なっ!?お前がリナの友人の戦姫か!!」

「そ。私は『ミナ』あんたなんかよりもいくつも上のランク帯のランカーよ」

「いいねぇ。私はそういう格上とやり合うのが好きなんだよ!」

「なら、その自信をぐちゃぐちゃにしてあげる♪」

そう言いながら店内にある戦姫大戦のフィールドに勝手に移動しファイトを始めだす。

「勝手してるけどアレいいの?」

「マスターとは俺仲良いからある程度許してくれるし、なんかやらかしたらちゃんと責任もとる約束してるから大丈夫よ。んな事より今後の予定を決めるのが大事だ。」

「そうだな。とりあえず僕の予想としてあの新しく出来たモールに顔を出せばまぁ、いずれ確実に相対すると思うんだよな。」

「だろうな?」

「だからあそこに入り浸るのは確定なんだけど、問題はうちの戦姫をどう強くするか。ここが一番の問題かな。現時点では、アキトの戦姫とやらせるのが近道だと思ってるんだけど、どう?」

「戦闘技術をあげるのはそれがベストだが、やはり技術のみでは会社を相手にするのはしんどいと思う。」

「てことは、やっぱりガチャポン集めとか資金貯めて装備を買うかの二択?」

「もうひとつの選択肢として、あのモール以外のバトルスポットを探してランク上げやアリーナバトルを行うことだな。ランク上げないとろくな装備が手に入らない。」

「技術よりも装備を取るって作戦か。」

「アリーナなんかはたまに格上も現れるから技術面も上がることには上がるぞ。けどまぁ、確かにうちの子とやる方が効率はいいけどな。」

「とりあえず今日はお前の戦姫にシバいてもらって、そこから見えた改善点をアリーナで直していくのが理想か」

「んじゃそれで行こう。ちょうどあっちもやり合ってくれてるし、その間に俺たちは雑談とシャレ込むか」

「なら、僕からひとつ。戦姫用のクローゼットとかなんなら家とかない?」

「あー……。そうか、装備かさばるからな。一応家もクローゼットもあるけどどっちもいる?」

「ぜひ!スペースは多少とってもいいから頼むわ。」

「了解。んじゃ解散後荷物お前の家に送るから。」

「マジ助かる」

「お前がおもろそうなことに巻き込まれてるんだ。手伝ってやらないと可哀想だろ?」

「当人は冷や汗ダラダラだけどな」


リナとアキトが談笑してる同時刻、カフェ内にある戦姫大戦のフィールド内では……

「くっ!出力がこんなにも違うの!?」

「ちなみに私はAランク帯のtop10の一人よ?Fランクごときに負けるわけないの」

「ちっ!なら、一発でもぶち当てれば私はAランクに匹敵するってことよね?」

「当てられたらの話しね?」

「なら当てる!何がなんでも当ててみせる!」

カフェ内にある戦姫大戦のフィールドはバニラフィールド、言い換えるなら草原フィールドといい、遮蔽物もほとんどない一番オーソドックスなステージになっている。そのため互いの力量が顕著に現れやすく、それこそ今回のようなランクが大きく違うもの同士の戦姫大戦はほとんどの確率でランクの低いものが負けてしまうケースが多くある。

また、遮蔽物がないということは射撃がこれでもかというほど良く通ることになる。つまり、近接を得意とするカナは相手が射撃特化であると近付くことなく完封される率が圧倒的に高いこととなる。現にアキトの戦姫『ミナ』の兵装は近遠距離をこなせるオールマイティなものになっているが、どちらかと言えば射撃寄りの兵装なためカナにとっては戦いにくい相手なのは本人も一番理解してるだろう。勝機があまりにも低いが、それでも彼女は挑むことを辞めなかった。理由は至極単純勝敗よりも彼女は『強者に挑むことが出来る』その気持ちが強いが故に撤退の二文字は彼女の思考には含まれていないのだ。

「こういう不利な状況が一番燃える試合だよなぁ!!?」

(この子…。勝敗よりもこの闘いを楽しんでるってわけ?普通ランク差を見たら戦意をなくして項垂れるはずなのに……。)

「確かに””の私ではアンタに勝つことは出来ない。けど、一撃を与えることは不可能じゃない。それ以上に、こんな大差をつけられた戦闘は早々体験出来ない。なら、勝ち負けなんかよりこの瞬間の戦闘を楽しまないと損でしょ!?」

「ふっ……。良いわねその考え方、私嫌いじゃないよあなたのこと。」

あの時と同じようにカナから紅いオーラが溢れ出て、腕を組み余裕をかますミナに一気に近づいてカナの得意レンジに入った。

「そいつはどうも!」

左手に構えたシールド裏からビームサーベルを取り出し、出力を上げてビーム刃を一気に伸ばし狙うはミナの心臓部。

「一撃与えさせてもらう!」

「……けど、その思考は時と場合ではただの無謀とも捉えられる。」

ビーム刃の出力をあげる瞬間、死角から突然脚部にビームを撃たれ体勢を崩し、その隙を見逃さず右手に持つサーベルを蹴りで弾かれ後方にと吹き飛んでいく。

「くっ!?」

「まだまだ経験値が足りないわ。高ランクの相手とやり合えるその嬉しさで頭がいっぱいになってるようでは、あなたの成長はすぐに頭打ちになる。」

脚部をやられ手に持つサーベルも蹴り飛ばされ片膝をつき目の前に立つミナを見上げる。

「……これが高ランクってやつか」

「いいえ?ランクは関係なしにただあなたが無鉄砲なだけよ。 」

「ちっ……この勝負は私の負けだよ負け。お手上げだから、一思いにやれよ」

「降参って事でいいなら、しっかり負けましたって言う事ね」

「はいはい…。私の負けです。」

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