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眩しい光が身体を差す。

目を覚ますと、見慣れた部屋で寝ていた。

「は…?嘘だろ、おい…」

現在時刻午後2時32分(憶測)

でも、暖かな日差しとカチカチと鳴り続ける時計の秒針がじわじわと確信に変えてくる。

会社遅刻確定どころか、僕の人生が終了なのでは?

「あ~、何でスマホねえんだよ、畜生。

こんなんじゃ午前2時に期待しちゃうじゃねえか」

手元に置いたスマホが消えている。

念の為アラームを5つ位かけていたのに、

一応、これでも焦っている。さっきから部屋のドアが開かないんだ。

ガチャッ、ガチャン

あ、開い……

「お目覚めですか、小林さん。でも、お部屋を抜け出そうとするのは悪い子のすることですよ?」

抜け出し……?悪い子……?

あぁ、会社に迷惑かけてるし、悪い子だな。

「僕が目の前にいるのに会社に浮気でしょうか?全く、仕事一筋なのもいい事ですが、もう解放されたんですよ?社畜しないで下さい。」

う、浮気?は?解放?なんの事だよ

ってか声に出てたか…やべ…。

それよりずっと流してたけどさ…





















































なんでお隣の君がここに居るの?



































「えっと…寝ぼけてるの?」

「ふふ、どちらかというと貴方の方でしょう?」

「えぇ…」

「あの、この状況は…」

チリリリリリリリリリリ

あ、この音、スマホの着信音…

「あっ…」

どっと汗が出てくる気がした。

そうだ、お隣さんと談笑してる時間なんてない

会社…上司……あ。あの商社さんとの…企画…

謝罪……あー、やば。

早く、早く、会社。

「大丈夫ですよ。小林さん。僕のスマホです。とにかく、僕は少し席を外します。何処にも行かないでくださいね。出来るだけ『傷つけ』たくないので」

早口で言い終えると、彼は部屋を出ていってしまった。

カギをかけて。

「うへー…」

じゃなくて。どこにも行くな?え?ここ僕の…家……

「違う」

若干家具の置き方とか、ちょっと違う、よくよく考えれば、間取り違うな…

「あれ、あら?」

「誘拐…監禁…いや、え?ないでしょ。」

思い出せ、先程の彼の言葉を…

消えたスマホ、「解放された」、「抜け出す」、お隣のあの子、違う間取り、カギ。

「あは、まさかか~。」

逃げるしかないって。多分?

ドアノブに手をかける。

「あ~、何で小窓1つしかねえんだよ、この部屋。」

ガチャッ、ガチャッ

無心でポケットを漁ったりしてみる。

あ、昨日ポケットに入れたまんまの針金。

全く、ピッキング行為とか小学生ぶりだよ、

ガチャンッ、

あ、すげえ、鍵穴回った…

「ただいま、小林さん。全く、逃げ出そうとするなんて、ヤンチャなんですね。」

「いや、監禁されてたら誰でも逃げ出そうとするでしょう。」

「おや、人聞きが悪い。」

「いたっ、」

彼は逃げないように僕の腕を掴みながら、近くにあったチェストを漁る。

金属のチャリチャリという不愉快な音色が聞こえてくる。

「はい、足出して下さい。」

圧を感じ、素直に足を差し出す。

冷たい金属の輪を足首に当てられる。

「似合いますね、足輪」

「社畜にぴったりってか?」

「自分で言ってて悲しくなりません?」

「正直、なる。」

「面白い方ですね。」

「それより、気になる事ありませんか?」

「ある。」

「どうぞ、質問タイムです。」

「あー。じゃあ、まずは…」

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