「なあ高野。」
まりにからかわれてる三ツ谷君がこっちに話しかけてくる。
「なに?」
そう聞き返すと、
「俺のこと隆って読んでいいからひよりって俺も呼んでいいか?」
いちいち許可を取るなんて良い子だなとか思いながらも許可すると、急に反対方向に走っていって、
「ヨッシャ~~~~!!」
とか言ってガッツポーズしていた気がした。
そしてまりがニヤニヤしていた気がする。
そんな三ツ谷君もとい隆君を無視してまりが私の手を引いて教室に連れていこうとする。
「えっ!ちょ、みつ、隆君まだあっちの方いるけど」
「あれはほっといて大丈夫だから教室に行こー。」
とか会話していたら、
「おはよ~。まり、ナンパしてるの?」
と、登場人物が増えた。
「違くないけど違うよ~。さっき友達になったひよりだよ!」
「そっか、じゃあ友達の友達は友達理論で友達だね、私は四ツ谷かの。気軽にらっこって呼んでね。」
そんな言葉に思わず、
「らっこ要素何処!」
と言ってしまうとまりもらっこも笑った後
「貝殻モチーフの鞄をいつも持ち歩いていたからだよ~。」
と言っていたら
「楽しそうだな。俺も混ぜてくれよ。」
背後から声が聞こえてきた。
驚いて振り返ると拗ねたような顔をした隆君がいた。
そんな顔に置いていかれそうになったのが寂しかったのかな?とか思いつつ背後から気配なく現れたことに驚いていると
「嫉妬か~?男の嫉妬は醜いぞ~。」
「三ツ谷って案外分かりやすいよね~。」
らっことまりが何故かニヤニヤしながら私と隆君の方を見てくる。
飽きたのでここまで。
この話とは関係ないんですけど『あの夏が飽和する』みたいな少し悲しいお話とか悲恋とかが私好きなんですよ。
そのせいでこれも悲恋にしそうになるのを抑えてます。
疑問ですがハッピーエンドとメリーバットエンドどっちが好きですか?